木村ミノル退席で緊迫 K-1 WORLD MAX開幕戦の見どころ

K-1 WORLD MAX開幕戦

開催日:9月7日

K-1 WORLD MAX開幕戦
木村“フィリップ”ミノルはなんで途中で帰ったの?
会見で木村は「長いから帰ります」と発言して途中退席。主催側の正式処分は記事に記載なしで、対戦相手アビラルは激怒して会見場が一時緊迫しました。
大会はいつどこでやるの?チケットはまだ買えるの?
大会は2025-09-07に国立代々木競技場第二体育館で実施。一般発売は~9/4(記事時点)で、当日券は全席種+500円、各プレイガイドでの残席要確認です。

前日会見で波紋:木村“フィリップ”ミノルの途中退席とアビラルの怒り

9月6日に都内で行われた「K-1 WORLD MAX 2025~-70kg世界最強決定トーナメント・開幕戦~」の前日計量&記者会見は、3部構成で実施され、最終パートには出場16選手が登壇した。会見は公式に動画で配信され、計量結果と合わせて各選手のコメントが公開されている。

会見で最大の波紋を呼んだのは、木村“フィリップ”ミノルが「長いから帰ります」として途中退席した場面だ。これに対し対戦相手であるアビラル・ヒマラヤン・チータが会見場で憤りを露わにし、スタッフに対して「そんなの有りですか?ふざけんな!」と述べたという発言が報じられている。アビラルはさらに「ネズミ野郎が明日来るのかだけ確認してくれ」と発言し、会見場は一時緊迫した空気となった。

会見全体は波乱含みの展開となり、各選手の発言や計量の詳細はK-1公式のニュースページにまとめられている(https://www.k-1.co.jp/news/40788、https://www.k-1.co.jp/news/40791)。発言の一端や会見でのやり取りは、出場選手間の心理戦や試合当日の緊張感を色濃く反映している。

前日計量や会見の模様は、出場選手の体調や試合コンディションに関する重要な情報源である。今回の会見で示された選手の発言や出来事は、明日9月7日の代々木第二体育館で行われる試合の背景として注目される。

9.7「K-1 WORLD MAX 2025」前日会見・木村ミノル途中退出にアビラル怒り!ムシンスキ、オウヤン戦は「戦争になる」MAX世界開幕戦にドラマ有り 画像 2

-70kg世界最強決定トーナメント開幕戦:出場16選手のカードと戦力分析

大会のメインは-70kg世界最強決定トーナメント開幕戦であり、トーナメント一回戦が8試合組まれている。ここでは全8カードを順に整理し、各選手の特徴、戦績、そして会見や計量時の特記事項を取りまとめる。

以下に示す各カードは公式リストに基づくもので、それぞれのファイターの経歴や戦いぶりに関する具体的な情報を含めている。

  • ジョナス・サルシチャ(ブラジル) vs サリムカーン・イブラギモフ(ロシア)

    サルシチャ
    身長191cm。6月の『K-1 WORLD MAX 2025 -70kg 南米ラウンド』優勝。高身長を生かした多彩な蹴り技(バックスピンキック等)を持つテクニシャンで、元WGP Kickboxingスーパーミドル級(-78.1kg)王者。”ブラジルの巨神”の異名。
    イブラギモフ
    WBCムエタイ世界王者。レスリングや柔術がバックボーンで、蹴りとパンチのバランスに優れるトータルファイター。21年12月にGLORYライト級8位のブルーノ・ガザーニから判定勝利。

    この試合では計量時にイブラギモフが規定体重-70.0kgを600gオーバーしたため、本来はサルシチャがトーナメント一回戦の勝者扱いとなる規定であったが、サルシチャ自身が対戦希望を表明したことを受け、K-1実行委員会は特別措置で試合を一回戦として実施することを認めた。

    特別措置の条件は以下のとおりである:
    ①第1ラウンド開始時、イブラギモフは減点1から試合を開始。
    ②イブラギモフはファイトマネーの20%を没収され、そのままサルシチャへ支払われる。
    ※グローブハンデは行わず、両選手とも規定どおり8オンスグローブを使用する。

  • アルビオン・モリーナ(ドイツ) vs アルフォセヌー・カマラ(セネガル)

    モリーナ
    “ザ・グラディエーター”。公式戦18戦18勝(11KO) 無敗。KO率の高いパンチを持ち、K-1ルールへの適性が高い。出身はアルバニアだがドイツ所属。
    カマラ
    ジェロム・レ・バンナの系譜を受けるサバット王者。左フックを得意とし、33勝中18KOと高い破壊力を持つ。レ・バンナからの刺客的存在。

