Solana向けERPC、共有Shredstreamを3拠点で強化
ベストカレンダー編集部
2025年8月30日 14:47
共有Shredstream強化
開催日:8月30日

共有Shredstreamの大規模パワーアップ — 実施内容と背景
ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役CEO:川崎文武)とValidators DAOは、Solana Shredstream の共有エンドポイントについて、需要が最も高い Frankfurt、Amsterdam、New York の主要リージョンでパワーアップメンテナンスを実施したと2025年8月30日09時04分に発表しました。今回のメンテナンスは利用増加に対応するためのもので、既存の接続方法や価格・仕様・レート制限・認証方式に変更はありません。
発表の要点は、史上最高クロックのサーバー構成を複数適用して計算資源と配信基盤の余力を拡充し、さらなる低レイテンシと安定性を実現した点です。これによりピーク時の処理余力やストリーム配信の信頼性が向上しています。

適用した主要チューニングの内容
今回のパワーアップでは、複数の技術的な改善が同時に行われました。処理パスと配信パスの双方で滞留点(ボトルネック)を削減することを重視し、ピーク時の速度低下やデータ取りこぼしを抑える設計が行われています。
以下の改善が具体的に実施されました。
- 最高クロックのサーバー構成の追加 — 市場最高クロックのCPUを複数台導入して処理能力を増強。
- メモリ圧の緩和 — メモリ配分の見直しと増設により、ページフォールトやスワップ発生を低減。
- ページキャッシュとリングバッファの余裕拡大 — バッファ不足による遅延を抑制。
- スパイク時のキュー詰まり抑制 — キュー管理・スレッド調整で突発負荷に対する耐性を強化。
- 配信パス・処理パス双方の滞留点の削減 — ネットワークI/Oやスレッドプールの最適化による総合的な遅延低減。

変更されない点
重要な点として、今回のパワーアップで既存ユーザー向けの接続方法、料金体系、API仕様、レート制限、認証方式に変更はありません。既存設定を保ったまま、提供品質が向上することが強調されています。
そのため、設定や手順を変更することなくパフォーマンス改善の恩恵を受けられます。導入済みのアプリケーションやワークフローへの追加作業は不要です。

Frankfurt・Amsterdam・New York を選定した理由とネットワーク距離の重要性
Solana ネットワークではリーダーバリデータがグローバルに短周期で交代します。発表によれば、Frankfurt、Amsterdam、New York の3都市圏にはバリデータが多く集積しており、概ね約50%がこの3拠点に集中しているとされています。
このため、これら3拠点におけるエンドポイントの強化は、システム全体の速度と一貫性に直接寄与します。リーダーに近接した場所で処理を行える時間が増えることは、ネットワーク往復遅延(RTT)を削減し、アプリケーションの即時性を高めます。

ロケーションが与える効果の整理
ネットワーク距離を削ることがそのまま速度と一貫性の向上につながります。Frankfurtで発生したイベントをTokyoから監視するのと、Frankfurt内で処理するのでは往復時間に差が生じ、その差が蓄積されると遅れや取りこぼしの原因となります。
以下は拠点選定とロケーションの効果を説明する項目です。
- バリデータ集中度
- 3都市圏で約50%のバリデータが稼働、頻繁なリーダーローテーションに対して近接性が有利。
- 往復遅延の影響
- 外部ネットワーク往復が最も時間を要するため、距離短縮が直接的な速度改善に繋がる。
- カバー率
- 3拠点をカバーすることで、約50%の時間帯でリーダーと近接距離で処理が可能。

共有エンドポイントの強化と専有オプション、製品ロードマップ
共有エンドポイントは多数ユーザーに対して高いコスト効率で高速なデータストリームを提供するよう設計されています。今回のパワーアップにより、共有環境でのピーク耐性と低レイテンシの維持力が向上しました。
一方で、極端に厳しい遅延上限や常時最速の一貫性を求める場合には専有構成(専有 Shredstream)が推奨されます。専有は搭載CPUやサーバースペックに応じて価格が設定され、最も人気のある選択肢はMetal Ryzenです。
9月提供予定「SUPER EPYC VPS」とベアメタルの位置付け
2025年9月には、まずFrankfurt拠点から、5.7GHzの市場最高クロックを誇るデータセンター向けCPUを活用した「SUPER EPYC VPS」の提供が開始予定です。最新世代のCPUをVPS製品へ採用するのは稀であり、入手難度のため限定的な提供となります。
「SUPER EPYC VPS」は最速のVPSを求める用途で有力な選択肢と位置づけられます。購入または予約を検討する際は、供給量が限定的である点に注意が必要です。
VPS とベアメタル、EPYC と Ryzen の違い
VPSは物理サーバーを仮想化して分割利用する一方、ベアメタルはCPU・メモリ・ディスク・ネットワーク帯域を丸ごと専有できます。ベアメタルはピークタイムでの安定性や常時低レイテンシを求めるSolana用途に適しています。
一般的な傾向として、EPYCは仮想化環境でのオーバーヘッドを削減する目的で設計される一方、Ryzenは仮想化を行わず単体性能(特に単一コアの高クロック)を引き上げる目的で選ばれることが多いです。用途に応じて適切な選択が可能です。
導入上の考慮点と問い合わせ方法、解決する課題
今回の施策は、一般的なRPC環境で発生しがちなトランザクション失敗やレイテンシ変動、多くのインフラプロバイダーによる性能制限、ネットワーク距離が通信品質に与える影響、小規模プロジェクトが高品質インフラにアクセスしづらい状況といった課題に対応することを目的としています。
ERPC側は在庫の安定化とラインナップの拡充を進めることを明示しており、専有構成や在庫の相談、ウェイトリスト参加などの手続きはValidators DAO公式Discordを通じて受け付けています。製品の詳細や無料トライアル、利用開始までの流れについても同チャネルで案内されています。
問い合わせ先と関連リンク
発表で案内されている主要な連絡先は以下のとおりです。各リンクはプレーンテキストで案内されています。
- ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja
- Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR
- 発表の原文(関連リンク): https://labo.elsoul.nl/ja/news/2025/08/29/erpc-direct-shreds-shared-power-up/
また、プレスリリース素材内で利用された画像ファイルはダウンロード可能とされています。商品・サービスカテゴリは「商品サービス」、業種カテゴリは「システム・Webサイト・アプリ開発」「スマートフォンアプリ」として分類されています。
ERPCが掲げる解決点の一覧
発表資料に記載された、ERPCが対応を目指す主要課題は次の4点です。
- 一般的なRPC環境で発生しがちなトランザクション失敗やレイテンシ変動の緩和
- 多くのインフラプロバイダーによる性能制限に対する耐性向上
- ネットワーク距離が通信品質に与える影響の軽減
- 小規模プロジェクトへの高品質インフラ提供の実現
項目 | 内容 |
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発表日 | 2025年8月30日 09時04分 |
発表企業 | ELSOUL LABO B.V.(代表取締役CEO:川崎文武)および Validators DAO |
対象 | Solana Shredstream 共有エンドポイント(Frankfurt、Amsterdam、New York 強化) |
実施内容 | 最高クロックのサーバー構成追加、メモリ圧緩和、ページキャッシュ・リングバッファ拡張、キュー詰まり抑制等のチューニング |
変更されない点 | 接続方法、価格、仕様、レート制限、認証方式 |
専有オプション | 専有 Shredstream(Metal Ryzen が人気)、ベアメタル選択肢あり |
新製品予定 | 2025年9月提供予定「SUPER EPYC VPS」(Frankfurt、5.7GHz CPU、限定提供) |
問い合わせ | ERPC 公式サイト: https://erpc.global/ja、Validators DAO Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR |
関連リンク | https://labo.elsoul.nl/ja/news/2025/08/29/erpc-direct-shreds-shared-power-up/ |
以上は、ELSOUL LABO B.V.とValidators DAOによるSolana Shredstreamの共有エンドポイント強化に関する発表の内容を整理したものです。この記事では発表に含まれているすべての情報を網羅的に伝え、技術的な改善点、拠点選定の理由、専有構成やVPS/ベアメタルの違い、問い合わせ先まで具体的にまとめました。
参考リンク: