今年の梨日本一は船芳園の『秋のほほえみ』に決定

野菜ソムリエが選んだ「おいしい梨」日本一は千葉・船芳園の『’船芳’極み梨 秋のほほえみ』に決定

一般社団法人日本野菜ソムリエ協会は、2025年9月3日（水）に「第4回 全国梨選手権」を開催し、野菜ソムリエによるブラインド評価の結果、最高金賞（おいしい「梨」No.1）に千葉県船橋市の梨の船芳園が出品した『’船芳’極み梨 秋のほほえみ』が選ばれたことを発表しました。プレスリリースは2025年9月4日13時00分に配信されています。

本選手権では全国各地から届いた47品の梨を、産地や品種、生産者といった情報を完全に伏せた状態で、野菜ソムリエ資格保持者40名が食味評価し、味わいと品質を総合的に審査しました。審査は第1部（11:00～13:00）と第2部（14:30～16:30）に分けて実施され、大会は大阪市北区のNSE貸会議室で行われました。

受賞結果の全容と詳細な入賞一覧

今回の表彰は最高金賞1品、金賞2品、銀賞1品、銅賞3品、入賞6品の構成で行われました。以下に受賞結果を漏れなく掲載します。

各賞の受賞作については、評価員のコメントや生産者がこだわった点、問い合わせ先も合わせて掲載しています。生産者の取り組みや栽培へのこだわりが味として反映されている点に注目してご確認ください。

• 入賞：荒井果樹園の彩玉／荒井果樹園／埼玉県鴻巣市
• 入賞：豊水／石鍋ファーム／茨城県石岡市
• 入賞：EM栽培の彩玉／ぴかいち梨園／埼玉県久喜市
• 入賞：西江豊水園の豊水梨／西江豊水園／大分県中津市
• 入賞：豊水／はるいち 松浦梨園／静岡県富士市
• 入賞：荒井果樹園の豊水／荒井果樹園／埼玉県鴻巣市

主要受賞作の評価コメントと生産者のこだわり

以下では、最高金賞から銅賞までの各受賞作について、評価員の具体的なコメントと生産者が公表したこだわりのポイント、問い合わせ先を整理して記載します。味の特徴や栽培上の工夫が分かるようにまとめています。

各項目は評価員の生のコメントをそのまま反映しています。生産者による栽培方針や肥料・防除の取り組みも具体的に示されています。

最高金賞：’船芳’極み梨 秋のほほえみ（梨の船芳園・千葉県船橋市）

評価員のコメントとしては「鼻からふわっと梨を感じ、試食の一切れで風味を感じとても好みの梨でした」「糖酸バランスも良く美味でした」「果肉はしっかりとした味わいと甘み、果汁はさっぱりした甘み、口の中が贅沢で満足でした」といった声が寄せられています。

生産者のこだわりポイントは、土作りを基本に据える栽培理念です。良い土から良い根を張らせ、良い葉で養分を蓄え良い実を作るという循環を重視。JRA美穂トレーニングセンター由来の堆肥を自ら買い付けるなど、資材選定にも慎重に取り組んでいます。思いは一つ、うまい梨を作ること。秋のほほえみを食べて自然に微笑みが生まれることを目標としています。

問い合わせ先：https://funayoshien.com

金賞：彩玉梨　糖度保証付（梨の大澤農園・埼玉県久喜市）

評価員は「しっかりした濃厚な蜜のような甘みが口の中に広がった」「ひと口かじると『あ！和梨を食べている！』という喜びがあふれてきます」とコメントしました。果肉のどの部分を食べてもバランスが良いとの評価です。

生産者は第3回全国梨選手権で最高金賞を受賞した実績があり、受賞に値する品質を毎年提供するために適期作業を徹底し手を抜かない栽培を続けています。

問い合わせ先：https://osawapear.com/

金賞：豊水（西井農園・千葉県印西市）

評価員は「際立った甘みと濃厚な酸味が一口目に同時に口の中に広がる」「果肉は緻密ながら口当たりソフトでサクサクと噛みやすく、果汁はジューシー」と評し、甘味・酸味・果肉・果汁のバランスを高く評価しました。

生産者のこだわりは北総台地の肥沃な土壌を活かし、厳選された有機肥料を利用して低農薬栽培を心がけることです。真心を込めた栽培で品質向上を目指しています。

銀賞：豊水梨（フルーツ工房まいとこ農園・熊本県球磨郡）

評価員は「ザクザク感、果汁の多さ、酸味、歯切れの良さが好み」「ひと口食べると果汁があふれて、梨特有の酸味が感じられ印象に残った」とコメントしました。

1912年に曽祖父が植えた二十世紀梨を大切にしつつ、現在は12種類の梨を管理。梨の専業農家として世代を継いだ栽培管理が行われています。

銅賞：神川の梨　彩玉（74farm・埼玉県神川町）

評価員は「みずみずしさ、食感、甘すぎないけどしっかり甘く、ほんの少しの酸味が好み」「しっかりとした甘みがあり、味が濃い。ジューシーさもあり食べ応えがある」と述べています。

生産者は環境負荷低減を重視し、化学肥料や農薬の使用を減らしステビア資材や有機質資材を活用。土壌や水質への負荷を抑える持続可能な農業を目指しています。問い合わせ先：https://www.instagram.com/74_farm

銅賞：しずく（彩玉）（アルファイノベーション株式会社・埼玉県白岡市）

評価員は「瑞々しさが際立ち、シャリ感と甘さの調和が印象的」「シャリシャリ感とジューシーさ、甘みと酸味のバランスが良い」とコメントしました。

同社は米ぬか・魚粕・糖蜜を混ぜた発酵ぼかし肥料を用い、アミノ酸や有用微生物を活用した追肥を実施。害虫対策では天敵を用いた生物防除を取り入れるなど、農薬散布量の低減に配慮しています。問い合わせ先：https://www.alpha-innovation.co.jp/

銅賞：ひさい梨 豊水（果樹 秀専・三重県津市）

評価員は「口の中いっぱいに芳醇な味わいが広がり笑顔になれる梨」「特徴的な香りとともに果汁が口いっぱいに広がる。優しい甘みとまろやかな甘さ」と評しました。

生産者は太陽の光を十分に浴びせる栽培を行い、ジューシーで香り豊かな梨作りを心がけています。

審査方法・大会の位置づけと審査員の総評

第4回 全国梨選手権は、商品情報を全て伏せた状態での食味評価方式を採用し、公平性を担保しました。全国から集まった47点の出品物を、野菜ソムリエ資格保持者40名がブラインドにより食味審査して順位を決定しています。

大会は全国青果物選手権の一環として位置付けられており、同協会はおいしい青果物を評価・発信することで生産者の支援と日本の農業活性化を目的としています。審査により認知度が上がれば販路拡大や売上に結びつくことも期待されます。

開催概要

開催日：2025年9月3日（水）

時間：第1部11:00～13:00／第2部14:30～16:30

会場：NSE貸会議室（大阪市北区西天満2丁目6番8号 堂島ビルヂング9F）

審査員：野菜ソムリエ資格保持者40名

審査方法：商品情報非公開での食味評価（ブラインド審査）

出品点数：47点

審査員からの総評として、野菜ソムリエプロの宮坂敏史さんは「今年は味わいが濃厚なものの、甘みと酸味の調和がとれたものが多く味わい深い」と述べ、生産者の酷暑下での努力を評価しました。また野菜ソムリエの長谷川恵さんは「食感や“サクッ”という音まで美味しさの一部になる梨の魅力に改めて気づいた」とコメントし、食感の重要性にも触れています。

受賞一覧と大会データのまとめ

以下に、本記事で扱った受賞結果と大会の主要データを表形式で整理します。受賞者名、商品名、生産地、主要な評価コメントと問い合わせ先を明記しました。

大会運営や全国青果物選手権に関する情報は、日本野菜ソムリエ協会の特設ページに掲載されています：https://www.vege-fru.com/event/summit/2025/sep/。運営団体の概要（創立：2001年8月7日、代表理事：福井栄治、所在地：東京都中央区佃1-11-8 ピアウエストスクエア1F）は協会公式サイトで確認できます（https://www.vege-fru.com）。問い合わせ先（大会関連）：kansai@vege-fru.com。

この記事は第4回 全国梨選手権のプレスリリースに基づき、受賞結果および審査の概要、各生産者のコメントとこだわりを漏れなくまとめたものです。出品点数や審査員数、審査方法など大会の主要データを正確に記載しています。