    パンチ力とKO率が鍵となるカード。モリーナの無敗記録とカマラのパワーがぶつかる一戦で、短期決着の可能性が高い。

    両者ともにK-1ルールでの対応力が求められ、序盤から勢いを持ち込む戦略が予想される。

  • アビラル・ヒマラヤン・チータ(ネパール) vs アイメリック・ラジジ(フランス)

    アビラル
    20年1月にHEATミドル級王座獲得。K-1初参戦時には木村“フィリップ”ミノルからダウンを奪うも出血によるTKO負け。以降もK-1へ定期参戦し、25年2月に白須康仁、5月にKrushで小田尋久を連続TKOで下している。
    ラジジ
    WAKOとNDC王者。身長191cmの“マルセイユの巨塔”。戦績24戦22勝(3KO)1敗1分で、唯一の1敗はジョルジオ・ペトロシアン戦。

    会見での木村の途中退席に端を発したやり取りでアビラルが強い感情を見せたのは、この試合前の緊張感も影響している。アビラルはこれまでのK-1での勝ち星を積み重ねており、ラジジの長身とリーチをどう崩すかがポイントとなる。

    両者ともフィニッシュ力を持つタイプではないが、クリンチや前に出る圧力が勝負を分ける可能性がある。

  • ゾーラ・アカピャン(アルメニア) vs ジョナサン・アイウル(サモア)

    アカピャン
    “悩殺の貴公子”の愛称を持つイケメンファイター。24年3月の開幕戦でタラス・ナチュックに判定勝ち、7月の準々決勝でカスペル・ムシンスキと対戦し判定負け。7月には璃久をKOしている。
    アイウル
    ラグビー出身のサモアンモンスター。22年にK-1参戦のクルーズ・ブリッグスに勝利した実績があり、右フックの破壊力と多彩な蹴りが持ち味。5月には武林風に出場し勝利を収めた。

    アカピャンのテクニックとアイウルの破壊力が対照的にぶつかる一戦。アイウルのパワーが上回ればKOに繋がるが、アカピャンは戦術で対応を試みる。

    両者ともに国際経験が豊富で、試合運びの読み合いが見どころとなる。

  • 木村“フィリップ”ミノル(ブラジル) vs メイソン・ストロッドマン(アメリカ)

    木村“フィリップ”ミノル
    18年8月に第6代Krushウェルター級王座獲得、20年3月のK-1スーパー・ウェルター級王者決定トーナメント優勝などの実績。K-1では今回がラストマッチとしてリスタートとなる。
    ストロッドマン
    今年3月に米国で行われた-70kgの8人トーナメントを3連続KOで制覇。16勝13KOを誇るハードパンチャー。ブラジリアン柔術がバックボーンで、サウスポーの前手の右アッパーやヒザ蹴りが得意。

    木村の試合前の途中退席という行為は、このカードの心理的な要素を複雑化させた。試合では木村の経験値とストロッドマンの一発の強さがぶつかる。

    木村はK-1で多くの経験を積んできたベテランであり、ストロッドマンの突進力をどう制御するかが鍵となる。

  • ダリル・フェルドンク(オランダ) vs ヌルティレク・ザリンベコフ(キルギス)

    フェルドンク
    “美しき人狼”と称されるオランダの強豪。24年3月のK-1初参戦で和島大海をKO。7月の準々決勝ではデング・シルバに判定負けだが、5月にオウヤン・フェンと激闘を演じた。
    ザリンベコフ
    “遊牧の戦士”。MMAとキックをこなす二刀流ファイターで、MMA戦績は16戦12勝(7KO/2SUB)4敗。Open FC、EFCで王座経験。

    フェルドンクのキックボクシング技能とザリンベコフの多面性が対峙する試合。MMAバックボーンの動きをどれだけK-1ルールに落とし込めるかが焦点となる。

    両者ともフィニッシュ力を持つため、接近戦での応酬が試合を決する可能性がある。

  • ストーヤン・コプリヴレンスキー(ブルガリア) vs デニス・タプ(モルドバ)

    コプリヴレンスキー
    オランダMike’s Gym所属。24年3月の開幕戦でカスペル・ムシンスキに判定負けするも、7月の準々決勝やその後の大会で勝ち上がり、K-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界王者となった。
    タプ
    グレコローマンレスリングがバックボーンのパワーファイター。15歳からムエタイを始め、モルドバやイタリアのタイトルを獲得。計量時にハンバーガーを持参したことから“ハンバーガーキング”のニックネームがある。

    力技で押すタプに対し、コプリヴレンスキーのテクニックとリングコントロールがどう対応するかが見どころだ。コプリヴレンスキーは過去のK-1での経験と適応力で試合を作る可能性が高い。

    タプの圧力に耐えうるディフェンスとカウンター戦術がカギとなる。

  • オウヤン・フェン(中国) vs カスペル・ムシンスキ(ポーランド)

    オウヤン・フェン
    武林風-70kg級世界王者。23年12月にK-1初参戦で王者の和島大海に2RKO勝利して第5代王者となった。24年のトーナメントでは決勝ラウンドを怪我で欠場。
    ムシンスキ
    “執念のラストマン”と呼ばれるポーランドのファイター。24年3月の開幕戦でストーヤンにダウンを奪うなど活躍。怪我による欠場を経て再挑戦となる。

    オウヤンは武林風での実績を持つテクニカルな王者であり、ムシンスキは再チャレンジを狙う強豪。会見でムシンスキはこの対戦を“戦争になる”と形容しており、双方の激しい攻防が予想される。

    このカードはトーナメント中でも特に物語性の強い一戦で、両者ともに勝利への執念が試合内容に反映される可能性がある。

9.7「K-1 WORLD MAX 2025」前日会見・木村ミノル途中退出にアビラル怒り!ムシンスキ、オウヤン戦は「戦争になる」MAX世界開幕戦にドラマ有り 画像 3

タイトルマッチ2試合の詳細(第2部)

前日会見の第2部には、2大タイトルマッチに出場する4選手が登壇した。ここではそれぞれの王座を巡る戦いについて整理する。

両カードとも国内勢同士の対戦であり、選手のコメントや戦略が具体的に示された。

  1. K-1 WORLD GP スーパー・バンタム級タイトルマッチ

    王者
    金子晃大(日本/K-1ジム自由ヶ丘/FROG GYM)
    挑戦者
    池田幸司(日本/ReBORN経堂)

    金子は昨年の-55kgトーナメント優勝以降、勝ち続けてきた実績を持つ。会見では「明日の戦いは僕だけの戦いではなくて、いろんな人、一緒に戦ってきたみんなの思いを乗せて戦おうと思います」と述べ、防衛への強い意志を示した。

    池田は一度階級を上げてから金子に25年5月に判定勝ちを収めており、今回のダイレクトなタイトル挑戦に際して「金子チャンピオンを終わらせるのは池田幸司しかいない。明日は倒して俺がチャンピオンになります」と明確な勝利宣言を行っている。池田は会見で「20、30個は用意してきました」と多くの秘策を示唆した発言もある。

  2. K-1 WORLD GP 女子アトム級タイトルマッチ(株式会社多摩電 PRESENTS)

    王者
    松谷綺(日本/ALONZA ABLAZE)
    挑戦者
    末松晄(日本/K.I.K team BLADE)

    松谷は23年のトーナメントやKrushでの勝利を経て現在の王者となり、力強い試合運びを見せている。会見での松谷のコメントは公式に掲載されている(https://www.k-1.co.jp/news/40789)。

    末松は決勝で松谷に敗れた過去を持つが、その後の修正で7月に大西に勝利するなど成長を示している。両者の再戦は技術的な読み合いと精神面での駆け引きが重要となる。

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開催概要、チケット情報、放送と運営体制

大会は2025年9月7日(日)に東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される。開場は11:00、13:00本戦開始(予定)となっている。

主催はK-1実行委員会、企画・制作は株式会社M-1スポーツメディア、運営は株式会社グッドルーザーである。関連リンクは公式スケジュールページ(https://www.k-1.co.jp/schedule/16650)にて公開されている。

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チケット販売と料金

チケットは一般発売中で、発売期間は~9月4日(木)23時59分(予定)。当日券は全席種+500円となる。以下が料金一覧である。

席種 前売 当日
ロイヤルシート 70,000円 70,500円
アリーナSRS席 50,000円 50,500円
アリーナRS席 30,000円 30,500円
アリーナS席 15,000円 15,500円
スタンドS席 15,000円 15,500円
スタンドA席 10,000円 10,500円
スタンドB席 7,000円 7,500円

注意事項としては、消費税込み/全席指定(一部自由席あり)で、小学生からチケットが必要。小・中学生は無料で入場できる(数量限定)。チケット販売サイトはK-1.SHOP(https://k-1.shop/)やチケットぴあ、イープラス、ローソンチケット、K-1.CLUB等で取り扱われている。また電話予約は株式会社グッドルーザー(tel.03-6450-5470)で可能である。

放送スケジュールは未定とされており、今後発表される情報を参照する必要がある。

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特別措置、運営上の決定事項と今後の日程

前日計量で生じた体重超過などに対する運営の判断は、本大会の公平性とトーナメント進行に直接影響する。今回のイブラギモフの体重超過(600g)に対しては、減点やファイトマネーの没収といった具体的措置が明記された。

そのほか試合運営に関する重要なポイントとして、今回のトーナメント一回戦はK-1ルールに則り3分3R・延長1Rで実施されること、そして特別措置が適用される場合でもグローブハンデは行わず規定の8オンスグローブを使用する旨が明示されている。

特別措置(イブラギモフの体重超過)
・規定体重-70.0kgを600gオーバー。K-1実行委員会はサルシチャ選手の希望を受け、トーナメント一回戦として試合実施を認めた。
・イブラギモフは第1ラウンド開始時に減点1からのスタート。
・イブラギモフはファイトマネーの20%を没収され、サルシチャへ支払われる。
・グローブは両者とも8オンスを使用、グローブハンデは実施しない。

今後のスケジュールとしては、10月4日(土)にブラジル・ブラジリアで「K-1 WORLD GP 2025」が予定され、11月15日(土)には国立代々木競技場第一体育館で「K-1 WORLD MAX 2025」が開催される(https://www.k-1.co.jp/schedule/16657、https://www.k-1.co.jp/schedule/16659)。運営や大会情報は主催・企画制作・運営各社の発表に準じる。

主催・後援等のクレジットは以下のとおりである。
主催・著作:K-1実行委員会
企画・制作:株式会社M-1スポーツメディア
運営:株式会社グッドルーザー

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要点整理:大会概要のまとめ

以下の表に、本記事で触れた開催日、会場、主要カード、特記事項、チケット情報、今後の日程などを整理する。

項目 内容
大会名 K-1 WORLD MAX 2025~-70kg世界最強決定トーナメント・開幕戦~
開催日 2025年9月7日(日)
会場 国立代々木競技場第二体育館
開場/開始 11:00開場/13:00本戦開始(予定)
主催・企画・運営 主催・著作:K-1実行委員会/企画・制作:㈱M-1スポーツメディア/運営:㈱グッドルーザー
主要カード(トーナメント一回戦) ジョナス・サルシチャ vs サリムカーン・イブラギモフ(体重超過・特別措置あり)、
アルビオン・モリーナ vs アルフォセヌー・カマラ、
アビラル・ヒマラヤン・チータ vs アイメリック・ラジジ、
ゾーラ・アカピャン vs ジョナサン・アイウル、
木村“フィリップ”ミノル vs メイソン・ストロッドマン、
ダリル・フェルドンク vs ヌルティレク・ザリンベコフ、
ストーヤン・コプリヴレンスキー vs デニス・タプ、
オウヤン・フェン vs カスペル・ムシンスキ
主要カード(タイトルマッチ) 金子晃大(王者) vs 池田幸司(挑戦者)=K-1 WORLD GP スーパー・バンタム級タイトルマッチ、
松谷綺(王者) vs 末松晄(挑戦者)=K-1 WORLD GP 女子アトム級タイトルマッチ(株式会社多摩電 PRESENTS)
チケット(主な料金) ロイヤルシート70,000円/アリーナSRS50,000円/アリーナRS30,000円/アリーナS15,000円/スタンドS15,000円/スタンドA10,000円/スタンドB7,000円(当日+500円)
チケット販売 チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット、K-1.CLUB、K-1.SHOP、電話予約(㈱グッドルーザー:03-6450-5470)
放送 放送スケジュール:未定
特記事項 木村“フィリップ”ミノルが前日会見を途中退席→アビラルが抗議。イブラギモフは計量600gオーバーで減点・ファイトマネー没収の特別処置。
今後の大会 2025年10月4日 K-1 WORLD GP(ブラジル・ブラジリア)、2025年11月15日 K-1 WORLD MAX 2025(代々木第一体育館)
関連リンク 大会ページ: https://www.k-1.co.jp/schedule/16650 / 会見・計量関連記事: https://www.k-1.co.jp/news/40788、https://www.k-1.co.jp/news/40791

以上が前日計量・前日会見で明らかになった事実と大会情報の整理である。会見での発言や計量の結果、運営の特別措置は明日の試合結果に直接響く要素であり、当日はこれらの背景を踏まえた見方が重要になる。

参考リンク: