メルペイ、みんなの銀行と提携 今冬メルカリに金融統合
ベストカレンダー編集部
2025年8月25日 16:45
メルペイ×みんなの銀行提携
開催日:8月25日

メルペイとみんなの銀行が描く“シームレスな金融体験”の全体像
株式会社メルペイは2025年8月25日13時10分付のリリースで、株式会社みんなの銀行と業務提携契約を締結したことを公表しました。本提携は、フリマアプリ「メルカリ」におけるみんなの銀行の金融機能・サービスを活用することを目的としており、両社の技術・サービスを組み合わせることで利用者により一貫した金融体験を提供することを目指しています。
発表文では、今回の提携により「メルペイ」の各種サービスにみんなの銀行の金融機能を組み込む方針が示されており、今冬のサービスリリースに向けて協議を進めると明記されています。また、メルペイは2025年5月26日付で銀行法に基づく電子決済等代行業者として登録(関東財務局長(電代)第139号)を受けており、関連法令を遵守した形でのサービス開始を予定しています。
押さえておきたい日付と法的登録
本リリースの日付は2025年8月25日 13時10分です。重要な法的な事柄として、メルペイは2025年5月26日付で電子決済等代行業者として登録されている(関東財務局長(電代)第139号)点が明記されています。これにより、新たな金融機能を提供するうえでの法令遵守体制が整っていることが示されています。
提携先のみんなの銀行はBaaS(Banking as a Service)事業を通じた外部との共創を掲げており、暮らしに溶け込む金融サービスを目指す方針です。今回の業務提携は、その共創の一環として位置づけられます。
背景と両社の狙い:循環型金融と暮らしに溶け込む銀行サービス
メルペイは「信用を創造して、なめらかな社会を創る」をミッションに掲げ、フリマアプリ「メルカリ」での「モノ」の循環に対して、「お金」と「信用」の循環を加えることで「循環型金融」を推進してきました。今回の提携はその延長線上にあり、ユーザーの日常的な購買・決済体験に対してより柔軟で自由度の高い金融ソリューションを提供することを目指しています。
みんなの銀行は「みんなの『暮らし』に溶け込む」をサービスコンセプトに掲げ、デジタルネイティブ世代に使いやすいインターフェースとフリクションレスな体験を重視しています。BaaS事業ではビジネスパートナーと協業し、消費や購買と金融機能をシームレスに結び付けることを狙っています。
両社の強みを組み合わせる意図
メルペイ側の強みは、マネタイズ可能なユーザーベースとフリマプラットフォーム内で蓄積される取引データ、決済インフラです。みんなの銀行側の強みは、デジタルバンクとしてのAPIや口座機能、BaaSの提供ノウハウにあります。両社の機能を連携させることで、ユーザーは「売買」と「決済・預金・口座管理」を一体で利用できるようになると想定されます。
具体的には、以下の観点での利便性向上が想定されます:
- メルカリ上の売上金や支払いを、みんなの銀行の口座や機能とスムーズに連携できること
- アプリ内での口座開設や資金移動、残高管理などの手続きがワンストップで完結すること
- BaaSを通じた新しい決済・融資・貯蓄といった金融サービスの組み合わせによる体験向上
サービスの具体像:メルペイに組み込まれる金融機能と利用シーン
リリースでは「メルペイ」の各種サービスにみんなの銀行の金融機能・サービスを組み込むことが掲げられており、具体的なリリースは今冬を目標に協議を進めるとしています。ここでは、リリース本文に含まれているメルペイとみんなの銀行それぞれのサービス内容を整理し、どのような形でユーザーに届くかを整理します。
メルペイについては、フリマアプリ「メルカリ」で利用できるスマホ決済サービスであること、売上金や銀行口座・ATMからのチャージ、チャージレスな後払いサービス「メルペイスマート払い」の利用などが可能である点が説明されています。非接触決済サービス「iD」やコード決済にも対応しており、クレジットカード「メルカード」を併用することでJCB加盟店でも利用可能になります(「iD」はNTTドコモの登録商標、「メルカード」はメルペイ提供のクレジットカードサービス)。
みんなの銀行の特徴とBaaSの位置づけ
みんなの銀行は2021年5月にサービスを開始した日本初のデジタルバンクであり、すべてのサービスがスマホアプリで完結する点を特長としています。店舗や書類郵送がなく、24時間365日口座開設を含む手続きが可能で、シンプルでミニマルなユーザーインターフェースを志向しています。サイトはhttps://www.minna-no-ginko.com/ で公開されています。
BaaSの枠組みでは、みんなの銀行が持つ口座や決済・振替の機能を外部サービスに組み込む形で提供し、生活に隣接した消費や購買プロセスと金融機能をシームレスに結び付けることがねらいです。今回の提携は、そうしたBaaS事業とメルペイのプラットフォームの接続を通じて実現されます。
リリース内容の詳細と整理表
以下は、今回のプレスリリースに記載された情報を網羅的に整理した表です。本表は発表日時、提携の目的、法的登録状況、各社の役割、今後のスケジュールなどを一望できるようにまとめています。
項目 | 内容 |
---|---|
発表元 | 株式会社メルカリ(発表文:株式会社メルペイ) |
発表日時 | 2025年8月25日 13時10分 |
提携先 | 株式会社みんなの銀行 |
提携の目的 | フリマアプリ「メルカリ」におけるみんなの銀行の金融機能・サービスの活用。ユーザーへのシームレスな金融体験提供と利便性向上。 |
今後のスケジュール | 今冬のサービスリリースに向けて協議中(具体的な日程は未定) |
メルペイの法的登録 | 銀行法に基づく電子決済等代行業者登録(関東財務局長(電代)第139号)。登録日:2025年5月26日。 |
みんなの銀行の概要 | 日本初のデジタルバンク。サービス開始:2021年5月。特徴:スマホで完結する口座開設、シンプルなUI。公式サイト:https://www.minna-no-ginko.com/ |
メルペイの概要 | フリマアプリ「メルカリ」で利用できるスマホ決済。売上金や銀行口座・ATMからのチャージ、後払い「メルペイスマート払い」、iD・コード決済対応、クレジットカード「メルカード」でJCB加盟店でも利用可能。公式サイト:https://www.merpay.com/ |
以上の表に示したように、本提携はメルペイの決済プラットフォームと、みんなの銀行が提供するデジタルバンク機能およびBaaSのノウハウを結び付けることを目的としています。両社が掲げるミッションやサービス設計の方向性が合致している点から、今後のサービス設計においては、アプリ内での口座連携やチャージ、決済、後払いなどの各機能がよりスムーズに統合されることが期待されます。
本稿ではリリースに記載された全ての情報を整理してお伝えしました。リリース原文には各サービスの詳細説明や注意事項も含まれていますので、より詳しい情報はメルペイおよびみんなの銀行の公式サイトで確認することができます。