9/27開催|和歌山根來の文化祭、技を紡ぐシンポ&展

日本和歌山根来祭

開催期間:9月27日〜9月29日

日本和歌山根来祭
どうやって参加予約すればいいの?
シンポジウムは事前予約が必要で、専用ページ(https://t.livepocket.jp/e/250927)から申し込んでください。参加費は3,000円(高校・大学生は半額、中学生以下無料)です。
展覧会『支配と無垢』の見どころは?
ひらのまりの根來継ぎは、伝統の根来塗りを現代的に解釈した表現。漆や継ぎの技法を通じて地域の歴史と個の表現が交差する点が見どころです。

根来という地名が伝える歴史と文化の重み

和歌山根來(ねごろ)は、和歌山市中心部から約19キロ、紀ノ川沿いに位置する地域であり、歴史をひもとくと文化発信地としての側面がうかがえます。十六世紀のヨーロッパで作成された世界地図「メルカトル世界図」には、日本の「Miaco(都)」と並んで「Negra(根来)」の表記が確認でき、西洋圏にとっても重要な地点だった可能性が示唆されています。

地域の力の源泉には「根来衆」と呼ばれた存在がありました。根来衆は鉄砲で武装した僧兵集団で、1542年頃にポルトガル人により伝来した銃を基に本州で最初に銃を制作したとする説も存在します。また、東洋美術に関心のある読者には「根来塗り」という漆器技法の名は耳馴染みがあるかもしれません。根来塗りは約900年の歴史を持ち、日本の塗装技法の一流派として評価されています。

  • メルカトル世界図における「Negra(根来)」の記載
  • 根来衆:鉄砲を装備した僧兵・傭兵集団の存在
  • 根来塗り:漆器の技法、約900年の歴史
  • 1585年の根来攻め:豊臣秀吉による攻撃で隆盛が断たれ、職人らは海南黒江、輪島、薩摩などへ移住し技術を伝播

こうした歴史的経緯を踏まえると、根来は単に地方史の一断面ではなく、地域を起点にして技術や文化の流通が広がった重要拠点であったことが理解できます。戦乱によって一時的に隆盛が失われたものの、その技術や記憶は各地に残り、現代にも影響を与え続けています。

和歌山根來(ねごろ)から始まる文化の祭典「日本和歌山根来」を旧和歌山県議会議事堂 一条閣にて、ひらのまり 根來継ぎ展覧会「支配と無垢」を和歌山城天守閣にて開催いたします。 画像 2

座談会とシンポジウム:現代における文化の継承と対話

「日本和歌山根来」による座談会は、根来にゆかりのある人々や県外の文化人を招き、歴史・芸術・文化にまつわる多様な事象を語り合う場として企画されています。初回となる今回のプログラムでは、地域由来の技法や妖怪・街づくりなど、複数の切り口から文化を再検証する構成になっています。

座談会・シンポジウムの開催概要は以下のとおりです。会場名の表記についてはプレス資料内で「一条閣」と「一乗閣(旧和歌山県議会議事堂)」の両表記が見られますが、会場は旧和歌山県議会議事堂の一棟で、会場所在地は和歌山県岩出市根来2347-22とされています。開催日時、料金、出演者などの詳細は次の通りです。

和歌山根來(ねごろ)から始まる文化の祭典「日本和歌山根来」を旧和歌山県議会議事堂 一条閣にて、ひらのまり 根來継ぎ展覧会「支配と無垢」を和歌山城天守閣にて開催いたします。 画像 3

シンポジウム(令和7年9月27日〈土〉)

日程は令和7年9月27日(土)。開場12:00、開演13:00、終演16:00の予定です。会場は一乗閣(旧和歌山県議会議事堂)と記載され、住所は和歌山県岩出市根来2347-22、代表電話は0736-61-1160です。

参加費はお席代として3,000円(高校・大学生は半額、中学生以下は無料)となっています。予約は以下の専用ページから可能です。

和歌山根來(ねごろ)から始まる文化の祭典「日本和歌山根来」を旧和歌山県議会議事堂 一条閣にて、ひらのまり 根來継ぎ展覧会「支配と無垢」を和歌山城天守閣にて開催いたします。 画像 4

出演者構成とテーマ

座談会には和歌山生まれの作家および県外からの知識人、文化人が登壇します。テーマは「歴史」「芸術」「文化」に関する事象を横断的に扱う内容です。

登壇者
中澤弘幸(黄檗売茶流先代家元)
ひらのまり(根來継ぎの技法を確立した根来生まれの作家)
田中俊行(呪物・オカルトコレクター)
マエオカテツヤ(妖怪研究で知られる漫画家)
永原レキ(徳島の藍染職人、サーフアーティスト)
中山勝誠(和歌の浦観光協会 副会長)

プログラムの中では、根来塗りに着想を得た「根來継ぎ」の技法に関する議論や、漆の文化史、妖怪・怪談に関する対話、街づくりや祭りの再構築についての討議が行われます。会場が2017年に重要文化財となった旧和歌山県議会議事堂である点も、文化を語る場としての趣を深めます。

和歌山根來(ねごろ)から始まる文化の祭典「日本和歌山根来」を旧和歌山県議会議事堂 一条閣にて、ひらのまり 根來継ぎ展覧会「支配と無垢」を和歌山城天守閣にて開催いたします。 画像 5

ひらのまり 展覧会「支配と無垢」:根來継ぎという表現

展覧会「支配と無垢」は、ひらのまり氏による根來継ぎの技法を中心に据えた展示です。ひらのまりは和歌山根来で育ち、根来塗りなど地域の技法や風土から着想を得て独自の表現を確立しました。本展は彼女にとって生まれ故郷で開催する初の展覧会となります。

作家の言葉として、根来で受けた恵みが制作に影響を与えたこと、そして人が環境に影響されながら形成され、個と個が集まって文化が生まれる過程を表現したいという意図が示されています。展覧会タイトルの「支配と無垢」は、秩序と無秩序、制約と受容といったテーマ性を提示しています。

和歌山根來(ねごろ)から始まる文化の祭典「日本和歌山根来」を旧和歌山県議会議事堂 一条閣にて、ひらのまり 根來継ぎ展覧会「支配と無垢」を和歌山城天守閣にて開催いたします。 画像 6

開催日時・会場と入場料

展覧会は和歌山城天守閣にて、令和7年9月28日(日)・29日(月)の2日間で開催されます。開催時間は9:00〜17:00(入場は17:00まで)で、9月28日(日)には特別に夜間展示が行われ、17:30〜22:00(入場は21:30まで)に延長されます。

入場料は大人 410円小人 200円(小・中学生)です。会場の所在地は和歌山県和歌山市一番丁3、会場代表電話は073-422-8979です。

作品と主題についての補足

ひらのまりの作品群は、根來継ぎという技法を通して根来の風土や歴史を表象し、支配される要素と純粋さ(無垢)を並置する表現を目指しています。展覧会では、地元に根差した製作背景を踏まえながら見る者に地域の記憶や技術継承のあり方を問いかける構成が想定されます。

本展は和歌山県の文化振興事業補助を受け、共催は和歌山市文化スポーツ振興財団、後援に和歌山県および和歌山市の名があります。展覧会に関する問い合わせはinfo@negorotsugi.jpで受け付けられます。

会場アクセス・参加方法・運営情報

シンポジウムと展覧会にはアクセス方法や設備、連絡先など実務的な情報が整備されています。両会場とも公共交通機関および自家用車での来訪が想定されており、近隣に駐車場が複数ある旨が案内されています。

以下に会場別のアクセス案内、主催・共催・後援および問い合わせ先を整理します。参加前に確認しておくと移動計画が立てやすくなります。

一乗閣(旧和歌山県議会議事堂)へのアクセス

所在地は和歌山県岩出市根来2347-22、電話0736-61-1160です。和歌山市から車で約30分、会場周辺には複数の駐車場があります。公共交通ではJR和歌山駅から紀伊駅へ移動し、紀伊駅前よりバス(26系近畿大学行き、23系粉河駅前行き)に乗車、根来で下車。根来停留所から会場まで徒歩約15分です。

シンポジウムの参加には予約が必要で、参加費(お席代)は3,000円。高校・大学生は半額、中学生以下は無料です。予約ページ:https://t.livepocket.jp/e/250927

和歌山城天守閣へのアクセス

展覧会会場は和歌山城天守閣(和歌山県和歌山市一番丁3)、電話073-422-8979です。JR和歌山駅から徒歩で約30分、またはバスで「和歌山城前」まで約10分の乗車です。車で来場する場合は近隣の有料駐車場を利用してください。

展覧会の入場料は大人410円、小・中学生200円で、9月28日の夜間展示は入場時間に制約があるため、特に夜間来場を予定する場合は入場終了時刻(21:30)に注意してください。

主催・共催・後援・問い合わせ

主催は一般社団法人根來継文化機構です。和歌山県文化振興事業補助事業に位置づけられ、共催は和歌山市文化スポーツ振興財団、後援は和歌山県および和歌山市です。

問い合わせ先はinfo@negorotsugi.jp。関連ウェブサイトとして公式の情報発信先https://negorotsugi.jpが案内されています。

開催情報の要点まとめ

以下の表は、本記事で触れた主要項目を整理したものです。日程、会場、料金、アクセス、問い合わせ先などを表形式で確認できます。

項目 詳細
イベント名称(座談会) 日本和歌山根来(シンポジウム:「日本和歌山根来にて、」)
座談会 日時 令和7年9月27日(土) 開場12:00/開演13:00/終演16:00
座談会 会場 一乗閣(旧和歌山県議会議事堂)/住所:和歌山県岩出市根来2347-22/電話:0736-61-1160
座談会 料金 お席代 3,000円(高校・大学生半額、中学生以下無料)
展覧会 名称 ひらのまり 根來継ぎ展覧会「支配と無垢」
展覧会 日時 令和7年9月28日(日)、29日(月) 9:00〜17:00(入場は17:00まで)/9月28日は夜間展示 17:30〜22:00(入場21:30まで)
展覧会 会場 和歌山城天守閣/住所:和歌山県和歌山市一番丁3/電話:073-422-8979
展覧会 入場料 大人 410円/小人(小・中学生)200円
出演者(主な登壇者) 中澤弘幸、ひらのまり、田中俊行、マエオカテツヤ、永原レキ、中山勝誠
主催・共催・後援 主催:一般社団法人根來継文化機構/共催:和歌山市文化スポーツ振興財団/後援:和歌山県、和歌山市
予約・問い合わせ 予約:https://t.livepocket.jp/e/250927/問い合わせ:info@negorotsugi.jp
関連サイト https://negorotsugi.jp

以上が今回の「日本和歌山根来」シンポジウムおよびひらのまり展「支配と無垢」に関する主要情報の整理です。根来という土地に残る歴史的記憶と、そこから展開される現代の表現や対話が重層的に扱われる機会として、日程・会場・参加方法を確認のうえ検討すると良いでしょう。

参考リンク: