青河小児童のAOGA SOAP、ルワンダで手洗い授業

AOGA SOAPルワンダ派遣

開催日:9月7日

AOGA SOAPルワンダ派遣
AOGA SOAPって何?
広島・三次市立青河小学校の児童が探究学習で開発した手作りの石鹸。なかよし学園が20個をルワンダへ持参し、衛生教育の教材として現地で活用された製品です。
ルワンダでは具体的にどんなことをしたの?
首都キガリのAfrican MirrorやKibagabaga小学校で手洗い授業を実施。約200名の児童が歌やゲームで正しい手洗いを学び、石鹸配布や日本のお菓子で文化交流も行った。

青河小学校の探究学習が生んだ「AOGA SOAP」、ルワンダで命を守る手洗い授業に

特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトは、広島県三次市立青河小学校の児童が探究学習で制作した石鹸AOGA SOAPをルワンダへ届け、現地で手洗い授業を実施しました。プレスリリースは2025年9月7日 10時00分に発表されており、本稿はその事実関係を整理して伝えます。

青河小学校の児童が試行錯誤の末に完成させたAOGA SOAPは、なかよし学園が持参し、首都キガリを拠点に活動する団体African Mirrorを訪問する形で現地に届きました。African Mirrorはアート・スポーツ・教育を通じて困難な状況にある子どもたちを支援する団体であり、今回の連携を通じて石鹸を用いた衛生教育を共同で行いました。

なかよし学園プロジェクト、広島県三次市立青河小学校の児童が開発した「AOGA SOAP」をルワンダへ 画像 2

AOGA SOAPの制作背景とルワンダ派遣の経緯

AOGA SOAPは青河小学校の探究学習の成果として児童たち自身が素材や形状、使い心地を考えながら制作した石鹸です。なかよし学園はこの学びを「世界とつながる学びプロジェクト」の一環として、ルワンダの教育現場につなげることを目的に派遣しました。

訪問先のAfrican MirrorにはAOGA SOAPを20個プレゼントし、同団体の活動拠点で手洗い授業を実施しました。授業では石鹸の使い方だけでなく、手洗いが感染症予防や健康保持に果たす役割について、歌やゲームを交えた実践的なプログラムが展開されました。

なかよし学園プロジェクト、広島県三次市立青河小学校の児童が開発した「AOGA SOAP」をルワンダへ 画像 3

現地での授業と文化交流の詳報

なかよし学園とAfrican Mirrorの共同プログラムは、子どもたちが楽しみながら衛生習慣を身につける形式で行われました。石鹸を手にした児童たちは歌やゲームを通じて正しい手洗いの手順を学び、「正しい手洗いが病気から自分を守る」ことを実感しました。

ルワンダ首都キガリ郊外のKibagabaga小学校では、約200名の児童が参加して手洗い授業を体験しました。授業にはなかよし学園のスタッフが同行し、子どもたちは石鹸の泡に触れながら笑顔や驚きの表情を見せ、衛生教育が実際に行動変容を促す可能性を示しました。

なかよし学園プロジェクト、広島県三次市立青河小学校の児童が開発した「AOGA SOAP」をルワンダへ 画像 4

文化交流の実際と現地の反応

今回の派遣では、三次市立みらさか学園小中学校の児童生徒が用意した日本のお菓子も現地で振る舞われ、文化交流が行われました。みらさか学園が用意したクッキーは現地の子どもたちに好評で、日本の味を通じた相互理解が進みました。

African Mirrorが若者のセーフティネットとして活動している現場では、青年たちもAOGA SOAPを手に取り、使用感やデザインを評価しました。石鹸の見た目が「思わず食べてしまいそうに見える」という児童の声もあったと報告されていますが、衛生教育の教材としての有効性が確認されました。

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三次市発の教育モデルと国際的な広がり

なかよし学園はこれまでも日本全国の学校と連携し、児童・生徒の探究学習の成果を世界各地の教育現場につなげる活動を展開してきました。今回のAOGA SOAPプロジェクトは、その流れの一端として位置づけられます。プロジェクトの理念は「世界に届ける日本の教育 〜Global Teachers for SDG4〜」です。

同団体の活動は国内外で評価されており、今回の取り組みは2025年度経済産業省の「探究・校務改革支援補助金」事業に採択されています。なかよし学園は現在、全国50の学校と本プロジェクトを進めています。

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三次市の事例と海外展開の連携

三次市内の学校が進める取り組みも複数紹介されています。十日市中学校による広島平和記念資料館の教材『はじめてのヒロシマ』の英訳は、なかよし学園を通じてシリアやケニア、ルワンダでの平和教育に活用されました。また、みらさか学園はお好み焼きをテーマにした探究学習を海外で展開し、ケニア・シリア・カンボジアなどで調理紹介やワークショップを実施しています。

これらの活動は「三次教育モデル」として国内外に発信され、多くの学校が同様のグローバル探究学習モデルを実践する先駆けとなっています。来年1月には石鹸発祥の地とされるシリア・アレッポでのAOGA SOAPプロジェクト開催が予定されており、三次市からの学びがさらに広がる計画です。

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関係者の声、団体概要、連絡先とまとめ

なかよし学園代表の中村雄一は、今回の活動について「子どもたちが作った石鹸が、遠くアフリカの仲間の命を守る力になる。日本中の生徒児童が世界と繋がり、世界を舞台に自分が行動した成果を実感できる。これが‘実感できるグローバル’であり、教育の可能性である」とコメントしています。この記事では代表の発言を紹介しつつ、事実関係を整理してお伝えします。

今回のルワンダ派遣には三次市立みらさか学園の瀬尾駿介教諭、同市立八次小学校の金子真代教諭が同行しました。なかよし学園の事務局長で広報を務める中村里英も渡航し、現地での実施・調整を支えました。

団体名
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
代表者
代表理事 中村 雄一
設立
2019年(任意団体として2007年より活動開始)
所在地
〒270-0021 千葉県松戸市小金原4-14-14
連絡先
広報担当 中村 里英(事務局長) E-mail:nakayoshigakuen.office@gmail.com Tel:047-704-9844
公式サイト
http://www.nakayoshigakuen.net/npo/index.html

プレスリリースには当該活動の写真や資料のダウンロード情報も添付されており、提供されている画像素材やPDFはプレスキットとして入手可能です。カテゴリはボランティアおよび国際情報・国際サービスに分類され、キーワードには国際貢献、グローバル教育、探究学習、平和学習などが挙げられています。

項目 内容
プロジェクト名 AOGA SOAPプロジェクト(なかよし学園プロジェクト)
発表日 2025年9月7日 10時00分
主催 特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
制作校 広島県三次市立青河小学校(児童による探究学習による制作)
派遣先 ルワンダ(首都キガリ) African Mirror、Kibagabaga小学校ほか
配布物 AOGA SOAP 20個、日本のお菓子(みらさか学園作のクッキー等)
参加人数 Kibagabaga小学校で約200名の児童が授業に参加
同行教員 瀬尾駿介(みらさか学園)、金子真代(八次小学校)
今後の予定 2026年1月予定:シリア・アレッポでのAOGA SOAPプロジェクト(石鹸発祥の地とされる地での実施計画)
補助金等 2025年度 経済産業省「探究・校務改革支援補助金」事業に採択(全国50校と連携)
問い合わせ 広報 中村 里英 E-mail:nakayoshigakuen.office@gmail.com Tel:047-704-9844

上の表は本稿で扱った主要な事実を整理したものである。青河小学校の児童が制作したAOGA SOAPは、単なる学習成果にとどまらず、現地での衛生教育や文化交流を通じて実際に子どもたちの健康を守る道具として機能した。関係者の氏名、配布数量、参加人数、今後の開催予定、連絡先といった基本データを明示したので、活動の全体像を把握できる。

参考リンク: