10月2日スタート 小泉八雲の怪談をAI映像化

八雲怪談ミニ番組開始

開催日:10月2日

八雲怪談ミニ番組開始
どんな番組なの?
小泉八雲の怪談を原作にした全13話・各約3分のミニ番組で、TSKとDLEがAI導入の新スタジオで2種類(アニメルック/実写ルック)を同一脚本で映像化する企画です。監督はFROGMAN、ナビキャラはいずみせらが担当します。
放送はいつどこで見られるの?
放送はTSKさんいん中央テレビ(島根・鳥取)。アニメルック版は2025年10月2日(木)20:54〜、実写ルック版は2025年10月3日(金)24:45〜にそれぞれ開始、第一話は「耳なし芳一」です。

松江ゆかりの八雲作品をAIで短篇映像化する新企画

山陰中央テレビジョン放送株式会社(本社:島根県松江市、代表取締役社長:田部長右衛門、以下TSK)と株式会社ディー・エル・イー(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO・CCO:小野亮、以下DLE)が共同出資により制作するミニ番組の全容が発表された。報道発表は2025年9月6日 18時00分

番組の正式タイトルは「小泉八雲のKWAIDAN(怪談)の世界」。作品には明治期に日本に深く関わり、松江市での生活とも縁が深い小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の著作から、日本に伝わる怪異や奇譚を選び出し、全13話をミニ番組として約3分ごとに映像化する構成となる。放送は2025年10月から地上波で行われ、シリーズ第1話は「耳なし芳一」である。

AI技術を使い小泉八雲の「怪談」をテーマにショートアニメ制作!TSKさんいん中央テレビとDLEがタッグを組み挑む 画像 2

企画の背景と選定内容

小泉八雲はアイルランド系の父とギリシャ出身の母の間に生まれ、来日後は英語教師として島根県松江市に赴任した経歴がある。松江市で小泉セツと結婚して日本に帰化した経緯から、松江と八雲の結びつきは深い。今回の番組はその縁を生かし、八雲の残した作品の中から日本の伝承に根ざす怪談・奇譚を13話ピックアップしている。

プレスリリースで明記されている作品名は以下の5作である。全13話の中からこれらは放送予定に明記されている。

  • 「耳なし芳一」
  • 「飴を買う女」
  • 「月照寺の大亀」
  • 「松江城の怪異」
  • 「小豆とぎ橋」

各話は約3分のミニ番組として制作されるため、短時間で物語の骨格と恐怖感を伝える編集設計が採られている点が特徴である。

AI技術を使い小泉八雲の「怪談」をテーマにショートアニメ制作!TSKさんいん中央テレビとDLEがタッグを組み挑む 画像 3

AI技術を核にした二つの映像表現

DLEはこれまで多数のアニメ制作を手がけてきた実績があるが、新たにAI技術を導入した新スタジオ「OBETA AI STUDIO」を設立した。AIを活用することで、従来は手作業で行われていた工程の一部を自動化し、短期間で大量の高クオリティコンテンツを制作することを目指す。

今回の放送作品では、同じシナリオを用いて二種類の映像表現を制作・放送する点が大きな特徴である。ひとつは日本のアニメーションの美学を活かした2Dスタイルの「アニメルック版」、もうひとつはAIを活用することで実写に近いリアルな表現を目指した「実写ルック版」である。両バージョンは表現の違いによって「怖さ」と「映像美」の見え方が変わることを念頭に置いた構成となる。

AI技術を使い小泉八雲の「怪談」をテーマにショートアニメ制作!TSKさんいん中央テレビとDLEがタッグを組み挑む 画像 4

制作体制と表現上の狙い

OBETA AI STUDIOはAI導入により、線画や彩色、背景生成、映像合成といった工程でAIを活用し、作業効率の向上と表現の多様化を図る。DLEの小野亮社長はかつて島根に在住していた縁があり、地上波でのAIスタジオによる第一弾制作をTSKとの共同で実施する運びとなった。

制作側は、アニメルックと実写ルックの二つの表現を並行して提示することにより、視聴者が同一の物語を異なる感覚で体験できること、AIならではの新しい映像表現の検証が可能になる点を意図している。

スタッフ・声優とナビゲーションキャラクター

監督はDLEの代表的クリエイターであるFROGMANが担当する。FROGMANは『秘密結社 鷹の爪』などで知られ、しまねSuper大使吉田くんの産みの親でもある人物で、今回の映像演出を率いる役割を担う。

番組のナビゲーションキャラクターとして登場する「紺霞(こんか)」のデザインは、松江市出身の漫画家いずみせらが手がける。ナビゲーターの存在は各話の導入・解説や演出上のアクセントとして機能することが想定されている。

参加声優とその役割

声の出演には実力派声優陣が名を連ねている。松江観光大使でもある茶風林(代表作に『名探偵コナン』目暮警部役ほか)と、伊藤美紀(代表作に『ドラゴンボールZ』人造人間18号役ほか)が参加する。具体的な配役名や全出演者のリストはプレスリリース上では提示されていないが、主要な声の担い手として上記2名が明記されている。

以下は制作上の主要スタッフ・キャストの関係性を示す簡潔な整理である。

共同出資・制作
TSKさんいん中央テレビ(山陰中央テレビジョン放送株式会社)×株式会社ディー・エル・イー(DLE)
新設スタジオ
OBETA AI STUDIO(DLEによるAI導入スタジオ)
監督
FROGMAN(DLE代表クリエイター)
キャラクターデザイン(ナビゲーション)
いずみせら(松江市出身・漫画家)
声の出演
茶風林、伊藤美紀 ほか

放送スケジュールと地域性、関連する話題

放送はTSKさんいん中央テレビ(放送エリア:島根県、鳥取県)で実施される。アニメルック版と実写ルック版は別枠で放送され、日程と放送枠は以下の通りである。

番組版 放送開始日 放送曜日・時間 放送エリア
アニメルック版 2025年10月2日 毎週木曜日 20:54~21:00 島根県・鳥取県(TSK)
実写ルック版 2025年10月3日 毎週金曜日 24:45~24:50 島根県・鳥取県(TSK)

第一話は「耳なし芳一」から放送が始まる予定である。放送枠は各話約3分のミニ番組となるため、連続ドラマ枠とは異なる短尺の編成で視聴に供される。

また、今年は小泉八雲の妻・小泉セツを主人公にしたNHKの連続テレビ小説「ばけばけ」が秋から放送開始される予定であり、八雲や舞台となる松江市への関心が高まるタイミングに合わせた放送となる点もプレスリリースで指摘されている。TSKは地域放送局として松江の盛り上がりに資すること、作品を通じて八雲の文学に触れる機会を提供することを狙いとしている。

関連情報や放送局の公式情報は、TSKの公式サイト(https://tsk-tv.com/)で案内される予定である。

要点の整理

以下の表は本記事で取り上げた主要な事実を簡潔に整理したものである。制作体制、放送日時、出演スタッフなど、発表された情報を項目ごとにまとめている。

項目 内容
プレス発表日時 2025年9月6日 18:00
番組タイトル 小泉八雲のKWAIDAN(怪談)の世界
制作 TSK(山陰中央テレビジョン放送株式会社)と株式会社ディー・エル・イー(DLE)共同出資・制作
エピソード数・尺 全13話、各話約3分のミニ番組
明記された収録話 耳なし芳一、飴を買う女、月照寺の大亀、松江城の怪異、小豆とぎ橋
映像バージョン アニメルック版(2D)と実写ルック版(リアル)を同一シナリオで制作
新設スタジオ OBETA AI STUDIO(DLEによるAI導入スタジオ)
監督 FROGMAN(DLE)
キャラクターデザイン いずみせら(紺霞:ナビゲーションキャラクター)
出演声優 茶風林、伊藤美紀 ほか
放送局・放送エリア TSKさんいん中央テレビ(島根県・鳥取県)
放送スケジュール アニメルック版:2025年10月2日~ 毎週木曜 20:54~21:00、実写ルック版:2025年10月3日~ 毎週金曜 24:45~24:50
関連リンク https://tsk-tv.com/

以上が発表資料に基づく「小泉八雲のKWAIDAN(怪談)の世界」についての整理である。発表内容は共同制作の体制、AIスタジオを介した二種類の表現、主要スタッフと声優、具体的な放送枠といった要素を含んでおり、地域性や関連するメディア動向(NHK連続テレビ小説「ばけばけ」放送予定)との関係も明記されている。

参考リンク: