9月13日開始:AI司書SHIORIが中野東図書館で実証実験

AI司書SHIORI実証実験

開催期間:9月13日〜10月13日

AI司書SHIORI実証実験
これっていつどこで体験できるの?
2025年9月13日〜10月13日の1か月間、中野東図書館の8階フロアと9階コワーキングに3Dアバター型AI司書SHIORIが設置され、来館者は対話で本を推薦される体験ができます。
特別イベントに参加するにはどうすればいいの?
開始記念イベントは9月13日14:00〜15:30(開場13:45)、対象は高校生以上で定員15名、無料だが事前申込が必要。申込は中野東図書館の案内ページまたは窓口で確認してください。

AIと3Dアバターが図書館にもたらす「偶然の出会い」という体験

2025年9月13日から中野東図書館(東京都中野区)で始まる実証実験は、3Dアバター型AI司書「SHIORI(シオリ)」を常設設置する点で東京都内の公共図書館としては初めての試みです(当団体調べ、2025年8月時点)。本稿では、導入の背景やSHIORIが目指す体験の性質、利用者が得られる具体的な成果を整理して伝えます。

従来の図書館サービスは書名やキーワード検索、推薦棚などによって利用者が自ら本を探す設計が中心でした。しかし「次に読む本が見つからない」「同じ作家やジャンルに偏る」といった読書の停滞感を訴える声が増えています。今回の実証は、自然対話型AIと3Dアバターを組み合わせることで、検索ベースでは出会えない“潜在的な関心”と利用者を結びつけることを目的としています。

東京初、3DアバターAI司書「SHIORI」中野東図書館で実証実験──9/13から“偶然の出会い”を楽しむ図書館体験を開催 画像 2

SHIORIの仕組みと狙い

SHIORIは対話によって利用者の言葉の奥にある意図や興味を推論し、キーワード検索では見つかりにくい書籍を推薦する設計です。AIが単に既存データを返すだけでなく、利用者の表現や会話の文脈から「どのような偶然の出会いが有益か」を判断する点が特徴です。

このシステム設計は「セレンディピティ(偶然の幸運な出会い)」をデザインすることを掲げています。つまり利用者が自分で探す過程では気づけない新しい関心や価値観に出会わせることで、読書体験自体を広げようとするものです。

東京初、3DアバターAI司書「SHIORI」中野東図書館で実証実験──9/13から“偶然の出会い”を楽しむ図書館体験を開催 画像 3

9月13日開催の特別体験イベントの詳細

実証実験の開始を記念して、2025年9月13日(土)14:00〜15:30(開場13:45)に中野東図書館9階で特別体験イベントが行われます。イベント名は「本があなたを見つけてくれる日 ~AI司書SHIORI トーク×ワークショップ~」です。

このイベントは同日から1か月間にわたる実証実験のプレイベントとして位置づけられており、参加は事前申込が必要です。対象は高校生以上で、定員は15名、参加費は無料です。イベントでは実際の対話デモやワークショップなどを通じてSHIORIの機能に触れられます。

当日のプログラム構成

主な内容は以下の3点です。各プログラムはSHIORIの技術的説明と利用体験が組み合わさった構成で、参加者が実践的にAIとの対話を通じて本との出会いを体験できるよう設計されています。

  • AI司書SHIORI開発者のセミナー:開発背景、設計思想、対話アルゴリズムの概要などの説明。
  • AIによる本の推薦:参加者とSHIORIの実演対話を通じて、どのように書籍が推薦されるかを体験。
  • キャリアのワークショップ:読書を軸にしたキャリア志向や学び直しに関するワークショップ。

申込方法に関しては「ご登録はこちらから」との案内があります。詳細は中野東図書館の案内ページや主催者の告知を参照する必要があります。

中野東図書館での設置場所と運用期間、利用が想定する効果

実証実験は中野東図書館の8階フロアと9階のコワーキングスペースにて展開されます。両フロアにSHIORIが設置され、利用者はAIと会話しながら「推し本」を見つける体験ができます。

設置期間は令和7年9月13日(土)~10月13日(月)までの1か月間です。期間中は、図書館が提供する空間を活用して、AIと共に書籍を探索するためのコーナーが運営されます。

期待される利用者の変化

本プロジェクトが目指す効果は、単に推薦精度を上げることだけに留まりません。利用者は以下のような変化が期待されます。

  1. 自己発見の喜び:自分でも気づいていなかった関心や価値観に出会えること。
  2. 新しい本との出会い:興味の幅が自然に広がり、貸出の選択肢が増えること。
  3. 図書館の探検性の向上:AIと一緒に本を探すプロセス自体が学びや新たなスキルになること。

これらは図書館利用における「関心の固定化」を緩和し、利用者の情報接触の幅を広げるという観点からも意義がある取り組みです。

実証実験の運営団体と問い合わせ先

本実証実験は、一般社団法人Woolly合同会社SEKITOBAの共同で実施されます。リリースは一般社団法人Woolly名義で、発表日時は2025年8月30日 10時00分です。

お問い合わせ先は、SHIORIに関する技術的・広報的な問い合わせとイベント参加・図書館側の実証実験に関する問い合わせで窓口が分かれています。連絡先は以下のとおりです。

SHIORIに関するお問い合わせ
一般社団法人Woolly(担当:中村) Email:info@woolly-career.com
イベント参加・実証実験に関するお問い合わせ
中野東図書館 TEL:03-5937-3559

図書館の利用案内や申込方法の詳細は中野東図書館の情報ページで確認することが推奨されます。

公開情報と調査の注記

発表資料には「当社調べ(2025年8月現在)」という注記があり、東京都内の公共図書館における3Dアバター型AI司書の常設設置が今回が初であるとされています。調査条件や定義によって解釈が変わる可能性はあるため、厳密な比較や外部データとの照合が必要な場面ではその点に留意する必要があります。

同時に、実証実験としての運用期間や参加条件、評価指標などが明示されているわけではないため、実験終了後の知見や成果報告が注目されます。測定される指標としては貸出数の変化、ユーザー満足度、システム改善のための会話ログ解析などが想定されます。

まとめ(要点の整理)

以下の表は、本記事で扱った実証実験の主要な事項を整理したものです。イベント情報、設置期間、設置場所、運営団体、お問い合わせ先など、読者が確認したい基本情報を網羅しています。表の後には本実証実験が意図する体験の要点を簡潔にまとめます。

項目 内容
発表日 2025年8月30日 10:00(一般社団法人Woolly発表)
実証実験開始日 2025年9月13日(土)
実証実験終了日(予定) 2025年10月13日(月)
イベント名 本があなたを見つけてくれる日 ~AI司書SHIORI トーク×ワークショップ~
イベント日時 2025年9月13日(土)14:00〜15:30(開場13:45)
会場 中野東図書館(東京都中野区)9階(イベント)、8階フロア・9階コワーキング(常設コーナー)
対象・定員 高校生以上、定員15名(要申込)
参加費 無料(要申込)
主な内容 SHIORI開発者のセミナー、AIによる本の推薦、キャリアのワークショップ
設置場所 中野東図書館 8階フロア、9階コワーキング
運営団体 一般社団法人Woolly、合同会社SEKITOBA
SHIORIに関する問合せ 一般社団法人Woolly(担当:中村) Email:info@woolly-career.com
イベント・実証実験に関する問合せ 中野東図書館 TEL:03-5937-3559
注記 東京都内の公共図書館への3Dアバター型AI司書の常設設置は本件が初との記載あり(当社調べ、2025年8月現在)

今回の実証実験は、図書館という公共空間においてAIと人間の対話を通した情報探索がどのような効果を生むかを検証する機会です。読書における「偶然の出会い」を再設計する試みとして、設置期間中の利用状況や参加者のフィードバックが今後の図書館サービスや情報リテラシー向上、キャリア支援にも示唆を与えることが期待されます。