9/19受付開始:東京都が宇宙製品等開発に最大1億円助成

宇宙製品等助成創設

開催期間:9月19日〜10月10日

宇宙製品等助成創設
うちでも申請できる?
都内に本店または支店があり実質的に事業を行う中小企業や個人事業者、都内で創業を計画する個人が対象。申請時は機器開発かソリューション開発のいずれかを選び、JグランツとGビズIDプライムの準備が必要です。
どれくらい助成されるの?
助成率は助成対象経費の2/3以内。機器開発は下限1,500万円・上限1億円、ソリューション開発は上限2,000万円。原材料費や外注費、人件費、知財出願費など幅広い経費が対象です。

東京都が新設した宇宙関連開発助成の狙いと対象—中小企業・スタートアップの参入を後押し

公益財団法人東京都中小企業振興公社(本社:東京都千代田区、理事長:中西 充)は、宇宙産業分野への都内中小企業・スタートアップ等の参入を支えるため、今年度から新たに「航空宇宙産業への参入支援事業 宇宙製品等開発経費助成」を創設しました。本プレスリリースは、同公社が2025年8月31日 17時11分に発表した内容に基づき、対象、助成内容、申請手続きなどの要点を整理して伝えます。

宇宙産業は高度な先端技術が求められると同時に、他産業への応用や波及効果が大きい成長産業です。公社は、2020年の市場規模約4兆円から更なる拡大が見込まれる点をふまえ、都内事業者がビジネスチャンスを獲得できるよう開発・改良費用の一部を助成し、採択事業者には連携コーディネーターによる支援も実施します。

東京都 新規事業 宇宙製品等の開発を支援【最大1億円助成】 画像 2

対象の範囲と具体例

本助成事業は大きく2つの区分で構成されています。ひとつはロケットや人工衛星などのハードウェアや周辺機器の開発・改良を支援する「機器開発助成」、もうひとつは衛星データを活用したサービスや解析などを支援する「ソリューション開発助成」です。

公社は機器・システムの構成部品や周辺技術、制御・管制に係るソフトウェアなどの研究開発も対象に含めています。さらに、データ利活用に関連するサービスの開発・改良も助成対象とすることで、幅広い事業者の参入を促す設計になっています。

東京都 新規事業 宇宙製品等の開発を支援【最大1億円助成】 画像 3

助成の規模・条件とハンズオン支援の内容

助成金は経費区分ごとに幅広く認められており、原材料費、委託・外注費、直接人件費、広告費などが対象です。助成率は「助成対象と認められる経費の2/3以内」で統一されていますが、限度額は区分ごとに異なります。

採択事業者に対しては、進捗管理や完了検査に向けたフォローを目的に、月1回程度の連携コーディネーターによるハンズオン支援が実施されます。公社は単なる資金供給に留まらず、実務面の伴走支援も組み合わせることで、事業化の実効性を高める方針です。

機器開発助成の詳細

対象期間:令和8年2月1日から最長令和11年1月31日まで(3年以内)

限度額:1億円(下限額 1,500万円)

助成率:助成対象と認められる経費の2/3以内

対象例
ロケット、人工衛星、探査機、地上施設およびこれらに関連した機器類の開発・改良。制御・管制に係るソフトウェアや構成部品、周辺製品・技術の研究開発も含む。
開発例
  • 地上通信機器の開発・改良および地上局の改良技術
  • 小型月面探査機の開発
  • 衛星用スラスタの開発
  • ロケット用部品の改良

ソリューション開発助成の詳細

対象期間:令和8年2月1日から最長令和9年10月31日まで(1年9か月以内)

限度額:2,000万円(下限額なし)

助成率:助成対象と認められる経費の2/3以内

対象例
人工衛星による通信・観測・測位等のデータ利活用サービスの開発・改良。
開発例
  • 衛星データを活用した農業・環境モニタリングサービス
  • 衛星データを活用した災害予測サービス
  • 衛星データの解析サービス

申請対象者・対象経費・申請方法の全容

本助成事業の対象者は、都内に本店又は支店を有し実質的に事業活動を行っている中小企業者(会社および個人事業者)、及び都内での創業を具体的に計画している個人(創業予定者)です。申請にあたっては、申請時に「機器開発助成」または「ソリューション開発助成」のいずれか一方を選択する必要があります。

助成対象経費は幅広く設定されています。主な区分は下記のとおりです。

  • 原材料・副資材費
  • 機械装置・工具器具費
  • 委託・外注費
  • 専門家指導費
  • 直接人件費
  • 規格等認証・登録費
  • 産業財産権出願・導入費
  • 展示会等出展費
  • 広告費

申請方法と事前準備

申請書類の提出は電子申請システム「Jグランツ」を通じて行う方式のみ受付されます。Jグランツの利用には、国が発行する「G ビズ ID プライム」アカウントが必要となるため、ID発行に時間を要する点に留意が必要です。申請を検討する事業者は余裕を持ってアカウント発行手続きを進める必要があります。

申請前のエントリーが義務付けられている期間および申請書類提出期間は下記のとおりです。日程の重複や間違いが無いよう確認してください。

  1. 申請前エントリー期間:2025年8月4日(月)から2025年10月10日(金)17時まで
  2. 申請書類提出期間:2025年9月19日(金)から2025年10月10日(金)17時まで(電子申請のみ)

申請の手順や詳細は公社の募集要項および専用ページを参照するよう案内されています。詳細募集要項(ガイドライン)は下記のPDFで確認できます。

問い合わせ窓口

本助成事業に関する問い合わせは、公益財団法人東京都中小企業振興公社 助成課 宇宙助成事務局が担当します。連絡先の電話番号は公表されています。

問い合わせ先:公益財団法人東京都中小企業振興公社 助成課 宇宙助成事務局 電話 03-3251-7894

本記事の要点整理

ここまでに紹介した情報を表で整理します。以下の表は、本助成事業の主要項目を一目で確認できるようにまとめたものです。各項目の詳細は募集要項等でご確認ください。

項目 内容
発表機関 公益財団法人 東京都中小企業振興公社(理事長:中西 充)
発表日時 2025年8月31日 17時11分
事業名 航空宇宙産業への参入支援事業 宇宙製品等開発経費助成(新設)
対象者 都内で事業活動を行う中小企業者(会社・個人事業者)、都内での創業を計画する個人
助成区分 1. 機器開発助成 2. ソリューション開発助成(申請時にいずれかを選択)
機器開発 助成期間 令和8年2月1日~最長令和11年1月31日(3年以内)
機器開発 限度額 1億円(下限 1,500万円)
ソリューション開発 助成期間 令和8年2月1日~最長令和9年10月31日(1年9か月以内)
ソリューション開発 限度額 2,000万円(下限なし)
助成率 助成対象経費の2/3以内
対象経費 原材料費、機械装置費、委託費、専門家指導費、直接人件費、規格認証費、産業財産権出願費、展示出展費、広告費 等
申請前エントリー期間 2025年8月4日(月)~2025年10月10日(金)17時まで
申請書提出期間 2025年9月19日(金)~2025年10月10日(金)17時まで(電子申請:Jグランツ)
申請方法 Jグランツによる電子申請(GビズIDプライム発行が必要)
連絡先 公益財団法人 東京都中小企業振興公社 助成課 宇宙助成事務局 電話 03-3251-7894
関連リンク 公社 助成事業ページ募集要項(PDF)

以上が本助成事業の主な内容と申請に関する情報です。申請を検討する事業者は、募集要項および公社の案内ページを必ず確認のうえ、JグランツおよびGビズIDプライムの準備を進めてください。

参考リンク: