有害物質93%削減の混合燃料「ASPEN2」が日本上陸

ASPEN2日本販売開始

開催日:4月1日

ASPEN2日本販売開始
ASPEN2って何なの?
スウェーデン発の混合済み2ストローク専用燃料で、チェンソーや刈払機向け。純度の高い原料で有害物質を約93%削減し、作業者の曝露や機械の煤堆積を抑える製品です。
自分のチェンソーで使えるの?
多くの小型2ストローク機で想定されているが、機種や仕様で差があるため導入前に適合確認と保管・運用方法の確認、実機での試験をおすすめします。

ASPEN2が示す、林業現場のための新しい燃料基準

スウェーデンのAspen社が開発した混合済み2ストローク専用燃料「ASPEN2(アスペン2)」が、日本国内での販売を開始しました。株式会社橋本屋は2025年4月より日本国内の総代理店として取り扱いを開始しており、本リリースは2025年9月5日20時46分に公表されています。

ASPEN2は1988年にスウェーデンで誕生し、現在は欧州30か国以上で流通しているグローバルブランドです。小型2ストロークエンジン、たとえばチェンソーや刈払機などに最適化された混合済み燃料として、林業現場を中心に欧州で標準燃料の一つとして普及しています。

日本の林業に新しい一歩を。人体・環境・機械にやさしいスウェーデン発の燃料「ASPEN2」、日本に初上陸。 画像 2

燃料の特性と製造の背景

ASPEN2の原料は、原油の精製過程で得られる純粋なガスを用いており、結果として不純物が極めて少ないことが特徴です。これにより、発がんリスクの高いベンゼンや芳香族化合物などの有害成分が従来のガソリンに比べて大幅に低減されています。

メーカー公表値では、排ガス中の有害物質は約93%減少するとされており、作業者が長時間近くで吸い込むリスクを低減します。こうした数値は、林業や造園、農業など従来小型エンジンを多用する現場での健康負荷低減に直接結びつく点が注目されています。

項目 ASPEN2の特徴
起源 スウェーデン(1988年開発)
主成分 精製過程由来の純粋なガスを原料とする混合済み燃料
有害物質低減 排ガス中の有害物質を約93%削減(従来比)
販売地域 欧州30か国以上、日本は2025年4月より総代理店で販売開始
日本の林業に新しい一歩を。人体・環境・機械にやさしいスウェーデン発の燃料「ASPEN2」、日本に初上陸。 画像 3

現場にもたらす具体的な効果と課題の整理

日本の多くの林業現場では、チェンソーや刈払機など小型2ストローク機に自動車用ガソリンを使用することが一般的です。小型2ストロークエンジンは排ガス浄化が難しく、作業者は近接で排気を受けることが避けられない状況にあります。

こうした現場でASPEN2を導入することにより、人体・環境・機械それぞれにおいて期待される効果が得られるとしています。下記は主な効果の整理です。

  • 健康面:ベンゼンや芳香族化合物等の有害成分を大幅に低減することで、長期曝露による健康リスクを抑制します。
  • 作業環境:臭気や目の刺激が抑えられるため、作業の快適性が向上します。
  • 機械性:燃焼時の不純物が少ないため、エンジン内部の煤(すす)堆積が抑制され、機械寿命の延長やメンテナンス負荷の低減が期待されます。
  • 環境面:使用による土壌や水質への負荷低減にも寄与します。
日本の林業に新しい一歩を。人体・環境・機械にやさしいスウェーデン発の燃料「ASPEN2」、日本に初上陸。 画像 4

数値で見る効果と現場への影響

メーカーの説明では、従来の自動車用ガソリンを小型2ストロークエンジンで使用した場合と比較して、排出される有害物質が約93%削減されるとしています。これは吸入暴露が常態化している林業作業者にとって重要な指標です。

また、煤の堆積が少ないことで、フィルターやシリンダー周辺のクリーニング頻度が低下し、稼働率維持やメンテナンスコストの低減につながる可能性があります。これらの効果は現場運用の実態や機種によって変動しますが、導入前後の比較評価が重要になります。

日本の林業に新しい一歩を。人体・環境・機械にやさしいスウェーデン発の燃料「ASPEN2」、日本に初上陸。 画像 5

橋本屋の役割、導入状況、問い合わせ先

ASPEN2の日本総代理店を務める株式会社橋本屋は、研究開発部門向けの特殊燃料の調達・販売を主力事業とする商社です。自動車・建機・農機具メーカーの研究開発部門向けに燃料を提供してきた経験を背景に、排ガス規制やエンジン特性に関する知見を有しています。

橋本屋は、林業従事者が排ガスを浴びながら作業する現場の実態を踏まえ、健康と安全を支える選択肢としてASPEN2を日本に導入しました。日本での販売は2025年4月から開始されています。

導入の現状

リリースによれば、2024年の展開開始以降、林業の将来に関心を持つ事業者を中心に導入が広がっており、既に20以上の企業や事業体でASPEN2が使用されているとのことです。導入は順次拡大しており、作業環境の改善や機械保全の観点から注目されています。

導入に当たっては機器の適合確認や燃料保管・運用方法の検討が必要です。橋本屋では導入相談や協業の受付を行っており、詳細は同社のウェブサイトで案内されています。

お問い合わせ窓口
日本総代理店:株式会社橋本屋 ウェブサイト
URL:https://www.kkhashimotoya.co.jp/
プレスリリース公開日時
2025年9月5日 20時46分
項目 内容
日本国内販売開始 2025年4月(株式会社橋本屋が日本総代理店として販売開始)
導入実績 2024年の展開開始以降、20以上の企業・事業体で使用
会社名 株式会社橋本屋
所在地 東京都文京区小石川4-20-1 イトークリエイト小石川7階
代表者 代表取締役 東原 正典
創業 1897年(明治30年)
事業内容 特殊燃料の輸入・販売、研究開発部門向け燃料調達 ほか
関連リンク https://www.kkhashimotoya.co.jp/

以上の内容は、株式会社橋本屋が発表したプレスリリースの情報を基に整理したものである。ASPEN2は、純度の高い原料を用いた混合済み2ストローク燃料として、排ガス中の有害物質を約93%削減するとされる点や、欧州を中心に広く使われている実績が示されている。日本国内では2025年4月から総代理店経由での販売が開始され、導入企業はすでに20社を超えていると報告されている。

この記事では製品の性質、現場にもたらす影響、橋本屋の取り組みと問い合わせ先を網羅的に提示した。導入を検討する際は、機器の適合性確認および保管・運用面の検討を行うことが推奨される。

参考リンク: