三重の伝統産業展が万博で開催、関連イベントも

三重の伝統産業展

開催期間:8月25日〜9月25日

三重の伝統産業展
三重の伝統産業展っていつどこでやるの?
関西パビリオン内の三重県ブースで特別展示「三重の伝統産業」は2025年8月25日〜9月25日に開催。伊賀くみひもや四日市萬古焼など実物展示と産業紹介映像、期間中はバザールや三重テラスなど関連イベントも実施されます。
スタンプラリーってどう参加するの?
「THE ISE-SHIM@STER」のデジタルスタンプラリーは2025年9月13日〜10月13日(関西パビリオン内スポットは8/14先行設置)。伊勢志摩9か所と三重県ブースで計10か所、9ポイントで抽選応募可。関西パビリオン入場は予約が必要です。

大阪・関西万博の関西パビリオンで「三重の伝統産業」特別展示が始動

三重県(知事:一見勝之)は、2025年8月27日13時04分付の発表で、大阪・関西万博の関西パビリオン内に出展している三重県ブースにて、特別展示「三重の伝統産業」を2025年8月25日から公開すると明らかにしました。本展示は「日本のこころの原点~美し国みえへとつづく時を超えた物語~」をテーマに掲げ、三重の歴史・文化・自然・食を幅広く紹介する三重県ブース内の期間限定展示として実施されます。

特別展示は関西パビリオン内の三重県ブースで、期間は2025年8月25日(月)から9月25日(木)までです。展示内容は、三重県内の国指定伝統的工芸品である伊賀くみひも、四日市萬古焼をはじめとする伝統工芸品の数々と、三重県内の人間国宝の作品紹介、さらに自動車産業や半導体産業などを紹介する映像も含みます。来場者は工芸の実物や映像を通じて、地域の技と産業の結びつきを確認できます。

開催概要(特別展示「三重の伝統産業」)
場所:関西パビリオン内 三重県ブース
期間:8月25日(月)~9月25日(木)
内容:伊賀くみひも、四日市萬古焼などの国指定伝統的工芸品の展示、三重の人間国宝作品の紹介、自動車産業や半導体産業の紹介映像
  • 展示は実物の工芸品と映像を組み合わせた構成。
  • 三重県ブースでは当該展示以外にも観光・食の紹介を行っている。
関西パビリオン内三重県ブースにて特別展示「三重の伝統産業」を8月25日から公開 画像 2

会期中の関連イベント:美し国彩り三重バザールと大阪での三重テラス展開

関西パビリオン隣接の多目的ホールでは、三重県関連の連携イベントとして「美し国彩り三重バザール」が開催されます。会期は2025年9月2日(火)から9月8日(月)までで、県内各地の食文化体験、県産品販売、観光PRなどを行う市町や県内事業者等の出展により三重の魅力を紹介する場になります。

バザールの最終日である9月8日(月)には、県内温泉PRイベントを実施し、足湯体験(湯の山、榊原)やステージイベントを行います。出展者は市町や県内事業者で、来場者向けに地域の特色ある体験や物販、観光案内を提供します。

美し国彩り三重バザール 概要
開催場所 期間 主な内容
関西パビリオン隣接多目的ホール 9月2日(火)~9月8日(月) 食文化体験、県産品販売、観光PR、9月8日は温泉PR(足湯体験・ステージ)

また、大阪・関西万博の会期中にあわせて、大阪府内6カ所に期間限定情報発信拠点として「三重テラス in 大阪」を展開します。三重ならではのグルメや県産品の販売、食体験、観光情報案内、子どもから大人まで楽しめるステージイベントを実施します。

発表に含まれる出展場所と開催日程、実施時間は以下のとおりです。会場により最終日の終了時間が異なる点に注意してください。

三重テラス in 大阪 会場一覧(発表内容より)
会場 期間 時間 主な内容
アルデ新大阪 アルデひろば 8月21日(木)~8月31日(日) 10:30~20:30(最終日は20:00まで) 三重グルメ・県産品販売、食体験、8/29はお笑いコンビ「バッテリィズ」によるPRステージ
関西国際空港 第1ターミナル1階 国際線・国内線到着フロア PRブース 9月1日(月)~9月3日(水) 10:00~18:00 あおさの味噌汁のふるまい、県産品クイズ(物販なし)
なんばウォーク POP UP SHOP 9月3日(水)~9月15日(月・祝) 10:00~21:00 南紀みかんジュース試飲、9/14に伊賀之忍者衆「羅威堂」のショー

発表には「大阪府内6カ所」との記載があり、上記3か所の詳細が示されています。他の会場や追加のイベント情報は随時発信されることが想定されますが、本稿では発表された情報をそのまま整理しています。

関西パビリオン内三重県ブースにて特別展示「三重の伝統産業」を8月25日から公開 画像 3

伊勢志摩エリアと『アイドルマスター』のコラボイベント「THE ISE-SHIM@STER」

伊勢志摩エリアと『アイドルマスター』シリーズとのコラボイベント「THE ISE-SHIM@STER」(イセシマスター)が、2025年9月13日(土)から10月13日(月・祝)まで実施されます。ポイント制のデジタルスタンプラリーが企画され、伊勢志摩エリアに設置される9か所のスポットと、関西パビリオン内の三重県ブースのスポット(会場内設置は2025年8月14日(木)から先行開始)を合わせた全10か所が対象です。

関西パビリオンへの入場には予約が必要ですので、参加を検討する場合は事前の確認と予約手続きが必要です。スタンプラリーは各スポットでデジタルスタンプを取得する仕組みで、集めたポイントに応じて特典や抽選応募が可能となります。

  1. 実施期間:2025年9月13日(土)~10月13日(月・祝)。ただし、関西パビリオン内三重県ブースのスポットは先行して2025年8月14日(木)から設置。
  2. スタンプ配点:伊勢志摩の各スポットは1スタンプ=1ポイント、関西パビリオン三重県ブースは1スタンプ=3ポイント。
  3. 全10か所のうち9ポイントを集めると抽選への応募資格が得られ、伊勢志摩の土産などの豪華景品が当たる抽選に参加できる。
  4. 各スポットではオリジナル壁紙のプレゼントなどの参加特典が用意される。

コラボ期間中のスタンプラリーは伊勢志摩地域と万博会場を横断する企画で、観光誘客とコンテンツファン層の相互送客を意図した取り組みとなっています。

関西パビリオン内三重県ブースにて特別展示「三重の伝統産業」を8月25日から公開 画像 4

三重県の伝統工芸品と主要産業の詳細解説

三重県の伝統産業は地域の風土や歴史と深く結びついており、五つの主要な経済産業大臣指定の伝統的工芸品と県指定の工芸品群が存在します。以下では指定品目の来歴と特徴、体験施設の情報を含め詳述します。

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伊賀くみひも

伊賀くみひもは絹糸を主軸に金銀糸等を加え、角台・丸台・高台といった伝統的な組台で繊細に編み上げる紐で、帯締め等の和装用具として用いられます。起源は奈良時代以前にさかのぼるとされ、明治中期以後に本格的な産業化が進みました。

1976年(昭和51年)12月15日付で経済産業大臣指定の伝統的工芸品となっています。体験施設としては「伊賀くみひもセンター」があり、キーホルダーやブレスレットの製作ができる体験教室が提供されています。詳細はホームページ: http://www.kumihimo.or.jp/

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四日市萬古焼

四日市萬古焼は江戸時代中期に始まり、半磁器的な性質と高い耐熱性を特徴とします。土鍋や急須など調理器具が多く作られ、紫泥急須などの焼き締め技法は萬古焼を代表する意匠です。

1979年(昭和54年)1月12日から経済産業大臣指定の伝統的工芸品です。体験施設としては「ばんこの里会館」が知られ、気軽な体験から定時陶芸教室まで多様なコースを用意しています。詳細はホームページ: http://bankonosato.jp/wp/

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鈴鹿墨

鈴鹿墨は延暦年間(782~805年)に起源をもつと伝えられ、松脂を燃やして取る煤を原料に、現在も植物性油煙を用いた伝統的製法で生産されています。発色の良さと上品な深みが特長で、多くの書道家に愛用されています。

1980年(昭和55年)10月16日より経済産業大臣指定の伝統的工芸品です。鈴鹿墨の実演や体験は「進誠堂」や鈴鹿市伝統産業会館で行われています。詳細はホームページ: https://www.suzukazumi.co.jp/

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伊賀焼

伊賀焼は約1200年前の天平年間に起源をもち、室町・桃山時代に茶道具としての評価を高めました。素朴で力強い作風、耐火性を生かした日用食器などが特徴で、炎がうつす表情の変化を活かした作品が多く見られます。

1982年(昭和57年)11月1日から経済産業大臣指定の伝統的工芸品であり、体験施設として「伊賀焼伝統産業会館」にて初心者から子どもまで楽しめる陶芸教室が提供されています。詳細はホームページ: http://www.igayaki.or.jp/

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伊勢形紙

伊勢形紙は千年余りの歴史を持ち、和紙を柿渋で貼り合わせた紙に彫刻刀で文様を彫り抜く高度な技術を要する道具です。染色用具としてだけでなく、美術工芸品やインテリア素材としても用いられています。

1983年(昭和58年)4月27日付で経済産業大臣指定の伝統的工芸品です。鈴鹿市伝統産業会館では伊勢形紙を使ったオリジナルしおり作り等の体験が可能です。詳細はホームページ: https://isekatagami.or.jp/

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三重県指定伝統工芸品とその他の産業

三重県は経済の地理的条件から製造業の割合が4割以上を占めるなど、産業構造において工業が重要な位置を占めます。県が指定する伝統工芸品は現在32品目があり、県内で受け継がれてきた技術や素材に基づく製品の維持・発展に取り組んでいます。例としては伊勢の神殿、尾鷲わっぱ、桑名刃物などがあります。

以下、主要産業の現状を示します。三重県は輸送用機械器具(全国7位)や電子部品・デバイス・電子回路(全国1位)といった分野での存在感が高く、地域産業の競争力を支えています。

自動車産業
鈴鹿市を中心に自動車組み立て工場と関連工場が集積。1960年(昭和35年)に組み立て工場が誘致されて以来発展し、市内の事業所数の20%以上、従業員数の50%以上、製造品出荷額の75%以上が自動車組み立てとその関連事業が占めています。鈴鹿サーキットは国際的なレース開催地でもあります。
半導体産業
四日市市には大規模なフラッシュメモリ製造拠点が集積し、世界市場の約3分の1のシェアを占める生産が行われています。亀山や伊賀にも高精細ディスプレイや半導体製造装置の工場が集積し、2023年には「みえ半導体ネットワーク」が設立されています。
ろうそく産業
三重県は全国1位のろうそく出荷額を誇り、カメヤマ株式会社(カメヤマローソク)が創業の地である亀山市を中心に位置します。観光施設としてカメヤマローソクタウンがあり、製造工程見学や手作り体験を提供しています。
真珠産業
御木本幸吉氏によるアコヤ貝の養殖技術確立以来、英虞湾を中心に真珠養殖が発展。平成30年の経営体数は254経営体で国内1位、令和2年の生産額は16億円(国内3位)、生産量は2.2トン(国内3位)です。希少な「厘珠(5mm未満)」はほぼ本県で生産されています。
関西パビリオン内三重県ブースにて特別展示「三重の伝統産業」を8月25日から公開 画像 11

内容の整理と要点一覧

以下の表は本稿で取り上げた主要項目を整理したものです。展示・イベントの開催期間や場所、各伝統工芸品の指定年、主要産業のポイントを一覧で示します。

項目 内容
発表元・日時 三重県雇用経済部 大阪・関西万博推進PT、2025年8月27日 13:04
特別展示 「三重の伝統産業」/場所:関西パビリオン内三重県ブース/期間:8月25日~9月25日/内容:国指定伝統的工芸品(伊賀くみひも、四日市萬古焼等)、人間国宝作品、自動車・半導体紹介映像
美し国彩り三重バザール 場所:関西パビリオン隣接多目的ホール/期間:9月2日~9月8日/内容:食文化体験、県産品販売、観光PR、9月8日に温泉PR(足湯:湯の山・榊原)
三重テラス in 大阪(一部会場) アルデ新大阪(8/21~8/31)、関西国際空港(9/1~9/3)、なんばウォーク(9/3~9/15)等/時間、特典は会場ごとに異なる
THE ISE-SHIM@STER 期間:9/13~10/13(関西パビリオン内スポットは8/14先行)/デジタルスタンプラリー:全10か所(伊勢志摩9か所=各1ポイント、三重県ブース=3ポイント)/9ポイントで抽選応募可
主な伝統工芸品(国指定) 伊賀くみひも(指定日:1976/12/15)、四日市萬古焼(1979/01/12)、鈴鹿墨(1980/10/16)、伊賀焼(1982/11/01)、伊勢形紙(1983/04/27)
主要産業 製造業比率:4割超/輸送用機械器具(全国7位)、電子部品・デバイス(全国1位)/半導体:フラッシュメモリ生産で世界約1/3のシェア/ろうそく:全国1位出荷額(カメヤマ)/真珠:令和2年生産額16億円(国内3位)、生産量2.2t(国内3位)、平成30年経営体数254(国内1位)
関連リンク 大阪・関西万博公式サイト

本稿は三重県が発表した情報に基づき、展示・イベントの開催日程、場所、内容、伝統工芸の指定年や体験施設の案内、及び主要産業のデータを整理して伝えました。各イベントや展示は日程・会場により実施形態や提供内容が異なりますので、来場や参加を検討される際は主催側の最新情報をご確認ください。

参考リンク: