アンリツ、関西万博で184日間の無線定点モニタリングを実施

関西万博で定点モニタリング

開催期間:4月13日〜10月13日

関西万博で定点モニタリング
アンリツは万博で具体的に何をしたの?
会場に測定器を設置して184日間の定点モニタリングを実施。周波数利用や干渉源の特定、電波ばく露や通信品質(スループット・遅延)を測定し、運用最適化に活用しました。
集めたデータって何に役立つの?
周波数管理や混信対策で通信障害を低減し、電波防護指針や自動運転など高度サービスの品質基準づくりに活かせる実践的な基礎データになります。

関西万博での定点モニタリング──運営参加サプライヤーとしての役割

アンリツ株式会社は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に運営参加サプライヤーとして協賛し、会期中の無線通信環境の最適化支援プロジェクトを実施しました。プレスリリースは2025年8月15日10時35分に発表されており、アンリツは開幕の2025年4月13日から閉幕の2025年10月13日までの184日間にわたり、定点モニタリングを継続しました。

この協賛は、会場で使用される通信機器の安定運用を確保することを目的としています。特に万博関係者が使用するデジタル簡易無線機の周波数利用状況を把握することで、運用の最適化を図り、混信や干渉の早期検知と対策を可能にする点が重視されました。

協賛の立場と期間の明確化

アンリツは運営参加サプライヤーとして、測定器の提供とデータ収集・解析を担いました。提供された測定器は会期の全日程に設置され、時間単位でのデータ収集が行われました。

会期は2025年4月13日開幕から10月13日閉幕までの184日間であり、期間を通して同社の技術が無線通信の安定運用支援に資する形で運用されました。閉幕までの継続的な可視化により、運営者側の管理と対策が効率的に行える体制が構築されました。

実施内容の詳細:測定・解析の手法と評価項目

本プロジェクトでは複数の測定と解析を並行して行い、会場全体の電波環境を多角的に評価しました。具体的には、184日間定点モニタリング、電波の干渉源スポット調査、電波ばく露レベルモニタリング、電波環境評価の4つの主要項目で構成されています。

これらの測定は、無線運用に影響を及ぼす要素を時間軸と空間軸の両面から把握することを目的とし、データは運用改善や将来の指針検討に活用されました。

主な実施項目の解説

184日間定点モニタリング

会期中、会場内の周波数利用状況を時間単位で収集し、周波数の使用密度の変動を解析しました。これによりピーク時間帯や混雑する周波数帯域の特定が可能となり、安定した無線運用管理の基礎データを提供しました。

時間単位のデータは運用スケジュールとの突合や、イベント種別ごとの利用傾向分析にも利用されました。

電波の干渉源スポット調査

ワイヤレスマイクなどの周波数利用時に生じる混信の発生源、他機器からの不要電波、未承認の周波数利用を監視しました。特定の地点で継続的に干渉が発生する場合はスポット調査を行い、干渉と推定される機器や利用形態を特定しました。

発見された干渉については運営側と連携し、適切な対策を講じて通信品質への影響を最小化しました。

電波ばく露レベルモニタリング

電波密度の高い環境が予測される会場内で、電波ばく露レベルの継続的な測定を行いました。これらの測定は、今後の電波防護指針の基礎検討データとして利用できるよう設計されています。

測定結果は場所ごとの電波密度マップとして可視化され、来訪者や運営者に対するリスク評価や安全管理の資料として活用可能な形に整理されました。

電波環境評価

データ送信のスループットや遅延といった通信品質指標を、会場内の様々な場所で測定しました。特に自動運転など高度なサービスに必要な通信品質を数値化する点に重点を置いて評価が行われました。

これらの評価は将来の高度サービス導入時の基準値作成や、通信インフラ設計の参考データとして利用されることが期待されます。

プロジェクトから得られた知見と運用上の対応

収集・解析されたデータは、会場運営の通信管理に直結する形で活用されました。時間単位の利用状況分析により、周波数割当の最適化やリソース配分の見直しが行われ、日々の運用負荷を低減するための現場対応が進められました。

また、干渉源の特定に基づく対策により、実際の運用における通信障害の発生頻度が低減しました。これにより運営側は、通信障害による業務影響を軽減するための具体的な手立てを迅速に実施できました。

成果の具体例と今後の応用

以下は本プロジェクトを通じて得られた主な成果の整理です。これらは万博期間中の運用改善だけでなく、将来の公共イベントやスマートシティにおける通信インフラ整備にも応用可能な知見です。

  • 時間単位の周波数利用データに基づく周波数管理の改善と運用効率化
  • 干渉源の早期検出と対策による通信品質の維持
  • 電波ばく露データを用いた安全基準策定への寄与
  • スループットや遅延測定による高度サービス導入のための品質基準化

これらの成果は、通信インフラの設計や運用管理における実践的なデータを提供し、将来の通信技術やサービス展開に資する基盤を構築しました。

アンリツの企業概要と連絡先、関連情報

アンリツ株式会社は1895年に創業し、通信計測機器の開発・製造・販売を行っているグローバル企業です。長年にわたり通信技術の進化を支え、世界中の通信インフラの発展に寄与してきました。

今回の万博協賛を通じて得られた知見は、今後の通信インフラの発展と、持続可能な社会の実現に資する技術革新に結び付けられることが期待されています。製品やソリューションの詳細は公式ウェブサイトおよびソーシャルメディアで公開されています。

連絡先と参考情報

報道関係の問い合わせ先は以下の通りです。問い合わせ先情報はプレスリリース原文の記載に基づきます。

会社名
アンリツ株式会社
担当部門・担当者
コーポレートブランディング部 鈴木
TEL
046-296-6671
E-mail
PR@anritsu.com
公式サイト
https://www.anritsu.com
Facebook
https://www.facebook.com/AnritsuTandM/

プレスリリース内で使用されている画像ファイルはダウンロード可能である旨が明記されています。イベントやビジネスカテゴリ、関連キーワードとしては、電子部品・半導体・電気機器、Anritsu、アンリツ、万博、通信、日本国際博覧会、無線、周波数、モニタリングなどが挙げられています。

項目 内容
発表日 2025年8月15日 10時35分
対象イベント 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)
協賛形態 運営参加サプライヤーとして協賛、測定器の提供と定点モニタリング実施
実施期間 2025年4月13日~2025年10月13日(184日間)
主な実施項目 184日間定点モニタリング、干渉源スポット調査、電波ばく露レベル測定、電波環境評価(スループット、遅延等)
期待される効果 周波数管理の最適化、干渉低減、電波防護指針の基礎データ、高度サービスの通信品質基準化
企業情報 アンリツ株式会社(創業1895年)公式サイトおよびFacebookで情報公開
問い合わせ先 コーポレートブランディング部 鈴木 TEL 046-296-6671 E-mail PR@anritsu.com

本稿は、アンリツ株式会社が発表したプレスリリースの内容をもとに、万博会場で行われた測定と解析の目的、実施項目、得られた知見、企業情報および問い合わせ先までを整理してまとめたものである。今回の取組みは、会期中の安定運用支援だけでなく、将来の通信インフラ整備やサービス提供に向けた実践的なデータを提供する点で意義があるとまとめられる。