AIを採用の相棒に変える方法—時間確保の実践

AIで採用の時間確保

開催日:7月4日

AIで採用の時間確保
AIって本当に採用担当の仕事を奪わないの?
登壇者はAIを“相棒”と捉え、定型業務や要約・質問生成、動画作成などを自動化して人が候補者と向き合う時間を増やす道具だと説明しています。
具体的に何からAI導入を始めればいい?
まず業務の棚卸しで時間とコストのボトルネックを可視化し、ChatGPTなどで要約や仮説出しを試しつつ、優先度付けして段階導入するのが推奨です。

AIを「脅威」ではなく「相棒」に変える──イベント開催の背景と当日の要旨

LUF株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:堀尾 司)は、2025年7月4日(金)にアンドエル株式会社、株式会社オープンエイトと共催で「AIで”人と向き合う時間”を確保する ―採用効率化で成果を最大化する方法―」を開催しました。本レポートは当日のパネルディスカッションと登壇者の発言をもとに、AIを活用した採用業務の実践的ヒントを整理してお伝えします。

開催の背景には、人手不足の進行と人事・採用担当者の業務過多という現実があります。日常業務に追われる中で「候補者と向き合う時間が確保できない」という課題に対して、本イベントはAI技術を具体的に採用プロセスへ適用し、効率化と成果の両立を図るための知見交換の場として企画されました。

  • 主催:LUF株式会社(代表取締役社長:堀尾 司)
  • 共催:アンドエル株式会社、株式会社オープンエイト
  • 開催日:2025年7月4日(金)
  • 形式:オンライン(Google Meet)
【イベントレポート】AIは採用担当者の「脅威」か「相棒」か? 採用効率化の先にある人事の新たな価値~採用業務の「時間がない!」を解決し、「人と向き合う」ための実践的ヒントをレポート~ 画像 2

パネルディスカッションの主題と議論の構図

当日はLUFの堀尾氏、オープンエイトの長谷川氏、アンドエルの石井氏が登壇し、採用業務におけるAI活用の「どこを、どのように」効率化するかを中心に議論が行われました。各登壇者は自社での実践や業務上のボトルネックを前提に、現実的かつ即応性のある活用法を提示しています。

議論は大きく3つのテーマに整理され、それぞれのテーマで現場に落とし込める示唆が示されました。以下に各テーマの要点と具体的な実装イメージを詳述します。

【イベントレポート】AIは採用担当者の「脅威」か「相棒」か? 採用効率化の先にある人事の新たな価値~採用業務の「時間がない!」を解決し、「人と向き合う」ための実践的ヒントをレポート~ 画像 3

1. どこから効率化すべきか? ― 現状の棚卸しが出発点

堀尾氏は「逆説的だが、もはやAIで効率化できない業務はない」と断言しつつ、AI導入における本質は目的設定にあると指摘しました。何のためにAIを導入するのかを明確にしないままツールだけ導入しても効果は限定的になるとの見解です。

そのための初手として提案されたのが、業務の棚卸しです。現場のルーチン業務を洗い出し、どこが時間やコストのボトルネックになっているかを可視化するプロセスを踏むことが重要とされました。棚卸し作業自体にもChatGPTなどを“壁打ち相手”として活用するという具体的な方法が示されました。

推奨されるステップ
1) 業務の一覧化、2) 時間コストの定量化、3) AIで代替可能な作業の切り分け、4) 優先度付けと導入計画の策定

2. AIはどこに活用できるか? ― コンテンツ作成から候補者の見極めまで

オープンエイトの長谷川氏は、動画コンテンツ作成領域でのAI活用効果を紹介しました。具体的には、候補者にパーソナライズされた動画をAIで効率的に生成することで、候補者体験(Candidate Experience:CX)を高め、応募・選考のアトラクト力を強化できる点が強調されました。

また、堀尾氏はレジュメの要約や面接用の深掘り質問の自動生成など、選考準備段階でのAI活用を提示しました。AIによる要約で候補者の要点を短時間で把握し、その情報に基づく面接質問を用意することで、面接の質を上げる実務的な運用が可能です。

  • 例:レジュメ要約→深掘り質問生成→面接官に配布
  • 例:パーソナライズ動画の自動生成→候補者への送付→反応計測

3. AI活用の第一歩 ― リアルな体験価値の創出に時間を投資する

議論のまとめとして、3社共通の見解は「AIが生み出す時間を人でしかできない体験価値に振り向けるべき」という点でした。AIによって定型業務を削減することにより、採用担当者は候補者と直接会う時間や、組織文化を伝える対話に注力できます。

具体例として、候補者と同じ空間での食事やオンサイトでのワークショップなど、オンラインだけでは伝わりきらない体験価値を設計することが挙げられました。オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッドな採用施策の重要性が示唆されています。

次回開催予定と実践プログラムの全体像

本セミナーはシリーズとして再開催が予定されており、各回は独立して申し込み可能な構成になっています。AIを採用業務の“右腕”にするための実践的なカリキュラムが用意されています。

以下はシリーズの各回スケジュールと趣旨です。開催日時は告知通りで、一部は既に終了していますが、全体像を把握することで参加検討の参考になります。

テーマ 開催日時 内容の要点
第1回 採用戦略・企画編① 2025年7月23日(水)19:00〜20:00(終了) 市場分析からペルソナ設定まで、AIで採用設計を行う方法
第2回 採用戦略・企画編② 2025年8月6日(水)19:00〜20:00 競合分析と自社の強みを基に採用メッセージをAIで共創
第3回 スカウティング編 2025年8月20日(水)19:00〜20:00 返信率を上げるパーソナライズスカウト文の大量生成
第4回 面接・資料作成編 2025年9月3日(水)19:00〜20:00 面接官の評価ブレを防ぐ質問リストや採用ピッチ資料の迅速作成法
第5回 内定者フォロー・キャリア設計編 2025年9月17日(水)19:00〜20:00 内定辞退を防ぐパーソナライズされたオンボーディングプランの設計

各回はオンライン開催(Google Meet)で、カメラのON/OFFは参加者の裁量に委ねられます。参加費は無料ですが、参加資格として人事向け無料リスキリングプラットフォーム「CANTERA ACADEMY」の会員であることが条件です。

LUF株式会社の事業概要と問い合わせ先

LUF株式会社はForbes Japan運営のリンクタイズ社とのジョイントベンチャーとして設立され、人事のトータルソリューションを提供する企業です。CANTERA ACADEMYをはじめ、採用代行(RPO)、人事コンサルティング、副業人事マッチングサービス“CANTERA SHARE”、人事専門の転職支援“CANTERA AGENT”などを展開しています。

2021年10月にローンチしたCANTERA ACADEMYは、通勤時間の5分で学べるマイクロラーニングを含む高品質なコンテンツを提供しており、これまでに約1500人が受講しています。登録から利用までは完全無料です。

会社名
LUF(ラフ)株式会社
所在地
〒106-0044 東京都港区東麻布1-9-15
代表者
代表取締役 堀尾 司
設立年月
2022年7月4日
資本金
2000万円
担当
折原(問い合わせ窓口)
TEL
03-6824-7996
お問い合わせ
https://luf.co.jp/contact
イベント詳細リンク
https://luf.co.jp/seminar/2507-09

今回の要点まとめと重要事項の一覧

本レポートでは、2025年7月4日に行われたディスカッションをもとに、AIを採用業務へ導入する際の出発点と実行イメージ、そしてAIが創出した時間をどのように価値ある活動へ振り向けるかを整理しました。以下の表は記事中に登場した主要事項と開催情報を一目で確認できるようにまとめたものです。

項目 詳細
イベント名 AIで”人と向き合う時間”を確保する ―採用効率化で成果を最大化する方法―(共催:アンドエル、オープンエイト)
開催日 2025年7月4日(金)
登壇者 LUF(堀尾 司)、株式会社オープンエイト(長谷川氏)、アンドエル株式会社(石井氏)
主要テーマ 1) 現状の棚卸し 2) コンテンツ作成・候補者見極め 3) リアルな体験価値への投資
次回シリーズ 第1回〜第5回(第1回は2025/7/23に実施、詳細は記事内スケジュール参照)
参加費 無料(CANTERA ACADEMY会員限定)
主催会社情報 LUF株式会社(所在地:東京都港区東麻布1-9-15、代表:堀尾 司、設立:2022年7月4日、資本金:2000万円)
問い合わせ TEL:03-6824-7996/お問い合わせ:https://luf.co.jp/contact

記事全体を通して示されたのは、AI導入は目的と工程の整理から始めるべきであり、その結果生まれた時間を人にしか提供できない価値の創出に振り向けることが、採用領域で人事が真に戦略的パートナーになるための鍵であるという点です。以上が本イベントの報告内容と関連情報の整理です。

参考リンク: