AMDlabがエクイティで2億円調達、DDDDbox開発を加速

AMDlabが2億円調達

開催日:9月4日

AMDlabが2億円調達
DDDDboxって何ができるの?
Webブラウザで使える建築設計向けクラウドで、条例・敷地データ取得や鳥かご・ボリューム自動生成、Miro風キャンバスで設計初期を高速化。将来的にBIM連携や日影・天空率計算も強化予定です。
今回の資金で何が変わるの?
エクイティでの2億円調達により、DDDDboxの開発とDXソリューション事業の拡大を加速。AI専門チームやエンジニア採用を進め、中長期の研究開発投資を強化します。

シードラウンドで2億円を確保 — AMDlabが描く建築設計のDX加速

2025年9月4日、株式会社AMDlab(本社:兵庫県神戸市、代表取締役:藤井章弘)は、Coreline Venturesを引受先としてエクイティによる2億円のシードラウンド資金調達を実施したと発表しました。調達資金はDXソリューション事業および自社SaaSである「DDDDbox(フォーディーボックス)」の事業拡大と開発加速に充てられます。

AMDlabは一級建築士が創業したスタートアップ/一級建築士事務所であり、ミッションは「建築をつくる人を、笑顔にする」。BIM、Web、AIなどを組み合わせた技術で設計業務の効率化と価値向上を目指しています。本件はエクイティ調達である点が特徴で、資本面の強化により中長期の研究開発投資や人材採用を進める狙いがあります。

AMDlab、シードラウンドで2億円の資金調達を実施 画像 2

調達の基本情報

以下は資金調達の主要な事実関係です。調達形態はエクイティ、引受先はCoreline Ventures、金額は2億円です。

  • 発表日時:2025年9月4日 08:00
  • 引受先(投資家):Coreline Ventures
  • 調達用途:DXソリューション事業の拡大、DDDDboxの開発・サービス強化、組織体制の整備
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DXソリューション事業 — 建築設計者の業務を変える具体的な取り組み

AMDlabは従来のコンサルティングやスポットのシステム開発から、事業名を明確に「DXソリューション事業」として再定義しました。BIMや自動設計プラグイン、Webシステム、AIを組み合わせることで、部署横断のDXなどより大きな取り組みへと範囲を拡大していきます。

事業の主な取組み方針としては、既存顧客への伴走を継続しつつも、以下の領域を重点的に強化します。

  • BIM導入支援と新しいワークフローの構築
  • 部署単位を超えた全社DX支援
  • 省エネ計算等を含む環境対策のツール開発・提供およびコンサルティング
  • BIM確認申請に向けた法適合チェックツールの開発・提供およびコンサルティング
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開発実績と提供窓口

これまでの開発実績は同社のウェブサイトで公開されており、個別事例に基づく詳細な説明や導入事例の問い合わせも受け付けています。開発力の背景には、建築設計の実務経験を持つ創業者陣がいる点があり、設計知見を組み込んだ高度なソリューション提案が可能です。

問い合わせや具体的な事例の確認を希望する場合は、同社のコンタクトページ(https://www.amd-lab.com/contact)を通じて連絡できます。

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DDDDbox(フォーディーボックス) — 設計初期を高速化するクラウドサービスの実情

DDDDboxはWebブラウザで利用可能な建築設計向けのクラウドサービスです。一級建築士と審査機関出身のメンバーが整備したデータと、3Dビューア上で動作する自動設計アルゴリズムを組み合わせ、設計初期の作業時間を短縮し、設計フロー自体を刷新することを目指しています。

現在は主に設計初期のスピード向上に特化した機能を提供しており、以下のような機能を備えています。

  1. 都市計画・敷地・条例などのデータ取得
  2. 鳥かご生成およびボリューム自動生成の連続実行
  3. Miroに類するキャンバス上での図面作成と高速な配置・ボリュームスタディ
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開発継続とロードマップ

開発は継続的に進められており、機能追加や改善のアップデートを頻繁に実施しています。ロードマップは段階的に設計フロー全体をカバーする方向で構成されています。

主なロードマップのポイントは以下の通りです。

  • 2025年:GIS機能の拡充(道路・地図レイヤの提供強化)、ボリューム検討に日影図作成や天空率計算の機能追加、条例データ収集の加速と対応エリア拡大
  • 中期:設計者が日常的に使用する機能の拡充と、データを活用した設計フローの確立
  • AI活用の拡大:自動化領域を拡大し、設計作業のさらなる効率化を推進
  • 2029年:BIMデータでの確認申請に向けた機能整備(申請プロセスをDDDDbox上で円滑に進めるための基盤整備)

同社は、建築が持つ「情報の塊」的性格とデジタル技術の親和性に注目しており、BIM・Web・AIを組み合わせることで設計の大幅な高速化を目指す姿勢を明示しています。

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投資家・経営陣のコメントと採用・連絡先情報

出資元であるCoreline VenturesのGeneral Partner、原健一郎氏はAMDlabについて次のように述べています。AMDlabはBIM関連ソフトを提供するスタートアップであり、市場は世界で数十兆円規模、日本でも高成長が続いている点、クラウド化の進展が期待される点を指摘しています。さらに、創業者が設計事務所経験とソフトウェア開発経験を併せ持つ稀有な起業家であること、VC資金に頼らず6年間で複数の顧客を獲得して売上を拡大してきた点を評価しています。

原氏はまた、BIMとAIの親和性に注目し、AMDlabがBIM領域でのco-pilot化をリードすることへの期待を表明しています。

経営陣からの声

代表取締役CEOの藤井章弘氏は、Coreline Venturesが共に未来を作る仲間として加わったことへの歓迎と、建築業界が直面する課題に対してDXソリューションとDDDDboxを通じた解決を加速する意向を示しました。資金調達により両事業の展開を早め、業務課題および業界課題の解決に取り組むとしています。

取締役CTOの松原昌幹氏は、創業以来の取り組みである幾何計算や数理最適化を軸とした自動設計アルゴリズムとWebシステムの統合の経験を説明し、AIの進化に伴い解法の幅が広がった点を指摘しました。今後はエンジニアの拡充とAI専門チームの新設により研究開発を加速し、従来は困難だった課題の解決に取り組む計画です。

採用と問い合わせ

AMDlabは現在、幅広いポジションで採用を行っています。募集ページは以下のURLで案内されています。

また、採用関連コンテンツとして「エントランスブック」や「note」も紹介されています。初回の面談希望や話を聞きたいだけという問い合わせにも対応しています。

要点の整理(表形式)

以下に本件で示された主要情報を表で整理します。資金調達の事実関係、事業内容、プロダクトの概要、ロードマップ、問合せ先を網羅しています。

項目 内容
発表日 2025年9月4日 08:00
調達金額 2億円(エクイティ)
引受先 Coreline Ventures
会社名 株式会社AMDlab
代表者 代表取締役 藤井 章弘
設立 2019年1月4日
本社所在地 兵庫県神戸市中央区栄町通5丁目2-2-202
東京オフィス 東京都港区虎ノ門3丁目1-1 虎ノ門三丁目ビルディング2F Quest虎ノ門
主な事業
  • DXソリューション事業(コンサルティング、システム開発、BIM/教育)
  • SaaS事業(DDDDbox)
DDDDbox 概要 Webブラウザ上で動作する建築設計クラウド。都市計画・敷地・条例データ取得、鳥かご生成、ボリューム自動生成、キャンバス上での高速スタディ等を提供。
ロードマップ主要点
  • 2025年:GIS機能強化、日影図・天空率計算追加、条例データ収集加速
  • 中期:日常利用機能の拡充とデータ駆動の設計フロー確立
  • 2029年:BIMデータを用いた確認申請プロセスのサポート機能整備
問い合わせ・採用

本稿では、AMDlabが実施した2億円のシード資金調達の事実と、その資金を背景としたDXソリューション事業およびDDDDboxの開発・ロードマップ、投資家と経営陣の発言、並びに採用・問い合わせ先情報を整理して伝えました。事業内容と今後の機能開発計画が明確に示されており、建築設計分野でのデジタル化を見据えた具体的な取り組みが確認できます。

参考リンク: