木村石鹸、9月16日万博で“使い切る”石けん展示
ベストカレンダー編集部
2025年8月22日 16:03
万博出展 使い切るせっけん
開催期間:9月16日〜9月22日

八尾発の老舗が掲げる「使い切る」日用品の提案
大正13年(1924年)創業の木村石鹸工業株式会社(本社:大阪府八尾市、代表取締役社長:木村祥一郎)は、2025年8月22日14時に発表したプレスリリースで、2025年の大阪・関西万博に出展することを公表しました。出展は万博会場内の大阪ヘルスケアパビリオンの「展示・出展ゾーン」における、八尾市発の企業13社によるプロジェクト「リボーンチャレンジ」の一員としての参加です。
同社は長年にわたり洗浄剤や化粧品の企画・製造・販売を行ってきた老舗メーカーであり、2024年には創業100周年を迎えています。これまでの製造過程で使用してきたプラスチック容器の問題を踏まえながら、プラスチック削減を目指す取り組みを進めており、万博では「使い捨てる」から「使い切る。」へと転換するコンセプトのもと、具体的な試作(モックアップ)を展示する計画を示しています。

発表の背景と発表日時
プレスリリースは2025年8月22日14時に配信され、出展に至るまでの経緯や出展内容、企業の背景がまとめられています。木村石鹸はSDGsの観点での継続的な活動として、B Corp認証取得の模索や、プラスチックパウチの水平リサイクル実証実験などを進めていると公表しています。
同社は液体製品を扱う性質上、汎用性と耐久性のあるプラスチック容器を現在も使用する商品があることを説明しつつ、すべてを一度に変えるのではなく、現実的なバランスを検討した上で段階的に負担を減らす工夫を行っていると述べています。万博での展示はその姿勢を可視化する場となります。

展示するモックアップの具体的な内容と狙い
木村石鹸が万博で出展するモックアップは主に2つの提案に分かれます。外側(容器)の発想と中身(製剤)の発想をそれぞれ具体化した試作品で、いずれも「廃棄を減らす」「必要な分だけ使う」ことを重視しています。
出展はあくまでモックアップであり、製品化や量産に向けた課題が残ることも明記されていますが、メーカーとしての技術を生かし、消費者が少しだけ良いものを使おうと考えるきっかけを作ることが狙いです。

外身の提案:Sopeware — 容器そのものがせっけんになる発想
「Sopeware」は容器を使い終わった後も捨てずに、容器自体をせっけんとして使用できるというコンセプトの試作です。プラスチックを単純に紙や別素材に置き換えるのではなく、容器の機能と消費物を一体化させることで廃棄を削減することを目指しています。
この発想は石鹸メーカーならではの発想であり、容器としての使用期間終了後に、残った容器を溶かす・削る・水で洗い流して使用するなど、実際の使用方法や耐久性、保存性に関する検討が必要です。万博ではそのプロトタイプを展示し、実際の使い方の提示と課題の可視化を行います。

中身の提案:4th Soap — 「1個=1回分」の石鹸という選択肢
「4th Soap」は液体、固形、粉末に次ぐ第4の形状として、角砂糖のような形の石鹸を想定しています。この試作は「1個=1回分」として設計されており、使いすぎや余りが発生しにくい点を重視しています。
個包装やボトルを不要とすることで包装廃棄を抑え、旅行や外出時、ホテルのアメニティとしての利便性も想定されています。水解紙や可食フィルムなどの検討も行われた経緯があり、複数の素材案を比較検討した上で現在の形状に至ったことが説明されています。

地域共創による出展体制と出展概要
木村石鹸の万博出展は八尾市の地域連携プロジェクト「リボーンチャレンジ」の一環です。八尾市は中小企業・スタートアップの出展支援として自治体提案で唯一認定された事業を持ち、地域のものづくり企業が技術と視点を発信する場づくりを続けてきました。
同プロジェクトは「FactorISM(ファクトリズム)」や「みせるばやお」といった地域での取り組みの延長線上にあり、八尾市内の異業種・異分野の企業が集結して共同出展を行います。
出展概要の詳細
出展期間は2025年9月16日(火)から9月22日(月)までで、会場は大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオン内の「展示・出展ゾーン」です。イベント名称としては「まちこうばのエンターテイメント! ~みせるばやおモデル~」とされています。
参加企業は13社で、木村石鹸のほか、製造や素材、工具、金属加工などの多様な企業が連携して出展します。以下に参加企業名を列挙します。
- 株式会社アーテック
- アベル株式会社
- 株式会社ウエダ美粧堂
- カネエム工業株式会社
- 木村石鹸工業株式会社
- 有限会社大一創芸
- 株式会社友安製作所
- 錦城護謨株式会社
- 藤田金属株式会社
- 株式会社マックス
- 株式会社ミナミダ
- 株式会社八尾金網製作所
- ヤマトエスロン株式会社
八尾市の公式ページでも出展情報が案内されています。詳細は八尾市の案内ページ(出典元URL)や木村石鹸の万博専用ページで確認できます。
木村石鹸について:歴史、製品、連絡先
木村石鹸は大阪・八尾市で大正13年に創業した釜焚き製法を守る石鹸メーカーで、手間をかけたものづくりを続けています。2024年に創業100周年を迎え、伝統的な技術と現代のニーズを掛け合わせた製品展開を行っています。
同社は家庭用石鹸や洗剤、化粧品の企画・製造・販売に加え、浴場用や洗濯用、コインランドリー用の洗剤・洗浄剤も手がけています。代表的なブランドには、釜焚き石鹸をベースにしたハウス&ボディケアのSOMALI、職人のこだわりを前面に出すCRAFTSMANSHIPシリーズ、手間をかけたヘアケアブランドの12/JU-NIなどがあります。
企業データと問い合わせ先
会社の基本情報は以下のとおりです。所在地や設立年、連絡先などは企業の信頼性を示す基礎データとして明記されています。
- 本社所在地
- 〒581-0066 大阪府八尾市北亀井町2-1-30
- 代表者
- 代表取締役社長 木村祥一郎
- 設立
- 1924年(大正13年)4月1日
- 電話・FAX
- Tel: 072-994-7333 Fax: 072-993-7188
- 事業内容
- 家庭用石鹸、洗剤/洗浄剤、化粧品の製造販売。浴場用・洗濯用・コインランドリー用の洗剤/洗浄剤の製造販売。
報道・取材に関するお問い合わせや、広告・サービス等の取引に関する窓口はそれぞれ専用フォームが用意されています。報道・取材窓口、広告・サービス窓口のURLはプレスリリース内に示されています。
関連リンクとメディア素材
木村石鹸は万博に関する紹介動画を含め、関連リンクを複数提供しています。プレスリリースにはYouTubeショートのURLや、万博専用ページ、企業公式サイトへのリンクが記載されています。
- 木村石鹸万博ページ: https://www.kimurasoap.co.jp/pages/soap-of-the-future
- 木村石鹸公式サイト: https://www.kimurasoap.co.jp/
- YouTubeショート(未来のせっけん紹介): https://www.youtube.com/shorts/zdTOFef1QEw
- 八尾市リボーンチャレンジ案内ページ: https://www.city.yao.osaka.jp/sangyou_business/sangyoushinkou_kigyoushien/1014674/1012834/1008776/1008777.html
プレスリリースに使用されている画像ファイルや関連ダウンロード素材への案内も含まれており、取材や報道に必要な素材の入手が可能です。
出展内容と企業情報の整理
この記事で取り上げた要点を下の表に整理します。出展概要、展示物の概念、企業の基本情報、問い合わせ先や関連リンクを一目で参照できるようにまとめています。
項目 | 内容 |
---|---|
発表日 | 2025年8月22日 14:00 |
出展期間 | 2025年9月16日(火)~9月22日(月) |
会場 | 大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオン(展示・出展ゾーン) |
プロジェクト名 | 八尾市「リボーンチャレンジ」/まちこうばのエンターテイメント! ~みせるばやおモデル~ |
出展企業(13社) | 株式会社アーテック、アベル株式会社、株式会社ウエダ美粧堂、カネエム工業株式会社、木村石鹸工業株式会社、有限会社大一創芸、株式会社友安製作所、錦城護稜株式会社、藤田金属株式会社、株式会社マックス、株式会社ミナミダ、株式会社八尾金網製作所、ヤマトエスロン株式会社 |
展示モックアップ | 外身の提案「Sopeware」(容器が使い終わった後にせっけんとして使える容器)、中身の提案「4th Soap」(角砂糖状の1回分せっけん) |
企業情報(設立・所在地) | 設立:1924年(大正13年)4月1日。本社:〒581-0066 大阪府八尾市北亀井町2-1-30 |
代表者・連絡先 | 代表取締役社長 木村祥一郎/Tel: 072-994-7333 Fax: 072-993-7188 |
関連リンク | 木村石鹸万博ページ、公式サイト、YouTubeショート、八尾市案内ページ(本文内にURL記載) |
上表は出展の主要事項と企業情報を整理したもので、本文で触れたモックアップの狙い、八尾市との地域連携、企業の歴史や事業内容、問い合わせ先まで網羅しています。万博での展示はモックアップの提示という性格を持ちつつ、地域企業の共同出展による技術と視点の発信の場として位置づけられている点が整理されています。
参考リンク: