10月2日開催 ジェロントロジー総合会議2025の注目点
ベストカレンダー編集部
2025年8月21日 15:51
ジェロントロジー総合会議
開催日:10月2日

大阪・関西万博で提示される『いのち輝く未来』──ジェロントロジー総合会議2025の意義
公益財団法人日本ケアフィット共育機構は、2025年10月2日(木)に、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)フューチャーライフヴィレッジ内「フューチャーライフエクスペリエンス」ステージにて『ジェロントロジー総合会議2025』を開催します。本会議は、超高齢社会、少子高齢化、そして人生100年時代という社会構造の変化に対して、多様な人たちが生涯にわたって共に暮らし、“いのちが輝く未来の社会”をデザインするためにジェロントロジーの視点から考えることを目的としています。
会場は現地参加のほか、オンライン(Zoomウェビナー)を活用したハイブリッド形式で実施されます。主催は公益財団法人日本ケアフィット共育機構で、同機構は1999年の前身NPO設立以降、共生社会の実現をめざしてサービス介助士の認定・普及などを進めてきました。公式サイトはhttps://www.carefit.org/expo2025/です。

開催概要の要点
開催日時は2025年10月2日(木)10:30〜18:00、会場は大阪・関西万博フューチャーライフヴィレッジ内「フューチャーライフエクスペリエンス」ステージです。オンライン参加にはZoomウェビナーが用意されます。
本会議の狙いは、ジェロントロジーという学際的な視点を通じて、サービス介助士の担う実践と高齢を含む多世代の共生に関する知見を結びつけること、そして知の巨人・南方熊楠の生涯に内包される視点を現代の課題解決へとつなげることにあります。
- 主催
- 公益財団法人日本ケアフィット共育機構(東京都千代田区、代表理事:畑中 稔)
- 日時
- 2025年10月2日(木)10:30〜18:00
- 場所
- 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)フューチャーライフヴィレッジ内「フューチャーライフエクスペリエンス」ステージ(オンライン同時配信)
- 公式サイト
- https://www.carefit.org/expo2025/

プログラム詳細:サービス介助士とジェロントロジーの接点を問う
当日は午前から午後にかけて二つの大きな考察テーマで構成されます。テーマ1では「サービス介助士の核はジェロントロジーなのか?」を問い、実務・組織・当事者の視点からジェロントロジーの実践的意義を議論します。
テーマ1では、鉄道事業者や地域福祉、当事者の声を含む多様な登壇者による講演とパネルディスカッション、座談会が設けられています。サービス介助士の実務が持つ学理的基礎としてのジェロントロジーの役割を深堀りします。
午前の主なプログラム(考察1)
開会宣言を皮切りに、以下の講演/対話が午前から昼過ぎにかけて行われます。各講演は講師の所属・肩書と題目が明記され、それぞれの立場からジェロントロジーとの接点を示します。
登壇者と講演タイトルは以下の通りです。これらは実務者、福祉関係者、当事者を含む構成で、サービス介助士の現場と学術的視点をつなぐ設計です。
時間 | 登壇者 | タイトル/内容 |
---|---|---|
10:30-11:00 | 開会宣言 | 開会の趣旨説明 |
10:50-11:20 | 押方智嗣(九州旅客鉄道 社員研修センター次長) | JR九州におけるサービス介助士の役割と存在意義とジェロントロジー |
11:20-11:50 | 西亀真(幸せの入口屋 当主兼エイチ・ツー・オー リテイリング専属カウンセラー) | 地域社会の発展とジェロントロジーの要素 |
11:50-12:20 | 岡﨑蕗・古香(JR西日本あいウィル 総務部 兼 サービス介助士アドバイザー) | 障害当事者からみたジェロントロジーの必要性 |
12:20-12:50 | 島川崇(神奈川大学 国際日本学部 教授/同機構評議員) | サービス介助士とジェロントロジーの接点 |
13:00-13:30 | パネルディスカッション(喜山・冨樫 ファシリテーター) | 考察1講演者と討論:ジェロントロジーの現代的必要性とサービス介助士の位置づけ |
- 13:30-14:00 座談会:ファシリテーター 喜山。登壇者は加藤勝久(エムケイ観光バス 京都市交通局受託)、廣瀬憂香(同胞会 DOHO)、野澤ゆかり(当事者の母)
午後の考察:南方熊楠の生涯から読み解くジェロントロジー
テーマ2は「南方熊楠の生涯から考察するジェロントロジー」です。熊楠の博物学的探究、言語的素養、民俗学的関心がどのように現代の高齢社会や生涯学習、環境理解に示唆を与えるかを検討します。
熊楠の生涯を扱う講演には熊野本宮大社の宮司や南方熊楠顕彰館・記念館の学術スタッフが登壇し、歴史的背景と思想の本質を提示します。午後はこれらの講演を受けて、ジェロントロジーとの対比を行うパネルディスカッションにより視座を拡張します。
午後の主なプログラム(考察2)
午後は14:00からの熊野本宮大社 宮司による講演を起点に、熊楠の生涯紹介、思想の解説、そして専門家によるパネルで構成されます。これにより「見えないものを観る眼」を育むための学問的・実践的条件を議論します。
具体的には次の登壇が予定されています。各講演は熊楠の生涯と思想を多角的に提示するもので、最後に総括的な提言が行われます。
時間 | 登壇者 | タイトル/内容 |
---|---|---|
14:00-14:30 | 九鬼家隆(熊野本宮大社 宮司) | よみがえりの聖地 熊野と熊楠 |
14:30-15:10 | 三村宜敬(南方熊楠記念館 学術スタッフ) | 南方熊楠の生涯 |
15:10-15:50 | 松居竜五(南方熊楠顕彰館館長/龍谷大学国際学部教授) | 南方マンダラと萃点の思想 |
16:00-17:00 | パネルディスカッション(喜山・森屋 ファシリテーター) | 熊楠の全体像と核心をジェロントロジーと対比し「見えないものを観る眼」を考察 |
17:00-18:00 | クロージング(松居竜五・島川崇/ファシリテーター:喜山・冨樫・森屋) | ジェロントロジーの本質と新たな定義の提言。調和されたインクルーシブな場の創出宣言 |
日本ケアフィット共育機構の歩みとサービス介助士の役割
公益財団法人日本ケアフィット共育機構は1999年に前身NPO法人として創設され、2000年にサービス介助士の資格制度を開始しました。2025年4月時点で23万人超のサービス介助士が活動しており、街中や公共施設、イベント等で支援を担っています。
同機構は「人の多様性を受け入れる」「違いを尊重する」「相手の立場になって考え、行動する」を理念に掲げ、介助技術とおもてなしの心を兼ね備えたサービス介助士の普及を進めています。近年はブラインドサッカーや車いすバスケットボールなどパラスポーツ大会における介助ボランティア活動も推進し、年齢や障害の有無に関わらないスポーツ体験の共有を支援しています。
サービス介助士とジェロントロジーの関係
サービス介助士の学びの核にはジェロントロジーが位置づけられており、加齢による身体的・心理的・社会的変化を多角的に理解することが、より良い介助と包摂的な環境設計につながるとされています。ジェロントロジーは医学・心理学・社会学に加え経済学、生物学、環境学などを横断する学問です。
本会議では、サービス介助士の実践と学理的背景としてのジェロントロジーを再定義し、その社会的意義を改めて提示します。主催者側の取組みや理念、活動実績は公式サイト(https://www.carefit.org)でも確認できます。
要点整理(会議の内容を表でまとめる)
以下の表は、本記事で扱った開催日時、場所、主旨、主要テーマ、登壇者例、参加方法、主催団体情報を整理したものです。会議の全体像を短く把握するための一覧となっています。
項目 | 内容 |
---|---|
会議名 | ジェロントロジー総合会議2025 |
日時 | 2025年10月2日(木)10:30〜18:00 |
場所 | 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)フューチャーライフヴィレッジ内「フューチャーライフエクスペリエンス」ステージ(オンライン・Zoomウェビナー併用) |
主催 | 公益財団法人日本ケアフィット共育機構 |
目的 | ジェロントロジーの視点から多様な人々が生涯にわたり共に暮らせる社会をデザインするための示唆を生み出し、世界へ発信すること |
主要テーマ | (1)サービス介助士とジェロントロジーの接点、(2)南方熊楠の生涯とジェロントロジーの関連 |
主な登壇者(一例) | 押方智嗣(JR九州)、西亀真、岡﨑蕗・古香(JR西日本あいウィル)、島川崇、九鬼家隆、三村宜敬、松居竜五 ほか |
参加方法 | 現地参加およびオンライン(Zoomウェビナー) |
関連リンク | https://www.carefit.org/expo2025/ |
主催団体の背景 | 1999年の前身NPO設立、2000年にサービス介助士資格を開始。2025年4月時点で23万人超のサービス介助士が活動。 |
本会議は、ジェロントロジーの学際的視座と実践者の経験を結びつけることで、超高齢社会における包摂的な場の設計や新たな定義の提示を目的としています。登壇者の多様な視点を通じて、サービス介助士の役割や南方熊楠の思想が現代社会へどのような示唆を与えるかが議論される予定です。
詳細なプログラムや参加方法の最新情報は公式サイト(https://www.carefit.org/expo2025/)で確認できます。
参考リンク: