8月23日開催 バルトの日|歌と工芸で知るラトビア・リトアニア
ベストカレンダー編集部
2025年8月21日 15:36
バルトの日
開催日:8月23日

バルト三国の歴史と現代をつなぐ「バルトの日」──開催の背景と意義
ラトビア共和国とリトアニア共和国が共同で出展する「バルトパビリオン」(S06)では、2025年8月23日(土)に「バルトの日(バルティック・デー)」を開催します。本イベントは、パビリオンのコンセプト「We Are One」と、当日のテーマ「Hand in Hand(手と手を取り合って)」のもと、バルト地域の結束と共創の精神を伝えることを目的としています。
開催日は、1989年8月23日に行われた象徴的な平和行進「The Baltic Way(バルト・ウェイ)」の36周年にあたります。バルト・ウェイでは約200万人が手を取り合い、バルト三国をつなぐ約675kmの人間の鎖を形成し、平和的に独立と連帯を訴えました。この歴史的出来事をふまえ、バルトの日は文化、音楽、舞踊、工芸を通じて当時の精神を継承・体現する場となります。
- 日程
- 2025年8月23日(土)
- 時間
- 9:00~21:00
- 会場
- バルトパビリオン(S06)およびポップアップステージ ウエスト(大阪・関西万博会場内)
- 主催
- ラトビア共和国、リトアニア共和国
- 参加
- 無料/予約不要(ただし一部ワークショップは先着順)

ステージプログラムの全容 — 音楽と舞踊が紡ぐ伝統と現代
当日はラトビアとリトアニア双方の音楽・舞踊プログラムを通じて、バルト地域の歌と踊りの伝統を紹介します。両国が誇る祭典文化はユネスコ無形文化遺産にも登録されており、その一端を大阪で体感できる構成です。
公式ステージ(ポップアップステージ ウエスト)では、両国の持つ伝統美と現代的表現を組み合わせたライブパフォーマンスが終日繰り広げられます。また、14:30〜15:00にはバルトパビリオン内でシンボリックなヒューマンリング「WE ARE ONE」を実施し、ラトビア文化省事務次官のダーツェ・ヴィルソーネ氏とリトアニア文化大臣のシャールナス・ビルティス氏の開会挨拶が予定されています。

ラトビアの演奏と舞踊:伝統と現代アレンジ
ラトビア側のプログラムでは、伝統舞踊団「ヴェクトルス(Vektors)」と、ラトビアの伝統音楽を現代的にアレンジした特別音楽グループが出演します。音楽監督はカトリーナ・ディマンタが務め、彼女の歌声と多彩な演奏でラトビアの自然や暮らしに根差した音楽文化が表現されます。
来場者はステージ観覧だけでなく、ラトビアの伝統舞踊(ダンチ)の参加型セッションにも参加可能とし、身体を通じて文化を体験する機会が設けられます。
- 出演予定ミュージシャン(ラトビア)
- カトリーナ・ディマンタ:ボーカル、ヴァイオリン、ウクレレ(音楽監督)
- レイニス・ブリギス:ギター、コーラス
- ローランズ・ゼルチュス:アコーディオン、コーラス
- クリスタプス・ストロッズ:ベース
- マティース・ウシュカンス:パーカッション、コーラス
- 舞踊団:ヴェクトルス(Vektors) — 60年以上の歴史を持つラトビアの代表的フォークダンス団体

リトアニアの合唱と民族衣装の再現
リトアニア側は、リトアニア国立文化センター代表合唱団(30名)による演奏と、民族衣装の本格的な再現を中心に構成されます。指揮はサウリウス・リャウサ氏が務め、伝統的な合唱曲と現代的楽曲の融合を通じて「歌を通したつながり」のテーマを表現します。
また、リトアニアで活動する「AK Choir」(指揮:Akihito Kinashi)も参加し、リトアニア語での歌唱を含むプログラムが披露されます。舞台では5つの民族学的地域を象徴する色彩豊かな民族衣装も紹介され、視覚的にも深い印象を与える演出が準備されています。
- ラトビア・パフォーマンス:10:00〜11:50/15:30〜17:20(ポップアップステージ ウエスト)
- リトアニア・パフォーマンス:12:10〜14:00/17:40〜19:30(AK Choirは17:40~19:30のみ出演)
- シンボリック・ヒューマンリング「WE ARE ONE」:14:30〜15:00(バルトパビリオン内)

パビリオンでの体験 — ミトン編み、ソダス作り、民族衣装展示
バルトパビリオンでは、観覧だけでなく来場者自身が体験できるワークショップや展示が終日行われます。いずれも参加費は無料で予約不要ですが、席に限りがあるプログラムは先着順で案内されます。
展示とワークショップは、ラトビアの伝統的なミトン(手袋)や、リトアニアの藁細工「ソダス(Sodas)」など、地域に根差す工芸の技と意味を紹介する内容です。いずれも単なる技術紹介にとどまらず、文化的背景や儀礼的な意味合いについても解説が行われます。

ラトビアのミトン(手袋) — デジタルと実演で学ぶ
ラトビアのミトン編みは世代を超えて受け継がれてきた手仕事であり、単なる防寒具ではなく「思いやり」「守護」「文化的アイデンティティ」を象徴する品です。本展示ではラトビアの5つの地域を代表するミトンを紹介します。
来場者は会場のタブレットを使って自分だけのデジタルミトンデザインを作成し、そのデータをメールで受け取ることができます。実演編みワークショップでは、民族学者ツィエディーテ・ムゼ氏が講師を務め、伝統的な技法を直接指導します。
プログラム | 時間 | 会場 |
---|---|---|
デジタル編みワークショップ | 9:00〜14:30 | バルトパビリオン |
実演編みワークショップ(講師:ツィエディーテ・ムゼ氏) | 10:00〜11:00/12:00〜13:00 | バルトパビリオン |
リトアニアのソダス(藁細工) — ユネスコ登録の技術を体験
ソダスはリトアニアの伝統的な藁細工で、「調和」「バランス」「宇宙の象徴」といった意味を持ち、祝い事や日常の重要な場面に用いられてきました。2023年にはユネスコ無形文化遺産代表一覧表に登録されています。
会場ではソダス作りのワークショップが複数回実施され、参加者は伝統的な工法を学びながら自らの作品を作ることができます。各回とも無料・予約不要ですが、定員があるため先着順での案内となります。
- Sodasワークショップ:16:00〜17:00/17:00〜18:00/18:00〜19:00(バルトパビリオン)
- 民族衣装展示:9:00〜21:00(バルトパビリオン) — 両国の地域ごとの衣装と装飾を紹介
バルト諸国の紹介とイベント要点の整理
本イベントは、文化と歴史、そして革新性を併せ持つバルト地域の多面性を伝える場です。ラトビアは豊かな自然とアール・ヌーヴォー建築を有する国であり、リトアニアは長い歴史と先端技術が共存する国として紹介されます。両国の文化的誇りは、歌と踊りの祭典や工芸品、民族衣装に象徴されています。
以下の表は、本記事で取り上げた「バルトの日」の主要情報を整理したものです。日程・会場・プログラム・参加方法などを一目で確認できます。
項目 | 内容 |
---|---|
イベント名 | バルトの日(バルティック・デー) |
主催 | ラトビア共和国、リトアニア共和国 |
日程 | 2025年8月23日(土) |
時間 | 9:00〜21:00(パビリオン開場) |
会場 | バルトパビリオン(S06)およびポップアップステージ ウエスト(大阪・関西万博会場内) |
参加費 | 無料/予約不要(一部ワークショップは先着順) |
主要プログラム(ステージ) |
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ワークショップ(パビリオン) |
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展示 | ラトビア・リトアニアの民族衣装展示(9:00〜21:00) |
注記 | 一部プログラムは先着順。参加費は無料。パビリオンは北ヨーロッパの文化・自然・革新を体感できる構成。 |
本記事は、2025年8月23日に行われる「バルトの日」に関する発表内容を整理して紹介しました。イベントは歴史的背景を踏まえつつ、多彩なパフォーマンスと体験型プログラムを通じてバルト地域の文化的結びつきを提示するものです。