ユナイテッドがThirdverseに出資 Hello Kitty VRを支援

Thirdverse出資発表

開催日:9月5日

Thirdverse出資発表
Thirdverseってどんな会社なの?
ThirdverseはMR/VRの企画開発を行う2023年設立のスタートアップで、メタバース上に“サードプレイス”を作ることを目指す。サンリオと連携し「Hello Kitty Skyland」などソーシャルVRを開発中の企業です。
今回の出資で何が変わるの?
ユナイテッドの出資は資金提供だけでなく、事業運営ノウハウ、資金調達・EXIT支援、バリューアップ部隊による実務伴走を含む。これにより開発加速とサンリオIPを活かした短期のユーザー獲得を狙います。

ユナイテッドがThirdverseへ出資 — 出資の発表とその背景

ユナイテッド株式会社は、2025年9月5日10時00分付の発表において、XRゲーム開発を行う株式会社Thirdverse(読み:サードバース)へ出資したことを公表しました。本リリースはユナイテッド(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 執行役員:早川 与規、証券コード:2497)によるもので、Thirdverse(本社:東京都港区、代表取締役CEO:大野木 勝)への資本支援が中心となります。

発表文では出資の目的と背景が明記されており、ユナイテッドはThirdverseの事業拡大と成長支援を行うとしています。出資は既存事業とのシナジーや、XR領域の急速な市場成長を踏まえた戦略的な投資の一環であると説明されています。

XRゲーム開発を行う「株式会社Thirdverse」に出資 画像 2

市場背景の整理

発表ではXR市場の環境変化について詳細な説明が行われています。具体的にはGoogle、SONY、Apple、Metaといった主要テック企業がXR領域へ参入している点、そしてMeta Questの普及拡大を背景に市場が成長している点が強調されています。

また、海外市場ではリリースから半年でMAU(Monthly Active Users:月間アクティブユーザー)100万人を超えるタイトルの登場や、北米を中心に10代ユーザー層が拡大している点、さらにユーザー年齢層の若年化が進んでいることが指摘されています。加えて、従来の30〜40代向けの売切型タイトルから、ソーシャル・カジュアル系の基本無料+アイテム課金モデルへの収益構造の変化が進行しており、高収益化が可能になっているとしています。

Thirdverseの事業内容と開発中タイトルの詳細

Thirdverseは「メタバース上にサードプレイスを創る」をビジョンに掲げ、MR/VRゲームの企画・開発・運営を行う企業です。過去には「ソード・オブ・ガルガンチュア」や「SOUL COVENANT」などのVRゲームを制作しており、VR領域での開発実績を有しています。

現在、Thirdverseは株式会社サンリオのライセンスを受け、全身を使った直感的操作で競争・交流・クラフトが楽しめるメタバース型ソーシャルVRゲーム「Hello Kitty Skyland」を開発中です。本リリースには「VRゲーム『Hello Kitty Skyland』イメージ画像」の言及もあり、同タイトルはサンリオのグローバルに強いIPを活用したソーシャル体験を目指しています。

Hello Kitty Skylandと開発の狙い

「Hello Kitty Skyland」は、全身を使った直感的な操作が特長で、プレイヤー同士の競争、交流、クラフト要素を組み合わせたメタバース空間での体験提供を想定しています。サンリオの「ハローキティ」を中核としたメガIPを活用することで、幅広い年齢層への訴求と短期間でのユーザー獲得を見込んでいます。

Thirdverseは高い開発力と、魅力あるコンテンツ制作実績を持つ制作チームを有しており、サンリオとの連携によりグローバル規模での展開可能性が期待されます。ユナイテッドは、この組み合わせが短期間で大規模なユーザー獲得と収益化につながると見て出資したと説明しています。

ユナイテッドの投資方針と出資後の支援体制

ユナイテッドはパーパスとして「意志の力を最大化し、社会の善進を加速する。」を掲げ、投資事業、教育事業、人材マッチング事業の3つをコア事業としています。投資事業においてはインターネットビジネス黎明期から20年以上にわたりベンチャー・スタートアップへ投資を行ってきた実績を持ちます。

現在の投資方針は、国内のシード〜アーリーステージのベンチャー・スタートアップを主な対象とし、投資はすべて自己資金で行うため柔軟かつスピーディーな意思決定が可能であるとしています。今回のThirdverseへの出資も同方針に基づくものです。

出資後の支援内容

リリースでは出資後の具体的支援内容として、以下の項目が挙げられています。

  • 長年の事業運営・投資経験に基づく事業・組織運営ノウハウの提供
  • 資金調達支援およびEXIT支援
  • 事業戦略立案から実行までを支えるバリューアップ専門部隊による一気通貫の支援

これらの支援により、Thirdverseの事業拡大やグローバル展開に向けたスピードアップを図る意図が示されています。ユナイテッドの支援は財務面だけでなく、実務面での伴走支援を含む点が特徴です。

出資先とユナイテッドの会社概要と要点の整理

ここでは出資先である株式会社Thirdverseと、出資元のユナイテッド株式会社の主要情報を整理します。両社の住所、設立日、代表者名、事業内容、公式URLなど、リリースに含まれる全情報を網羅的に列挙します。

以下の

はプレスリリースに基づく公式情報の抜粋です。表記は原文に準拠しています。

出資先:株式会社Thirdverse
本社所在地:〒108-0014 東京都港区芝5-29-19 PMO田町IV 6F
設立日:2023年5月1日
代表者:代表取締役CEO 大野木 勝(おおのぎ まさる)
事業内容:XRコンテンツ・サービスの企画・開発・販売・運営
URL:https://thirdverse.io/
出資元:ユナイテッド株式会社
本社所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-2-5 MFPR渋谷ビル
設立日:1998年2月20日
代表者:代表取締役社長 兼 執行役員 早川 与規(はやかわ とものり)
事業内容:投資事業、教育事業、人材マッチング事業、アドテク・コンテンツ事業
証券コード:2497
URL:https://united.jp/

また、Thirdverseの開発実績としてリリース内で言及されているタイトルは「ソード・オブ・ガルガンチュア」「SOUL COVENANT」などです。開発中の「Hello Kitty Skyland」はサンリオからのライセンスを受けたタイトルである点も明記されています。

項目 内容
発表日 2025年9月5日 10時00分(ユナイテッド発表)
出資元 ユナイテッド株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:早川 与規、証券コード:2497)
出資先 株式会社Thirdverse(本社:東京都港区、代表:大野木 勝、設立:2023年5月1日)
Thirdverseのビジョン 「メタバース上にサードプレイスを創る」
主な開発実績 「ソード・オブ・ガルガンチュア」「SOUL COVENANT」など
開発中タイトル サンリオライセンスのソーシャルVRゲーム「Hello Kitty Skyland」(全身直感操作、競争・交流・クラフト)
ユナイテッドの支援内容 事業・組織運営ノウハウ、資金調達・EXIT支援、バリューアップ専門部隊による一気通貫支援
市場環境 大手テックの参入、Meta Quest普及、海外での高MAUタイトルの登場、若年層の拡大とF2P+課金モデルへの収益構造の変化

本記事ではユナイテッドによるThirdverseへの出資発表と、その背景・両社の主要情報をプレスリリースの記載に基づいて整理しました。出資の狙いは、Thirdverseの有する開発力とサンリオのIPを組み合わせ、成長するXR市場で迅速にユーザー獲得と収益化を目指す点にあります。ユナイテッドは資金面に加え、事業運営面や資金調達面での支援を通じてThirdverseの成長を支える方針を示しています。

参考リンク: