京都市×Plug and Play、海外展開支援で9社を採択

京都スタートアップ採択

開催日:8月21日

京都スタートアップ採択
この支援って誰が対象なの?
京都市内のスタートアップが対象で、海外展開に初めて挑戦する企業から既に展開を進め本格化を目指す企業まで幅広く選定され、企業のフェーズに応じた支援が提供されます。
採択企業には具体的にどんな支援があるの?
海外展示会への出展支援と個別マッチングの二本柱で、出展準備や商談同席、現地渡航支援、商談相手のリストアップや契約獲得支援まで伴走型で実務支援します。

京都市とPlug and Play Japanが推進する海外展開支援の意図と実施日程

Plug and Play Japan株式会社は、2025年8月21日9時に発表し、京都市が実施する「令和7年度 京都スタートアップ・海外展開支援プロジェクト」において、計9社のスタートアップを採択したことを公表しました。本プロジェクトは、京都市内の有望なスタートアップの創出と成長を目的に、海外での販路拡大や売上の確保を支援するために設計されています。

発表はPlug and Play Japan(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:ヴィンセント・フィリップ)によるもので、支援の対象や具体的な支援内容、採択企業の一覧、Plug and Play Japanの会社情報などが明示されています。プロジェクトの詳細は京都市の専用ページにも掲載されています(https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000343989.html)。

プロジェクトの目的と対象

本プロジェクトは、世界で活躍できるスタートアップの創出・成長を念頭に、海外展示会への出展支援と、個別マッチングによる実践的支援という2本柱で構成されています。京都市内のスタートアップを対象として、海外市場での実績構築を目標としています。

対象となる企業は、海外展開に初めてチャレンジする企業海外展開の初期段階にある企業、さらに既に海外展開に着手し、本格的な展開を目指す企業など、多様な段階のスタートアップです。支援プログラムは各社のニーズに応じて選定されます。

支援の中身:海外出展支援と個別マッチング支援の具体的プロセス

支援は大きく二つに分かれます。一つは「海外進出チャレンジ支援」、もう一つは「海外ビジネス個別マッチング支援」です。両者ともに実務に即した伴走型の支援を旨としており、出展前の準備から現地での商談、事後のフォローまで幅広く支援します。

具体的には、支援対象企業の選定、出展準備、事前レクチャー、商談同席、フォローアップといったプロセスが用意されています。個別マッチング支援では、商談相手のリストアップ、戦略立案、海外渡航や現地での商談、契約獲得の支援まで含めた伴走支援が行われます。

海外進出チャレンジ支援の特徴

海外進出チャレンジ支援は、海外進出に初めて挑戦する、または初期段階のスタートアップを主な対象とします。支援対象企業は海外テックカンファレンスへの出展を通じて、海外での実践的な露出機会を得ます。

プレスリリースに明記された対象カンファレンスは以下の通りです。Viva Technology(フランス・パリ)は2025年6月に既に実施済であり、SWITCH(Singapore Week of Innovation and Technology、シンガポール)は2025年10月、SLUSH(フィンランド・ヘルシンキ)は2025年11月の開催が示されています。なお、SWITCHとSLUSHについては募集締め切り済であることが明記されています。

海外ビジネス個別マッチング支援の特徴

海外ビジネス個別マッチング支援は、既に海外展開に着手しており、今後本格的に海外進出を目指す企業を対象に設計されています。個社ごとのニーズに基づき、渡航先や出展する展示会を選定する方針です。

支援の重要な要素として、商談相手のリストアップ、戦略立案、実際の海外渡航および現地商談の支援、契約獲得支援などが挙げられています。これらは伴走型の支援として、実践的な成果に結びつけることを目的としています。

採択された9社の事業内容と支援カテゴリ別一覧

本プロジェクトで採択された9社は、海外進出チャレンジ支援(SWITCH/SLUSH)と海外ビジネス個別マッチング支援の2つのカテゴリに分かれます。以下に採択企業を支援カテゴリ別に全て列挙し、各社の事業内容とWebサイトを示します。

掲載する情報はプレスリリースに記載された企業名、URL、事業の短い説明をそのまま反映しています。

  • 海外進出チャレンジ支援:SWITCH
    • 株式会社オーシャンアイズ — https://oceaneyes.co.jp — 海洋に関わる全ての人達の為に、最新のディープテックを用いて、海洋環境や潜在漁場の予測・見える化を実現
    • 株式会社ネオキュア — https://neocure.jp/ — 未熟児網膜症(ROP)の早期発見で子供を失明から救う医療機器開発事業
  • 海外進出チャレンジ支援:SLUSH
    • 株式会社 Geek Guild — https://www.geek-guild.com/ — 独自のAI小型化技術を用いた安全性と効率性を実現する業務変革
    • アーカイラス株式会社 — https://www.archilys.com/ — 偽造防止・サプライチェーンセキュリティーのための、金ナノタグを開発
  • 海外ビジネス個別マッチング支援
    • DeepForest Technologies 株式会社 — https://deepforest-tech.co.jp/ — ドローンとAIを用いた森林資源の解析技術の開発・提供
    • リジェネフロ株式会社 — https://www.regenephro.co.jp/ — 腎臓・肝臓・膵臓の難病に対し、再生医療とiPS創薬で治療法を開発・提供
    • トレジェムバイオファーマ株式会社 — https://toregem.co.jp/ — 歯の数を増やす抗USAG-1抗体の開発
    • クアドリティクス株式会社 — https://quadlytics.com/ — 独自のウェアラブルシステムと機械学習技術で、てんかん発作を発生前に予測しアラートするサービスの開発
    • 株式会社デジリハ — https://www.digireha.com/ — 障害児者・高齢者向けデジタルリハビリツール「デジリハ」の開発及び普及

採択企業一覧に関する補足

採択企業は、ヘルスケアや医療機器、AIと機械学習、ディープテック、再生医療、サプライチェーンセキュリティーなど多様な領域から選定されています。これにより、京都市発の技術やサービスが海外市場で多面的に評価されることが期待されます。

各企業のWebサイトは上記に示した通りで、事業領域の詳細や最新情報は各社のサイトで確認できます。プロジェクトを通じた個社ごとの渡航先や展示会の選定は、企業ごとのニーズに基づいて決定されます。

Plug and Play Japanの役割と会社概要、関連リンク

本プロジェクトで支援を行うPlug and Play Japanは、シリコンバレー発のイノベーションプラットフォームを基盤とする日本支社です。世界トップレベルのアクセラレーター/ベンチャーキャピタルの日本支社として、グローバルネットワークを活かした支援が特徴です。

Plug and Play Japanの強みとしては、大手企業のイノベーション支援、業界横断型アクセラレータープログラム、スタートアップ投資、政府・自治体との連携による海外展開支援などが挙げられています。今回の京都市との連携もその一環です。

項目 内容
社名 Plug and Play Japan株式会社
代表者 代表取締役社長 ヴィンセント・フィリップ
本社所在地 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目10−8 渋谷道玄坂東急ビル1F
京都拠点 〒600-8813 京都府京都市下京区中堂寺南町134番地 KISTIC 2F
設立 2017年7月14日
URL(会社) http://japan.plugandplaytechcenter.com/
本プロジェクトURL https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000343989.html

取り組みの実務的な位置づけ

本プロジェクトは、自治体と民間アクセラレーターが連携してスタートアップの海外展開を支援するモデルケースの一つとして位置づけられます。支援の範囲は出展支援から商談同席、フォローアップまで幅広く、実践を重視した設計です。

支援先の選定や渡航・出展先の決定は、各企業のフェーズやニーズに合わせて柔軟に行われます。これにより、初めて海外に挑戦する企業から既に海外展開に取り組んでいる企業まで、多様な局面に対応可能となっています。

この記事の要点整理(採択企業と支援内容の一覧表)

以下は、本記事で触れたプロジェクト名、発表日、支援の主な内容、採択企業9社のカテゴリ別一覧を整理した表です。表は要点を一覧で確認するためのもので、各企業の詳細は上記の本文および各社サイトで確認できます。

分類 企業名 URL 事業概要(プレスリリース記載)
海外進出チャレンジ支援:SWITCH 株式会社オーシャンアイズ https://oceaneyes.co.jp 海洋に関わる全ての人達の為に、最新のディープテックを用いて、海洋環境や潜在漁場の予測・見える化を実現
海外進出チャレンジ支援:SWITCH 株式会社ネオキュア https://neocure.jp/ 未熟児網膜症(ROP)の早期発見で子供を失明から救う医療機器開発事業
海外進出チャレンジ支援:SLUSH 株式会社 Geek Guild https://www.geek-guild.com/ 独自のAI小型化技術を用いた安全性と効率性を実現する業務変革
海外進出チャレンジ支援:SLUSH アーカイラス株式会社 https://www.archilys.com/ 偽造防止・サプライチェーンセキュリティーのための、金ナノタグを開発
海外ビジネス個別マッチング支援 DeepForest Technologies 株式会社 https://deepforest-tech.co.jp/ ドローンとAIを用いた森林資源の解析技術の開発・提供
リジェネフロ株式会社 https://www.regenephro.co.jp/ 腎臓・肝臓・膵臓の難病に対し、再生医療とiPS創薬で治療法を開発・提供
トレジェムバイオファーマ株式会社 https://toregem.co.jp/ 歯の数を増やす抗USAG-1抗体の開発
クアドリティクス株式会社 https://quadlytics.com/ 独自のウェアラブルシステムと機械学習技術で、てんかん発作を発生前に予測しアラートするサービスの開発
株式会社デジリハ https://www.digireha.com/ 障害児者・高齢者向けデジタルリハビリツール「デジリハ」の開発及び普及

本記事は、Plug and Play Japanによる2025年8月21日の発表内容を基に、京都市の「令和7年度 京都スタートアップ・海外展開支援プロジェクト」での採択企業9社と支援内容を整理して報告したものです。プロジェクトの詳細や最新情報は京都市の専用ページおよび各企業の公式サイトで確認してください。

参考リンク: