モントレーで75周年祝賀、Thrillseeker世界初披露

Thrillseeker初公開

開催日:8月15日

Thrillseeker初公開
Thrillseekerって何?
Q by Aston Martinが手掛けた3台のコンバーチブルによるビスポークコレクション。朝・午後・夕暮れを表す専用色やブロンズ装飾、ラゲッジ付で9台限定(完売)、納車は2025年第4四半期開始予定。
Valhallaって市販されるの?
はい。Valhallaは量産ミッドシップのスーパーカーで、アストン初の量産PHEV。専用のEV走行モードを備えThe Quailで公開、8月17日にはペブルビーチで展示された量産モデルです。

モントレーで祝うアメリカ大陸75周年と「Thrillseekerコレクション」世界初公開

アストンマーティンは、2025年のモントレー・カー・ウィークでアメリカ大陸における創立75周年を記念する一連の発表を行いました。プレスリリースはアストンマーティンジャパンリミテッドによるもので、発表日時は2025年8月15日 13時07分、現地発表は2025年8月14日、モントレー(米国)となっています。

この節目に際して最も注目されるのが、ビスポーク部門であるQ by Aston Martinが製作した「Thrillseeker(スリルシーカー)コレクション」です。3台のコンバーチブルスポーツカーから構成され、モントレーの著名イベントであるThe Quail: A Motorsports Gatheringにて世界デビューを果たしました。

コレクションのコンセプトと外観

Thrillseekerコレクションは、カーメル湾の刻々と変わる風景とオープンエア走行の楽しさをテーマに、色彩と素材の選定が行われています。3台はそれぞれ朝、午後、夕暮れという時間帯の情景をモチーフにした配色で仕上げられています。

具体的には、以下の3モデルが用意されました。

  • Vantage Roadster(マコブルー)— 夜明けの空と朝霧を彷彿とさせる色合い。
  • DB12 Volante(セーシェルズブルー)— 午後の太陽の力強さを表現したブルー。
  • Vanquish Volante(ウルトラマリンブラック)— 夕暮れのドラマチックな神秘を捉えた深いブラック。

いずれの車両にも共通して、ブロンズホイール、ブロンズのサイドストレイク、ブロンズのロータリーセンターダイヤルが装備され、太平洋に沈む琥珀色の太陽を象徴する意匠が施されます。さらにビスポークのラゲッジセットが専用装備として組み合わされ、コレクション全体の統一感を高めています。

生産と販売状況

Thrillseekerコレクションは9台限定生産とされ、発表時点で既に完売しています。納車は2025年第4四半期の開始が予定されています。限定生産の性格上、納期や仕様は個別に確定していくことになります。

コレクションに関するプレス素材は、以下のリンクからダウンロード可能です:
https://we.tl/t-JfFRpdtEUc

Valhallaの量産モデル披露とイベントスケジュール

モントレー・カー・ウィーク期間中、アストンマーティンは期待のスーパーカーValhallaの量産モデルを初公開しました。ValhallaはAston Martin Performance Technologiesとフォーミュラ1®由来の設計手法、そして最先端のテクノロジーを融合させたモデルです。

この車はアストンマーティン初の量産ミッドシップエンジン搭載スーパーカーであると同時に、初のプラグインハイブリッド(PHEV)方式の量産モデルでもあり、専用のEV走行モードを備えています。

公開および展示の主な日程

Valhallaは、以下のスケジュールで展示および公開されました。

  1. 8月15日(金) — The Quail: A Motorsports Gathering にて公開。
  2. 8月17日(日) — ペブルビーチ・コンセプトカー・ローンにて展示(デザインとイノベーションを象徴するモデル群の一員として)。

Valhallaの公開は、同車がコンセプトから量産モデルへと移行した重要なマイルストーンと位置付けられています。技術的背景、デザイン、ドライビングダイナミクスの観点から、同ブランドの新たな展開を示すモデルです。

アストンマーティン・ハウス、特別ドライブとホスピタリティ

モントレー期間中、アストンマーティンはペブルビーチのクラブハウスにて「アストンマーティン・ハウス」を設置し、招待客向けの各種セッションや展示を行いました。クラブハウスはスパイグラス・ヒル・ゴルフコースに隣接するロケーションにあり、静謐かつ専用性の高い空間として設定されています。

ハウス内では、Valhallaや次世代スポーツカーのセッション、新ウイスキーパートナーであるGlenfiddichとのコラボレーションイベント、そしてアストンマーティン幹部・VIP向けの祝賀会が催されました。また、Thrillseekerコレクション、Valhalla、DBX S、Vantage Sなど最新かつ注目モデルが展示されています。

招待客向けドライブプログラム

招待客はカーメルバレーのバーナーダス・ロッジ(Bernardus Lodge)を出発点とする特別なドライブに参加でき、北カリフォルニアの風光明媚な道路を次の車種で体験しました。

  • DBX707 — SUVカテゴリーにおける高性能モデル。
  • DB12 — スーパーツアラーとしての快適性と性能を両立。
  • Vantage — ダイナミックな走りを重視したスポーツカー。
  • Vanquish — V12を搭載するフラッグシップモデル。

これらのプログラムは単なる試乗にとどまらず、ブランドの性格や各モデルの走りの個性を実際の道路条件で確認する仕様になっていました。週のクライマックスとしては、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスでのVIP待遇が用意され、ドーン・パトロールからベスト・イン・ショーの表彰まで、コンクール形式のイベントを楽しむ仕立てです。

ブランドの位置づけ、取り組み、人物のコメント

アストンマーティン・ラゴンダは1913年に創業し、ラグジュアリーとパフォーマンスを融合させた自動車を提供してきた英国ブランドです。プレスリリースでは、企業の沿革や現在の事業方針についても改めて説明が行われています。

同社はゲイドンを拠点にスポーツカーを製造し、DBXはウェールズのセント・アサンで生産されています。グローバル展開は50以上の国に及び、2030年までに製造施設をネットゼロにする目標を掲げています。

サステナビリティと製品戦略

アストンマーティンは「Racing. Green.」というサステナビリティ戦略を掲げており、2025年から2030年にかけてPHEVとBEVを含むブレンドドライブトレインアプローチによる内燃エンジン代替システムの開発を推進すると明言しています。

製品ラインナップとしては、Vantage、DB12、Vanquish、DBX707、Valkyrieなどが挙げられており、ハイパーカーや高性能SUVを含む幅広いポートフォリオを保有しています。

経営と代表者の言葉

同発表の中で、アストンマーティンのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるジョリオン・ナッシュは次のように述べています。

ジョリオン・ナッシュ(Chief Commercial Officer)
「モントレー・カー・ウィークは、アストンマーティンのアメリカ大陸での75周年を祝う最高の舞台です。ビスポーク・モデルから傑作であるThrillseekerコレクションまで、さまざまな最新スポーツカーや派生モデル、そして待望のValhallaが展示されます。この週末は、世界で強い影響力を持つ自動車愛好家やコレクターたちに向けて、当社のクラフトマンシップやパフォーマンス、名声を存分に披露する絶好の舞台となるでしょう」

また、ローレンス・ストロールが2020年にエグゼクティブ・チェアマンに就任して以降、モータースポーツへの復帰や将来の投資が進められている点についても言及があり、ブランドの長期戦略と市場でのポジショニングの強化がうかがえます。

要点まとめ

以下の

項目 内容
発表元・日時 アストンマーティンジャパンリミテッド 2025年8月15日 13時07分(現地発表 2025年8月14日、モントレー)
イベント モントレー・カー・ウィーク(The Quail: A Motorsports Gathering、ペブルビーチ等)
公開モデル Thrillseekerコレクション(Vantage Roadster、DB12 Volante、Vanquish Volante)、Valhalla(量産モデル)、DBX S、Vantage S 他
Thrillseekerの特徴 3台のコンバーチブル、マコブルー/セーシェルズブルー/ウルトラマリンブラック、ブロンズパーツ、ビスポークラゲッジ、9台限定(完売)、納車:2025年第4四半期
Valhallaの位置づけ 量産ミッドシップスーパーカー、初の量産PHEV、専用EV走行モード搭載。8月15日The Quailで披露、8月17日ペブルビーチで展示
ホスピタリティ アストンマーティン・ハウス(ペブルビーチクラブハウス)、Glenfiddichとのパートナーシップ、招待客向けドライブ(Bernardus Lodge発)
企業戦略・CSR Racing. Green.戦略、2025〜2030年にかけたPHEV/BEV導入計画、2030年製造施設のネットゼロ目標
参考資料 プレス素材ダウンロード:https://we.tl/t-JfFRpdtEUc

本稿では、アストンマーティンがモントレー・カー・ウィークで示した発表内容とその背景、展示や招待プログラムの要点を整理しました。限定生産のThrillseekerコレクション、Valhallaの量産モデル披露、アストンマーティン・ハウスでのホスピタリティやドライブ体験、同社の事業方針とサステナビリティに関する取り組みを含め、プレスリリースに記載された情報を網羅的にまとめています。