2026年4月導入へ 三幸学園がコドモンで保育DX

CoDMON導入(14校)

開催日:4月1日

CoDMON導入(14校)
いつから始まるの?
導入は2026年4月を目標に、三幸学園が運営する全国14校で順次展開されます。発表は2025年8月で、具体的な校ごとの開始時期や運用方法は今後の協議で確定します。
学生や教職員には何が変わるの?
ICTカリキュラムの必修化や「保育ICT検定/コドモン検定」を単位認定に反映する検討、教職員研修や実習のデジタル化で実務スキルと指導力が向上します。

保育DX時代に向けた教育の転換点——連携拡充の狙いと導入スケジュール

学校法人三幸学園(所在地:東京都文京区/理事長:鳥居 敏)は、保育・教育施設向けICTシステム「CoDMON(コドモン)」を提供する株式会社コドモン(所在地:東京都品川区西五反田/代表取締役:小池 義則)との連携を拡充すると、2025年8月28日10時に発表しました。今回の発表は、保育現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を見据えた人材育成と就職支援の強化を目的としたものです。

発表の主な決定事項は、三幸学園が運営する全国14校の保育系専門学校において、「コドモンを活用したICTカリキュラム導入」を進めることであり、導入開始の目標時期は2026年4月です。また、ICT教育を必修科目化する方向性や、資格取得を単位認定要件に反映する仕組みについて検討を進めることも合わせて明示されています。

導入に至った背景

近年、保育施設へのICT導入は急速に進展しており、発表文によれば2025年時点で70%を超える施設が何らかのICTを活用しています。しかし、保育専門学校など教育現場におけるICT教育の機会はまだ十分ではなく、現場で求められるスキルと教育側のカリキュラムとの間にギャップが生じている点が課題とされています。

三幸学園は、こうした現状を踏まえ、2022年に締結した包括連携協定を基礎に連携を発展させ、在学中から実務で通用するICTスキルを体系的に学べる教育環境の整備を目指します。今回の取り組みは、その具体化の一環です。

現場で使える力を育てるための具体的施策

三幸学園とコドモンは、教育現場と保育現場の橋渡しを意識した複数の施策を構想しています。導入にあたっては、学生が実務で活用できるスキル習得を重視し、教職員の指導力向上や実習のICT化、資格制度との連携といった側面を同時に整備していく方針です。

以下は発表された連携内容の主要項目です。内容は導入校・教職員・実習運営・卒業後のキャリア支援の四領域にわたります。

1. ICT教育の拡充と資格取得の活用

三幸学園は、全国14校のこども専門学校でICTカリキュラムの必修科目化を検討します。これにより、すべての学生が基礎的なICTスキルを履修することが想定されています。

同時に、「保育ICT検定」および「コドモン検定」の取得を単位認定要件に反映する仕組みについて検討を進めます。教職員向けにはICT研修を実施し、指導力の底上げを図る計画です。

  • ICTカリキュラムの必修化検討(全国14校)
  • 保育ICT検定・コドモン検定の単位認定への反映を検討
  • 教職員向けのICT研修の実施

2. 保育実習におけるICT活用に向けた協議

実習管理システムの現場ニーズを共同で調査し、実習管理におけるICT活用の実証事業を検討します。実習現場の業務負担軽減と学習機会の質向上を両立させることが狙いです。

具体的には、実習スケジュール管理、連絡・記録のデジタル化、評価やフィードバックのデータ化など、実習運営の各プロセスでICT導入の有効性を検証する計画が示されています。

  1. 現場ニーズの共同調査
  2. 実証事業の検討・実施
  3. 実習管理システムの運用改善に向けた現場連携

3. 保育人材のキャリアアップ支援

卒業生を対象とした復職支援やキャリアアップ支援の実施が掲げられています。これは離職者の復帰支援や、現場で経験を積んだ保育士のスキルアップを支援する取り組みです。

加えて、新卒保育士の就職マッチング支援や、保育実践に特化した学習機会の提供も計画に含まれるため、教育段階から就職支援まで一貫した支援が想定されています。

  • 卒業生向け復職支援・キャリアアップ支援の実施
  • 新卒保育士の就職マッチング
  • 保育実践特化の学習機会提供

三幸学園とコドモンの位置づけ、組織概要と関係校

今回の連携は、教育機関とICTベンダーが共同で教育カリキュラムを設計し、現場での即戦力化を図るというモデルを示しています。三幸学園は運営ノウハウと複数校の教育基盤を、コドモンは保育現場で実績のあるICTプラットフォームをそれぞれ提供します。

連携対象の「全国14校」には、発表資料で明示された学校名も含まれており、具体的には東京未来大学福祉保育専門学校・広島医療秘書こども専門学校を含む各校が対象に含まれます。各校での導入スケジュールは、2026年4月を目標に順次展開していく計画です。

三幸学園の概況

三幸学園の法人概要は以下の通りです。所在地や人員、教育分野の幅広さは今回の取り組みを支える基盤となります。

名称
学校法人 三幸学園
所在地
東京都文京区本郷3丁目23番16号
理事長
鳥居 敏
職員数
約6,300名
生徒数
約56,000名

事業内容としては医療・保育、スポーツ、美容・ブライダル、調理・製菓、AI・IT分野など多岐にわたる専門職養成校を運営しています。これにより、保育分野のみならず他分野との連携や学内資源の活用も期待されます。

コドモン(株式会社コドモン)の役割

株式会社コドモンは保育・教育施設向けICTシステム「CoDMON」を提供する事業者であり、所在地は東京都品川区西五反田、代表取締役は小池 義則です。コドモンが提供するプラットフォームの導入を通じて、記録管理や保護者連絡、実務業務の効率化を図ることが見込まれています。

今回の連携では、単にシステムを導入するだけでなく、教育カリキュラムに組み込み、資格制度や実習管理との連動も視野に入れている点が特徴的です。

取り組みの要点整理(要旨と実施項目の一覧)

ここまでの記事で触れた内容を、主要な項目ごとに整理します。導入の目的・対象・時期・具体的施策・期待される効果・問い合わせ先まで網羅しています。

以下の表は発表内容を分かりやすく一覧化したもので、各要点を速やかに把握できるようにまとめています。

項目 内容
発表者 学校法人三幸学園(理事長:鳥居 敏)
発表日時 2025年8月28日 10時00分
連携先 株式会社コドモン(代表取締役:小池 義則)
連携の目的 保育DXに対応した人材育成と就職支援の充実
(在学中から現場で活用できるICTスキル習得の促進)
対象校 三幸学園が運営する全国14校の保育系専門学校
(東京未来大学福祉保育専門学校、広島医療秘書こども専門学校を含む)
導入時期 2026年4月を目標に順次展開
主な施策 ・ICTカリキュラムの必修化検討
・保育ICT検定/コドモン検定の単位認定要件への反映検討
・教職員向けICT研修の実施
・実習管理システムの現場ニーズ共同調査と実証事業検討
・卒業生の復職支援、キャリアアップ支援、就職マッチングの実施
背景データ 2025年時点で保育施設におけるICT活用率は70%を超える(発表資料より)
法人概要(主な数値) 所在地:東京都文京区本郷3-23-16
職員数:約6,300名、 生徒数:約56,000名
問い合わせ先 学校法人 三幸学園 広報部
〒113-0033 東京都文京区本郷3-23-16
E-mail:info-sanko-gakuen@sanko.ac.jp

今回の取り組みは、学校教育のカリキュラムと保育現場の実務を結びつける観点から設計されています。導入スケジュールや詳細な運用ルール、試験・単位認定の具体的な扱いについては今後の協議で詰められる予定ですが、発表段階で示された内容からは教育とテクノロジーを組み合わせた実践的な人材育成を目指す意図が明確に読み取れます。

参考リンク: