アクセルスペース、東証グロースに新規上場 事業と出資体制を整理

アクセルスペース上場

開催日:8月13日

アクセルスペース上場
アクセルスペースって何してる会社?
2008年から小型衛星を開発し、衛星の設計・製造・打ち上げ・運用を一括で提供するAxelLinerと、観測データを加工・提供するAxelGlobeの二本柱で地球観測ソリューションを展開する会社です。
グローバル・ブレインの出資や支援は具体的にどう関わるの?
複数のファンドを通じた出資に加え、事業戦略やガバナンス、人材面、IPO準備やパートナー紹介など多面的な経営支援で上場や事業拡大を後押しします。

アクセルスペースが東証グロース市場に新規上場―発表の背景と日付

発表元:グローバル・ブレイン株式会社

発表日時:2025年8月13日 16時00分

グローバル・ブレイン株式会社は、同社が出資してきた株式会社アクセルスペースホールディングス(以下、アクセルスペース)が、2025年8月13日に東京証券取引所グロース市場へ新規上場したことを公表しました。本件はグローバル・ブレイン側のプレスリリースとして同日付で発表されています。

本稿ではプレスリリースの記載内容を基に、上場の要点、アクセルスペースの事業内容、グローバル・ブレインの関与と支援の体制、並びに関連する投資ファンドの構成を整理してお伝えします。

上場に至る出資構造と共同運営ファンド

グローバル・ブレインは複数の投資事業を通じてアクセルスペースに出資しており、各ファンドは共同運営者などを含む構成になっています。プレスリリースには具体的なファンド名と共同運営者が明記されています。

出資元としてプレスリリースに記載されている名称は以下の通りです。後述する一覧部分でも改めて整理します。

  • 31VENTURESーグローバル・ブレインーグロースI事業(三井不動産株式会社と共同で運営
  • SMBC―GBグロース1号投資事業有限責任組合(SMBC ベンチャーキャピタル・マネジメント株式会社と共同で運営
  • YMT-GB投資事業有限責任組合
  • EP-GB投資事業有限責任組合
  • AHーGB未来創造投資事業有限責任組合
  • 日揮みらい投資事業有限責任組合
  • 富国ーGB投資事業有限責任組合

アクセルスペースの事業内容とこれまでの歩み

アクセルスペースは「Space within Your Reach~宇宙を普通の場所に~」をビジョンに掲げ、2008年から小型衛星の開発に取り組んできました。プレスリリースでは、世界に先駆けた小型衛星開発の歴史と、現在の事業構成が明示されています。

同社は主に二つの事業を展開しています。それぞれの事業については以下の通り整理できます。

AxelLiner(小型衛星のワンストップサービス)

小型衛星の設計、製造、打ち上げ、運用までを含むワンストップでの提供を想定したサービスです。衛星搭載機器の調達や試験、運用体制の構築など、衛星ミッション全体を支えるソリューションを提供します。

AxelLinerは、ユーザー企業や研究機関が自前で宇宙機を整備する負担を軽減し、より短期間かつ低コストでの衛星運用開始を支援するための枠組みです。

AxelGlobe(地球観測プラットフォーム)

AxelGlobeは、観測データの取得・加工・提供を行うプラットフォームであり、地球観測に関わるサービスを包括的に提供します。衛星による地表・海洋・大気の観測データを活用し、ユーザーのニーズに応じた解析結果やモニタリングサービスを供給する機能を備えています。

産業用途としては、農業、インフラ点検、災害対応、環境モニタリングなど多岐にわたる利用が想定されます。

技術・市場面の位置付け

2008年からの取り組みによって、小型衛星の開発・運用に関する技術基盤と実績を蓄積してきた点が強調されています。AxelLinerとAxelGlobeの二軸で事業を展開することで、衛星ハードウェアとデータサービスを組み合わせたビジネスモデルを確立しています。

このモデルは、衛星を活用したソリューションを求める顧客(行政、企業、研究機関など)に対し、機体提供だけでなくデータの価値化まで含めたサービスを提供する点が特徴です。

グローバル・ブレインの役割と今後の支援方針

プレスリリースには、グローバル・ブレインが上場に向けて行ってきた投資と、今後も継続する支援方針が記載されています。具体的には、多面的な経営支援やIPO支援を通じて、投資先スタートアップの成長を支える姿勢が示されています。

ここでいう「多面的な経営支援」には、資金提供に留まらない、事業開発面のアドバイス、ネットワーク提供、人材面やガバナンス整備支援などが含まれることが一般的です。プレスリリースでもその継続的なサポートを表明しています。

  1. 資本面の支援(出資による成長資金の提供)
  2. 経営面の支援(事業戦略、管理体制の整備)
  3. IPO支援(上場プロセスに係る助言、準備サポート)
  4. パートナーシップ形成の支援(共同事業や顧客紹介など)

共同運営パートナーの存在

プレスリリースでは、複数の投資事業が共同で運営されていることが明示されています。特に31VENTURES関連では三井不動産株式会社との共同運営、SMBC関連ではSMBC ベンチャーキャピタル・マネジメント株式会社との共同運営といった協働体制が明記されています。

これらの共同運営形態は、資本提供に加えて事業連携やパートナー企業との接点を通じた事業拡大の機会創出を促す役割を果たすと考えられます。

まとめと要点の整理

本章では、記事内で触れた主要事項を表形式で整理します。プレスリリースの記載事項をもれなく網羅した上で、上場に関する基本的な情報と投資関係を分かりやすく表にまとめます。

項目 内容
発表者 グローバル・ブレイン株式会社
発表日時 2025年8月13日 16時00分
対象企業 株式会社アクセルスペースホールディングス(アクセルスペース)
上場日 2025年8月13日
上場市場 東京証券取引所 グロース市場(東証グロース)
アクセルスペースのビジョン Space within Your Reach ~宇宙を普通の場所に~
主な事業 AxelLiner(小型衛星ワンストップサービス)、AxelGlobe(地球観測プラットフォーム)
グローバル・ブレインの出資ファンド(プレスリリース記載)
  • 31VENTURESーグローバル・ブレインーグロースI事業(三井不動産と共同運営
  • SMBC―GBグロース1号投資事業有限責任組合(SMBCベンチャーキャピタル・マネジメントと共同運営
  • YMT-GB投資事業有限責任組合
  • EP-GB投資事業有限責任組合
  • AHーGB未来創造投資事業有限責任組合
  • 日揮みらい投資事業有限責任組合
  • 富国ーGB投資事業有限責任組合
今後の支援方針(グローバル・ブレインの表明) 多面的な経営支援、IPO支援等を通じた投資先の成長支援
関連リンク https://globalbrains.com/posts/axelspace-holdings-newly-listed-on-tse-growth-market

以上がプレスリリースに基づく事実の整理です。アクセルスペースの上場は、国内外での小型衛星ビジネスや地球観測サービスの市場動向に影響を与える可能性がある点と、複数の投資ファンド・共同運営者を通じた支援体制が上場プロセスに関与している点が確認できます。記事内の表はプレスリリースに記載された情報をそのまままとめたものであり、出資ファンド名や共同運営者情報を含めて網羅しています。

参考リンク: