9月23日開催|越境するECCOシンポジウムの見どころ
ベストカレンダー編集部
2025年9月5日 15:19
ECCO IIIプレ企画
開催期間:9月23日〜9月23日
ECCOの歩みと今回の拡張が意味すること
センゲージラーニング株式会社は2025年9月5日14時00分付けで、シンポジウム「越境するECCO/変容する18世紀像」を開催すると発表しました。本稿ではプレスリリースの内容を整理し、ECCO(Eighteenth Century Collections Online)の歴史的経緯と、今回発表された拡張の意義をわかりやすく伝えます。
ECCOは、総合目録「18世紀英国・英語刊行物簡略書名目録(ESTC)」を基盤に18世紀刊行物の全文検索アーカイブとして構築され、初代ECCOは2003年にリリース、続くECCO IIは2009年にリリースされました。これらは18世紀の一次資料を横断的に収集・検索可能にしたことで、文学史・歴史学・科学史・書誌学など多様な分野での研究に広く利用されてきました。電子化によって従来アクセスの難しかった資料が利用可能になり、研究方法と18世紀像の変容に寄与しています。
シンポジウム開催の概要と参加方法
発表によれば、本シンポジウムはECCO III刊行のプレ企画として位置付けられています。開催日時は2025年9月23日(火・祝日)で、開場は12時、プログラム開始は12時30分、終了は16時45分(受付は12時開始)とされています。会場は千代田区立図書館日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール(大ホール)です。
参加費は無料ですが、事前登録が必要です。主催はセンゲージラーニング株式会社Gale事業部で、対象となる参加者として研究者、図書館員、学生、書物愛好家、デジタル学術情報に関心のある方などが想定されています。プレスリリースでは入場時に配布されるアクセスコードを用いた無料トライアル特典が案内されています。
事前登録は専用ページの「参加申し込みフォーム」から行います。申込み先のURLは以下の通りです。
なお、プログラムや講演の演題については変更される場合がある旨が明記されています。参加を希望する場合は申込ページで最新情報を確認してください。
講演と登壇者:学際的な視点からECCOを問う
当日のプログラムは複数の講演とパネルディスカッションで構成されます。講演者は各分野の研究者が務め、ECCOを用いた研究の実例や電子リソースとしての可能性が提示されます。ここではプレスリリースに掲出された講演題目と登壇者、所属を漏れなく列挙します。
講演とパネルは以下の通りです。演題・登壇者・所属を明記しています。演題は変更される可能性がある点に留意してください。
個別講演
- 「ECCOが生み出す創造的公共圏-研究、教育、出版、国際交流」
- 原田範行(慶應義塾大学文学部 教授)
- 「ECCOが映す18世紀大西洋世界の諸相」
- 鰐淵秀一(明治大学文学部 准教授)
- 「ECCOで読み解く科学史の世界」
- 石橋悠人(中央大学文学部 教授)
- 「『ギフテッド』とは何か?-『僕のヒーローアカデミア』におけるジェンダー表象を18世紀の天才論にみいだす」
- 小川公代(上智大学外国語学部 教授)
- 「ECCO IIIのご紹介」
- 森澤正樹(センゲージラーニング株式会社Gale事業部 シニア・プロダクト・マネジャー)
パネルディスカッション
講演後にはパネルディスカッション「デジタル化が開く文学・歴史研究の未来」が予定されており、登壇講師による質疑応答の時間が設けられます。登壇者は原田範行、鰐淵秀一、石橋悠人、小川公代、森澤正樹の5名です。
このセッションでは、ECCOを含む電子アーカイブが実際の研究・教育・出版・国際連携にどのように寄与するか、データの品質や検索・解析の可能性、書誌的課題など多岐にわたる議論が想定されます。
ECCO IIIの内容と無料トライアルの条件
プレスリリースによれば、ECCO IIIは2026年春にリリース予定です。ECCO IIIには、ECCO IIリリース以降にESTCに加えられた文献や、技術的事情でマイクロフィルム化から漏れた大型本など、ECCO I・IIに未収録であった資料を高品質なデータで追加することが目的とされています。大英図書館をはじめとする所蔵機関の協力のもとでの制作が進められています。
シンポジウム参加者への特典として、ECCO I–IIIの無料トライアルが提供されます。アクセスコードは当日会場で配布される旨が明記されています。ただし、次の点に注意が必要です。
- ECCO IIIは2025年9月時点で搭載済みのコンテンツ(全体の約40%)での提供となります。
- トライアルアカウントではダウンロード等の機能は制限されています(トライアルのため、ダウンロード等はできません)。
これらの条件は利用形態や配布されるアクセスコードの運用に依存するため、詳細は当日の配布情報や事前登録ページで確認することが望まれます。
また、主催であるセンゲージラーニング株式会社Gale事業部は、ECCOの提供を通じて学術コミュニティと協働し、デジタル資料の質を高める取り組みを継続しています。ECCO IIIはその一環として、大規模な書誌補完とデジタル加工の精度向上を目指しています。
シンポジウムの要点まとめ
ここまでに示された情報を表形式で整理します。イベントの基本情報、プログラム、試用条件、主催者情報を忘れずにまとめています。
項目 | 内容 |
---|---|
プレスリリース発行日時 | 2025年9月5日 14時00分(センゲージラーニング株式会社) |
シンポジウム名 | 越境するECCO/変容する18世紀像 |
開催日時 | 2025年9月23日(火・祝日)12:30~16:45(開場12:00、受付開始12:00) |
会場 | 千代田区立図書館日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール(大ホール) |
参加費 | 無料(要事前登録) |
主催 | センゲージラーニング株式会社 Gale事業部 |
プログラム(講演者) | 原田範行(慶應義塾大学)/鰐淵秀一(明治大学)/石橋悠人(中央大学)/小川公代(上智大学)/森澤正樹(センゲージラーニング) |
パネルディスカッション | デジタル化が開く文学・歴史研究の未来(講演者による質疑応答) |
事前登録先 | https://cp.cengage.com/ecco-jp-event-2025 |
参加特典 | ECCO I–IIIの無料トライアル(アクセスコードは当日会場で配布/ECCO IIIは9月時点で約40%搭載/トライアルはダウンロード不可) |
ECCO IIIリリース予定 | 2026年春(ESTC追加文献やマイクロフィルム化から漏れた大型本等を高品質データで収録) |
キーワード | 英文学、歴史、ジェンダー、書物、漫画、科学史、イギリス、18世紀、書誌学、デジタル化 |
上表は本シンポジウムの主要情報を整理したものです。発表内容とプログラム構成、ECCO IIIの位置づけや無料トライアルの条件を一目で確認できるようにまとめています。参加を検討する際は、事前登録ページで最新の情報を確認してください。
参考リンク: