9月25日TGS出展へ、OMENとHyperXの新旗艦発表
ベストカレンダー編集部
2025年8月28日 12:26
OMEN/HyperX新製品発表
開催期間:9月25日〜9月28日

OMENの新旗艦となる設計――OMEN MAX 45LとOMEN 35Lシリーズの刷新
株式会社 日本HP(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:岡戸 伸樹)は、2025年8月28日にOMENおよびHyperXの新製品ラインアップを発表した。今回の発表は、AIによる最適化機能も組み合わせたゲーミングエコシステムを強化するもので、ハードウェア面での高性能化とユーザーのカスタマイズ志向に応える製品群が中心となっている。
発表資料ではHPの調査結果も提示されており、ゲーマーの85%が「高いフレームレート(FPS)」を重要視し、76%が「個性を表現できるカスタマイズ」を重視すると答えている点が紹介されている。こうしたニーズに応える形で、今回の新モデルは性能、冷却、拡張性、そしてデザインの多様性を同時に高めることを目指している。

OMEN MAX 45L Desktop の主な特徴
OMEN MAX 45L DesktopはOMENデスクトップシリーズの新しいフラグシップモデルとして位置づけられている。搭載コンポーネントはAMD Ryzen 9 9950X3Dプロセッサ、NVIDIA GeForce RTX 5090など最先端のものを採用し、AAAタイトルのゲームや高度なコンテンツ制作作業において高い処理能力を発揮する。
設計面では冷却効率と長期信頼性を重視した独自設計を採用しており、特許取得済みの独自技術「OMEN Cryo チェンバー」を内蔵している。筐体外部から直接空気を取り込み、冷却水を効率的に冷やす構造により、高負荷時の安定性を高める効果があるとされる(注:特許は2022年取得)。
- 冷却性能と温度低減
- OMEN Cryo チェンバー搭載により、比較テストではCPU温度が最大7.5°C低減したという社内試験結果が示されている(Prime95 + 3DMARK同時負荷、周囲温度25℃)。
- シャーシ設計
- 底面の排気孔、高いサーマルバンプ、PCIスロット背面の通気口などを再設計し、GPU温度を最大で約2℃低減させる効果があるとする。
- 電源とメンテナンス
- フルモジュラー1200W電源ユニット、ファンクリーナー搭載。OMEN Gaming Hubによるファンカーブ調整とレール毎のリアルタイムモニタリングにも対応する。
また、OMEN 35L Desktopは新規に2機種が追加され、最大でAMD Ryzen 7 9800X3DとNVIDIA GeForce RTX 5080をサポートする構成まで用意される。フルモジュラー式のPSUは容量違いで最大1000Wをサポートする。
OMEN 35L Desktop Stealth Editionは、ハイエンド構成を維持しつつRGBライティングを排したオールブラックデザインを採用し、ミニマルなスペースやワークスペースに適したモデルとして位置づけられている。このStealth Editionは、HPとRiot Gamesのグローバルパートナーシップを象徴するモデルであり、League of LegendsやVALORANTなどの大会で公式PCとして採用されることが明記されている。

HyperXブランドのオーディオ製品――配信とeスポーツ双方を見据えた仕様
HPの調査ではコアゲーマーの85%がギアのカスタマイズを望み、69%がワイヤレスヘッドセットのバッテリ時間を重要視しているという結果が示された。これを踏まえ、HyperXブランドからはワイヤレスヘッドセットとマイクの新モデルが発表された。
ラインアップは「HyperX Cloud Alpha 2 Wirelessゲーミングヘッドセット」「HyperX FlipCast XLR/USB デュアルコネクション ダイナミックマイク」「HyperX SoloCast 2 コンデンサーマイク USBマイク」の3機種で、配信や録音、長時間セッションに耐える仕様が特徴とされる。

HyperX Cloud Alpha 2 Wireless の主な仕様
- 最長250時間のバッテリ駆動(2.4GHzモード、音量50%・連続再生のテスト条件)
- 53 mmデュアルチャンバードライバーによる高解像度サウンド
- 通気性に優れたマイクロファイバーイヤーパッド、軽量なスチール製ヘッドバンドで快適性を確保
- HP初の再プログラム可能なRGBベースステーションを付属
- HyperX NGENUITYソフトウェア対応(イコライザー、ライティング、オーディオコントロール等)
テスト条件やソフトウェアの対応環境に関しては注記があり、バッテリ駆動時間は使用環境により変動する点、HyperX NGENUITYの対応OSが更新されている点(最新バージョンはWindows 11以降で配布)についての補足がある。

マイク製品の特長
HyperX FlipCastはUSB/XLRのデュアル接続に対応するダイナミックマイクで、ライブストリーミング中の入力調整や傾斜のある入力レベルメーター、タップトゥミュート、マルチファンクションダイヤルなどライブ向けの操作性を備えている。AIノイズリダクションやコンプレッサー、リミッターなどをHyperX NGENUITYで設定可能だ。
HyperX SoloCast 2はコンパクトなコンデンサーマイクで、内部ショックマウントと内蔵ポップフィルターを備え、プラグ&プレイで手軽に高品質録音が行えるエントリーレベル向けの製品として紹介されている。SoloCast 2はAmazonを含む取り扱い店で予約受付中とされ、発売日は9月5日(予定)と明示されている。

OMEN AIと競技・配信環境への統合
OMEN AIはOMEN Gaming Hubからアクセス可能で、Valorant、League of Legends、Apex Legends、Fortniteなどの人気タイトルに対応している。ワンクリックでゲームパフォーマンス、温度、電力の最適化を行い、プレイヤーが複雑な設定に煩わされずにプレイに集中できることを目的としている。
OMEN Gaming Hubとの連携により、ファンカーブの調整やレール毎の電源モニタリング、リアルタイムな温度管理などもソフトウェア側から一元管理できる点が強調されている。これにより、ハードウェア側の冷却設計とソフトウェアの最適化が組み合わさり、長時間の高負荷プレイでも安定した体験が提供されるとしている。
eスポーツ大会との連携
発表ではRiot Gamesのeスポーツ事業開発およびパートナーシップ担当グローバルヘッド、David Mulhall氏のコメントも掲載されている。同氏は、世界クラスのeスポーツ大会において最高のハードウェア提供が重要であるとし、OMEN 35L Desktop Stealth EditionがLoL EsportsやVALORANT Champions Tourのグローバルイベント公式PCとして採用されることに触れている。
プロのパフォーマンスを支える観点での公式導入は、競技の公平性や環境統一の面でも影響があり、OMENブランドの技術的信頼性と大会運営側の要請が両立する形での採用事例として紹介されている。
東京ゲームショウ出展、発売時期・価格、製品一覧の整理
日本HPは「東京ゲームショウ2025」(9月25日〜28日、幕張メッセ)に出展する。ブースはHall 8でOMENとHyperXのグラデーションカラーを採用した展示となり、最新ゲーミングPCの展示、試遊、トークショー、配信イベント、ステージでのゲーム対決など多彩な催しが予定されている。出展詳細は9月2日公開予定の特設ページを参照するよう案内している。
以下は本文で触れた主な製品名、希望販売価格(税込)、販売開始日の一覧と追加情報である。
製品名 | HP 希望販売価格(税込) | 販売開始日 |
---|---|---|
OMEN MAX 45L Desktop | 90万円前後 | 11月上旬 |
OMEN 35L Desktop | 456,500円~ | 9月中旬 |
OMEN 35L Desktop Stealth Edition | 418,000円~ | 9月中旬 |
HyperX Cloud Alpha 2 Wirelessゲーミングヘッドセット | 42,980円~ | 10月上旬 |
HyperX FlipCast XLR/USB デュアルコネクション ダイナミックマイク | 31,980円~ | 10月上旬 |
HyperX SoloCast 2 コンデンサーマイク USBマイク | 8,980円~ | 9月5日(予定) |
SoloCast 2はAmazonなどHyperX取り扱い店で予約を受け付け中とされている。HyperX NGENUITYソフトウェアの利用にはWindows 10以降(旧バージョン)、最新バージョンはWindows 11以降となる旨が注記されている。
製品関連の公式情報や写真ライブラリは以下の各URLで案内されている。
- 製品情報: https://jp.ext.hp.com/gaming/personal/
- 製品写真ライブラリ: https://jp.ext.hp.com/info/newsroom/library/gaming/
- 東京ゲームショウ2025出展情報(9月2日公開予定): https://jp.ext.hp.com/campaign/personal/others/tgs2025
また、企業概要としてHP Inc.が170カ国以上で事業を展開するテクノロジーリーダーである旨が紹介されている。問い合わせ先はカスタマー・インフォメーションセンター(TEL:0120-436-555)、公式サイトは http://www.hp.com/jp/ である。
最後に、本文で紹介した要点を一覧にして整理する。
項目 | 要点 |
---|---|
発表日・発表元 | 2025年8月28日、株式会社 日本HP |
主な新製品(PC) | OMEN MAX 45L Desktop(フラグシップ)、OMEN 35L Desktop、OMEN 35L Desktop Stealth Edition |
主要CPU/GPU | AMD Ryzen 9 9950X3D、AMD Ryzen 7 9800X3D、NVIDIA GeForce RTX 5090/5080など |
冷却技術 | 特許取得済みのOMEN Cryo チェンバー、シャーシ再設計によるエアフロー最適化 |
電源/メンテナンス | フルモジュラー1200W PSU、ファンクリーナー搭載、OMEN Gaming Hubによるファン・電源監視 |
オーディオ製品 | HyperX Cloud Alpha 2 Wireless、HyperX FlipCast(XLR/USB)、HyperX SoloCast 2 |
ヘッドセット特長 | 最長250時間バッテリ(2.4GHzモード)、53mmデュアルチャンバー、RGBベースステーション |
マイク特長 | USB/XLRデュアル接続、AIノイズリダクションやコンプレッサー等のソフトウェア制御に対応 |
ソフトウェア | OMEN AI(OMEN Gaming Hub経由)、HyperX NGENUITY(Windows対応) |
東京ゲームショウ2025 | 出展:幕張メッセ Hall 8、9月25日〜28日出展予定(詳細は9月2日公開) |
問い合わせ | カスタマー・インフォメーションセンター TEL:0120-436-555、公式サイト http://www.hp.com/jp/ |
以上が発表内容の要点と製品一覧である。発表資料にはテスト条件や注記(温度比較やバッテリテスト条件、ソフトウェアの対応OSなど)も詳細に記載されているため、導入や購入を検討する際には併せて公式情報を参照することが推奨される。
参考リンク: