DZOFilm Vespid Prime 2、注文受付開始(9月末出荷予定)
ベストカレンダー編集部
2025年9月5日 16:35
Vespid Prime 2 注文受付
開催日:9月5日

DZOFilm「Vespid Prime 2」——シャープでモダンな映像表現を実現する新シリーズ
株式会社システムファイブは、DZOFilmの新世代シネマプライムレンズ「Vespid Prime 2」の注文を受付中であることを発表した。発表は2025年8月28日、システムファイブ側の案内は2025年9月5日15時59分に行われており、出荷開始は2025年9月末頃を予定している。
この新シリーズは2020年に発売された初代Vespid Primeの成功を踏まえ、光学・メカニカル両面で大幅に設計を刷新したモデル群である。大幅なアップグレードにより高解像度と色の一貫性を高めつつ、色収差やフレアを大幅に低減している。

デザインとネーミングの背景
「Vespid」は英語でスズメバチ類を指す名称に由来し、俊敏かつ精確な特性をイメージして名付けられた。Vespid Prime 2はこのイメージを反映して、コンパクトで高性能、かつ取り回しのよいツールセットを目指した設計になっている。
新シリーズはオリジナルのVespid Primeや、より絵画的なArles Primeとは異なる独自のビジュアル・アイデンティティを確立し、シャープでモダンな映像表現を求めるプロジェクトに適している。
- 発表日: 2025年8月28日(DZOFilm発表)
- システムファイブ案内: 2025年9月5日 15時59分
- 出荷開始予定: 2025年9月末頃

光学性能と機能性の詳細
Vespid Prime 2は全焦点距離で開放値を維持し、T1.9という明るさを実現している。独自開発の非球面技術であるDPR(Definitive-Precision-Grinding)を採用し、多層ナノコーティングと組み合わせることで反射や迷光を抑制し、極めて高い解像度とクリーンな映像を提供する。
色再現性も高く、撮影からポストプロダクションまでのワークフローにおいて色の一貫性を保持しやすい設計となっている。

具体的な光学的特徴
改良された光学設計により色収差を抑え、自然な肌トーンを忠実に再現することができる。絞りは10枚羽根を採用しており、表情豊かなボケ味を演出する。
広角から望遠までの焦点距離で歪曲を徹底的にコントロールしており、マルチカメラ撮影でも安定した一貫性のある画作りをサポートする。
- 開放値
- T1.9(全焦点距離共通)
- 光学技術
- DPR非球面レンズ、マルチ層ナノコーティング
- 絞り
- 10枚羽根(豊かなボケ表現)
- 色収差とフレア
- 低減化設計により高い解像度とクリーンな映像を実現

運用性・互換性・製品ラインナップ
Vespid Prime 2はコンパクト設計を重視し、Vista Vision対応の中では最も小型・軽量に近いT1.9のプライムセットとして設計されている。18mmから105mmまでのラインアップを揃え、最大46.5mmのセンサーに対応することで、主要なフルフレーム大型センサー機種に広く対応する。
対応が想定されるカメラとしては、RED V-Raptor VV、ARRI Alexa LF、Sony Veniceをはじめ、一部の中判システムにも対応できる設計になっている。

物理・機能面の要点
1本あたりの重量は約800g、フロント径は80mmで、ジンバルやハンドヘルドリグ、ドローンなどへの搭載も現実的である。近接性能においてはフローティングエレメント設計を採用し、最大撮影倍率は1:5.5から1:8の範囲で、優れた近接撮影性能を発揮する。
フォーカスブリージングは最小限に抑えられており、スムーズなフォーカストランジションと安定したフレーミングを実現するため、手持ち撮影やドキュメンタリー用途でも実用的である。
- 焦点距離ラインアップ: 18mm / 24mm / 35mm / 50mm / 85mm / 105mm
- センサー対応: 最大46.5mm
- 近接撮影倍率: 1:5.5–1:8(フローティングエレメント)
- 重量: 約800g(1本)
- フロント径: 80mm

ワークフロー統合と将来的拡張性
Vespid 2はCooke /i プロトコルを内蔵しており、ARRI、RED、Blackmagic Design、ソニー、キヤノンなどのカメラとリアルタイムでメタデータ連携が可能である。現場での露出・焦点・レンズ情報を整合しやすく、ポストプロダクションでの作業効率にも寄与する。
5ピン Lemo インターフェースを備え、将来的なワイヤレスフォローフォーカスやプロ用アクセサリーの接続に対応することにより、現場での拡張性と運用効率が高められている。
販売情報・価格・代理店募集と企業情報
株式会社システムファイブはDZOFilm製品の日本における正規輸入代理店として、Vespid Prime 2の販売を行う。単品および6本セットの両形態で購入可能で、出荷は2025年9月末頃を予定している。
また、システムファイブは二次代理店の募集も行っており、映像・音響機器の販売に携わる企業に向けて取り扱いの機会を提供する。問い合わせは同社のビジネス向けページから可能である。
販売ラインナップと価格
PLマウント仕様でメートル表記/フィート表記の2種類が提供される。単体価格とセット価格は以下の通りで、いずれも税込表記である。
- Vespid Prime 2(PLマウント) 単品 18/24/35/50/85/105mm 各 173,300円(税込)
- Vespid Prime 2(PLマウント) 6本セット 18/24/35/50/85/105mm ケース付き 各 945,600円(税込)
出荷時期はいずれも9月末頃を予定している。
問い合わせ先と関連情報
二次代理店募集および販売に関する問い合わせは下記ページを参照するよう案内されている。指定の問い合わせページから詳細な条件や手続きについて確認ができる。
問い合わせページ(システムファイブ): https://www.system5.jp/pages/businesscompany
プレスリリースの原文・関連情報: https://info.system5.jp/whatsnew/archives/135482
システムファイブの概要
株式会社システムファイブは1989年に名古屋で創業した放送業務用映像システムインテグレーターで、映像制作者向けポータルサイト「SYSTEM5.jp」の運営や機材販売、技術セミナー等の専門サービスを提供している。東京・半蔵門にはショールーム「PROGEAR半蔵門」を運営し、各種機材の展示・販売を行っている。
会社情報の主な項目は以下の通りである。
- 社名
- 株式会社システムファイブ(System5 Co., Ltd.)
- 代表者
- 代表取締役社長 小川 行洋
- 本社所在地
- 〒102-0093 東京都千代田区平河町1-2-10 平河町第一生命ビル1階
- ウェブサイト
- https://www.system5.jp/
要点の整理
以下の表は、本記事で取り上げたVespid Prime 2に関する主要な情報を整理したものである。仕様、価格、発売時期、対応カメラ、問い合わせ先などをまとめて掲載している。
項目 | 内容 |
---|---|
製品名 | Vespid Prime 2(DZOFilm) |
発表日 | 2025年8月28日(DZOFilm発表)/案内:2025年9月5日 |
出荷予定 | 2025年9月末頃 |
焦点距離ラインナップ | 18mm / 24mm / 35mm / 50mm / 85mm / 105mm |
開放値 | T1.9(全焦点距離) |
光学技術 | DPR非球面レンズ、多層ナノコーティング、10枚羽根絞り |
近接性能 | フローティングエレメント設計、最大撮影倍率1:5.5–1:8 |
物理仕様 | 重量 約800g、フロント径 80mm、Vista Vision対応、最大センサー46.5mm |
互換性 | RED V-Raptor VV、ARRI Alexa LF、Sony Venice、その他一部中判システム |
メタデータ対応 | Cooke /i プロトコル内蔵、5ピン Lemo インターフェース搭載 |
価格(税別表記なし) | 単品 各173,300円(税込)、6本セット 各945,600円(税込、ケース付き) |
販売代理店 | 株式会社システムファイブ(正規輸入代理店) |
問い合わせ | https://www.system5.jp/pages/businesscompany |
関連情報 | https://info.system5.jp/whatsnew/archives/135482 |
以上がVespid Prime 2に関する主要情報の整理である。製品仕様、価格、発売時期、代理店情報などを網羅的に示しており、検討や問い合わせの際に参照できるようまとめている。
参考リンク: