8/25〜27 ベルイマン代表作を修復版で一挙放送
ベストカレンダー編集部
2025年8月22日 15:14
ベルイマン修復版3作特集
開催期間:8月25日〜8月27日

北欧が生んだ映像詩家、イングマール・ベルイマンを改めて観る理由
洋画専門チャンネル「ザ・シネマ」は、2025年8月22日12時00分に発表したリリースで、同局の定番企画「ザ・シネマメンバーズ セレクション」としてイングマール・ベルイマン監督の代表作を特集すると発表しました。発表はAXN株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 大園天樹)から行われています。
ベルイマンは、1946年に『危機』で映画監督としてデビューし、その後1950年代に世界的評価を確立しました。本特集は、人間の内面や存在の不安を鋭く見つめる彼の作家性を改めて提示するもので、復元・修復版で3作品を放送します。放送期間は2025年8月25日(月)~27日(水)です。
今回の放送は単なる既存作品の再放送ではなく、各作品の復元版(4K/HD/2K)を用いることで当時の質感を可能な限り再現し、現代の視点から作品を見直す機会を提供します。視覚的な刷新とともに、作品が受けた各種国際映画祭での評価も併せて紹介されます。

放送される3作品とその見どころ
特集で放送されるのは『第七の封印』『野いちご』『処女の泉』の3作品です。いずれも1950年代に制作され、国際映画祭で高い評価を得た代表作であり、今回それぞれ修復版でオンエアされます。
各作品は制作年やテーマ、受賞歴が異なり、ベルイマンの複層的な作風を伝えるラインナップになっています。以下に各作品の放送日時、キャスト、受賞歴、解説を詳細に整理します。

『第七の封印』4K修復版 — 生と死を巡る象徴的対話
放送日:8月25日(月)6:00~。この作はカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した作品です。死神と騎士がチェスで対決する象徴的な場面は映画史に残る1シーンであり、“神の存在”という深い主題を映像詩として描きます。
出演にはマックス・フォン・シドー、グンナール・ビョルンストランド、ビビ・アンデショーン、ニルス・ポッペらが名を連ね、ベルイマンが世界的評価を得た1950年代を代表する傑作として位置づけられています。受賞歴にはカンヌ審査員特別賞のほか、ベルリン国際映画祭金熊賞、ヴェネチア国際映画祭イタリア批評家賞が挙げられます。
- 監督
- イングマール・ベルイマン
- 主な出演
- マックス・フォン・シドー、グンナール・ビョルンストランド、ビビ・アンデショーン、ニルス・ポッペ
- 修復版
- 4K修復版

『野いちご』HD修復版 — 幻想と回想で綴る人生の旅
放送日:8月26日(火)6:00~。本作は、ベルイマンがサイレント期の名監督ヴィクトル・シェストレムを主演に迎え、幻想と現実を重ねながら人の一生を掘り下げるロードムービー的要素を持つ作品です。
影響力は大きく、スタンリー・キューブリックをはじめ多くの監督に影響を及ぼしたとされます。受賞歴としてベルリン国際映画祭金熊賞、ヴェネチア国際映画祭イタリア批評家賞を受賞しており、またアカデミー外国語映画賞やカンヌ国際映画祭の各種賞とも縁があります。
- 監督
- イングマール・ベルイマン
- 主な出演
- ヴィクトル・シェストレム、イングリッド・チューリン、グンナール・ビョルンストランド、ビビ・アンデショーン
- 修復版
- HD修復版
『処女の泉』2K修復版 — 罪と贖罪を冷徹に見据える復讐劇
放送日:8月27日(水)6:00~。本作は娘を陵辱され殺された父親の復讐を描く物語で、ベルイマンが人間の罪と贖罪を冷徹に映し出す代表作の一つです。黒澤明『羅生門』からの影響が指摘されることもあります。
出演はマックス・フォン・シドー、ビルギッタ・ペテルスン、グンネル・リンドブロム、ビルギッタ・ヴァルベルイなど。受賞歴にはアカデミー外国語映画賞、カンヌ国際映画祭特別賞、国際映画批評家連盟賞などが含まれます。
- 監督
- イングマール・ベルイマン
- 主な出演
- マックス・フォン・シドー、ビルギッタ・ペテルスン、グンネル・リンドブロム、ビルギッタ・ヴァルベルイ
- 修復版
- 2K修復版
視聴方法と特集ページの案内
ザ・シネマの視聴方法についてはリリースに詳細が明記されています。視聴可能な配信・放送プラットフォームはスカパー!、J:COM、ひかりTV、auひかり、全国のケーブルテレビ等です。スカパー!で視聴する場合、まずテレビでCS161/QVCの選局確認が必要です。
視聴手順の概要は次のとおりです。B-CASカードを準備のうえ、WEBからの加入申し込みを行うと、申し込み後約30分で視聴可能になります。申し込み用のWEBページは次のURLです。
- 加入申し込みページ:https://www.thecinema.jp/lp
- 特集情報ページ:https://www.thecinema.jp/tag/694
また、ザ・シネマの公式情報はホームページ、X(旧Twitter)、Facebookでも公開されています。各種SNSのアカウントは以下のとおりです。
- ホームページ:https://www.thecinema.jp/
- X(旧Twitter):https://x.com/thecinema_ch
- Facebook:https://www.facebook.com/the.cinema.jp
ザ・シネマの立ち位置と権利表記
ザ・シネマは王道のハリウッドメジャースタジオ作品から、地上波でのTV吹き替え版、DVD未発売や高額取引となっているレア作品、ミニシアター系作品まで幅広いラインナップを掲げています。自社が「王道+激レア」というコンセプトを標榜する洋画専門チャンネルとして、今回のベルイマン特集もその文脈の延長線上にあります。
リリースには各作品の権利表記も明記されています。以下は放送に際してのクレジット表記です。
- 『第七の封印 4K修復版』© 1957 AB SVENSK FILMINDUSTRI. ALL RIGHTS RESERVED.
- 『野いちご HD修復版』© 1957 AB SVENSK FILMINDUSTRI. ALL RIGHTS RESERVED.
- 『処女の泉 2K修復版』© 1960 AB SVENSK FILMINDUSTRI. ALL RIGHTS RESERVED.
まとめ:放送概要の整理
以下の表は、本記事で伝えた放送作品と放送日時、修復版情報、主要受賞歴と主要出演者を整理したものです。放送を確認する際に参照してください。
作品名 | 修復版 | 放送日時(日本時間) | 主な受賞 | 主要出演 | 監督 |
---|---|---|---|---|---|
第七の封印 | 4K修復版 | 8月25日(月)6:00~ | カンヌ国際映画祭 審査員特別賞、ベルリン金熊賞、ヴェネチア イタリア批評家賞 | マックス・フォン・シドー、グンナール・ビョルンストランド、ビビ・アンデショーン、ニルス・ポッペ | イングマール・ベルイマン |
野いちご | HD修復版 | 8月26日(火)6:00~ | ベルリン国際映画祭 金熊賞、ヴェネチア 国際映画祭イタリア批評家賞、アカデミー外国語映画賞関連受賞 | ヴィクトル・シェストレム、イングリッド・チューリン、グンナール・ビョルンストランド、ビビ・アンデショーン | イングマール・ベルイマン |
処女の泉 | 2K修復版 | 8月27日(水)6:00~ | アカデミー外国語映画賞、カンヌ国際映画祭 特別賞、国際映画批評家連盟賞 | マックス・フォン・シドー、ビルギッタ・ペテルスン、グンネル・リンドブロム、ビルギッタ・ヴァルベルイ | イングマール・ベルイマン |
本特集は、1950年代に世界的評価を確立したイングマール・ベルイマンの代表作3本を修復版で紹介するものです。放送情報や視聴方法、各作品の受賞歴と出演者に関する情報は本記事に従って整理しています。特集の詳細はザ・シネマの特集ページおよび公式SNSで随時案内されます。
発表元:ザ・シネマ(AXN株式会社)/プレスリリース日:2025年8月22日 12時00分。
参考リンク: