WCTCが社内新制度「UNLOCK」導入、提出は1月15日まで

社員の“やりたい”を起点に据えた新規事業制度「UNLOCK」の導入背景と目的

2025年8月14日18時26分、株式会社WCTCは社内新規事業提案制度として「UNLOCK」を正式に導入したことを発表しました。本制度は、社員一人ひとりの内発的な動機、すなわち「やりたいこと」を起点に、個人の才能や可能性、そして市場機会を自ら切り拓くことを支援することを目的としています。

発表文では、社員の夢や志向が企業の新しいサービスや事業の原点になり得るという考え方が示されました。WCTCはこの制度を通じて、社内のイントレプレナー（社内起業家）を育成し、企業全体のイノベーション創出を促進する狙いを明確にしています。

本稿では、導入の背景と目的を踏まえつつ、制度の応募要件、審査プロセス、採択後の支援体制、評価基準、スケジュール、採択・不採択の場合の扱いなど、プレスリリースに記載された全ての情報を漏れなく整理して伝えます。

UNLOCK制度の対象・エントリー方法と必須条件

制度はWCTCの全社員を対象としています。エントリーに際して提出する提案資料にはフォーマットやページ数の制限が設けられていません。提出書類の自由度を確保しつつも、以下の必須条件を満たす必要があります。

必須条件は事業の実現可能性と将来性を重視した内容で、提案者は市場性とチャネル戦略、競争優位性について明確に記載することが求められます。提案は自由形式ですが、審査基準に沿った説明ができることが前提となります。

対象者とエントリーの実務的ポイント

対象者はWCTCの全社員です。提案書の提出目途日は2026年1月15日とされています。提出の時点でフォーマットの制約はないため、企画書・ビジネスプラン・試作の資料など、最も伝わりやすい形で準備することが可能です。

提出書類は必須条件を満たすことが必須です。必須条件に不足がある場合、一次審査で差し戻される可能性があるため、下記の条件を満たす点を明確に示す必要があります。

必須条件（応募要件）

• 将来性・成長ポテンシャルのある市場領域であること
• チャネル戦略において優位性があること
• 新規参入でもシェア拡大やリーダーシップ確立が可能な市場であること

これらの条件は、単にアイデアの魅力だけでなく、実行後に市場で成長できる見通しがあるかを重視するためのものです。提案段階で各項目について根拠を示せることが望まれます。

審査プロセスと評価基準、事業化後の進行フェーズ

UNLOCK制度の審査は3段階で構成されています。一次の書類審査から始まり、経営層へのプレゼンを経て改善を行い、再プレゼンで最終判断が下されます。各段階で評価基準に照らして審査が行われます。

採択後は段階的に事業を立ち上げ、PoC（実証）→Growth（育成）→Scale-up（拡大）の三段階で進行します。各フェーズで稼働時間の目安が設定されており、事業の進捗と成果に応じてフェーズを移行します。

審査の流れ（3段階）

1. 一次審査（書類審査）：必須条件および下記の評価基準に基づき審査。
2. 二次審査（経営層へのプレゼン）：初回プレゼンを行い、ブラッシュアップの指示が出た場合は改善。
3. 三次審査（改善後の再プレゼン）：より具体的になった内容を経営層に再度プレゼン。

一次審査では主に書面で提出された必須条件の充足や市場性等がチェックされ、二次・三次では提案者の説明力や実行計画の具体性が重視されます。

審査基準と評価ポイント

課題設定の妥当性

解決すべき課題が明確であるか、顧客のニーズを的確に捉えているかを評価。

市場性・収益性

成長性のある市場であり、収益を見込めるかを検討。

実行可能性

実行体制、リソース、スケジュールの現実性を評価。

独自性

競合との差別化や技術的優位性を持つかどうか。

中長期の戦略貢献

会社全体の戦略に寄与する度合いを重視。

ワクワク感（挑戦性・将来性）

挑戦性や将来にわたる期待感も評価項目として考慮。

事業化後の進行フェーズと稼働時間の目安

採択後の進行は以下の三段階で運用されます。各段階で求められる稼働時間の目安が設定され、段階ごとに必要なリソース配分が異なります。

• PoC（実証）フェーズ：週1日（8時間）の稼働で小さく始める。
• Growth（育成）フェーズ：週の半分（20時間）で育成・改善を実施。
• Scale-up（拡大）フェーズ：フルタイムで推進し、必要に応じて他メンバーのアサインも検討。

各フェーズで毎月レビュー（Monthly Review）を実施し、開始から6ヶ月後に継続可否の判断が下されます。成果が出なかった場合でも、その検証や学びを次の挑戦に活かす姿勢が制度の特徴です。

採択時の支援・賞金、事業化に至らなかった場合の扱い

UNLOCK制度では採択された提案に対する金銭的支援と活動支援が明記されています。採択された場合には初期支援として賞金または事業活動費として100万円が支給されます。

一方で、事業化に至らなかった提案についても評価は行われ、最も可能性があると評価された提案者には50万円の賞金が支給されます。この点は、成功のみを報酬とするのではなく、挑戦の過程で得られた学びや検証結果に価値を置く運用方針が示されています。

スケジュール（2026年度）

• 提案書提出目途：2026年1月15日
• 審査プロセス：2026年1月〜3月（一次〜三次）
• 新規事業スタート：2026年4月1日

このスケジュールに沿って提案から事業化までのフローが設計されています。提案者は1月15日を目途に提出し、3月までに審査を経て4月1日に事業を開始する想定です。

制度の位置づけ、関連情報と要点の一覧整理

UNLOCKはWCTC内のイントレプレナー制度であり、社内ベンチャー創出を目的とした新規事業提案制度です。カテゴリとしてはネットサービスや経営・コンサルティング分野に関連し、キーワードには「新規事業制度」「社内新規事業」「イントレプレナー制度」などが挙げられています。

関連リンクとして公式サイトが案内されています。詳細情報や今後の更新はWCTCのウェブサイト（https://www.wctc.co.jp/）を確認することが推奨されています。

以上がプレスリリースに基づくUNLOCK制度の全体像です。提案者は提出フォーマットの自由度を活かしつつ、必須条件と審査基準に基づいて提案内容を組み立てる必要があります。制度は採択時の金銭的支援と段階的な稼働目安を明確に定め、たとえ事業化に至らない場合でも学びを評価する運用になっている点が特徴です。

詳しい情報や最新の案内はWCTCの公式ウェブサイト（https://www.wctc.co.jp/）を参照してください。