エン・ジャパンがback checkをグループ化、採用チェックを強化

back checkグループ化

開催日:8月13日

back checkグループ化
今回の発表って何が起きたの?
エン・ジャパンがROXXから新設分割で設立されたback checkの株式を取得してグループ化した発表です。自社のASHIATOと連携し、リファレンスとコンプライアンスチェックを統合して採用プロセスの標準化と透明性向上を目指します。
候補者や企業にはどう変わるの?
候補者は同一のリファレンスレポートを使い回せる可能性が高まり再取得の手間が減ります。企業側は人柄・特性とコンプライアンス両面から精度高く採用判断できるようになります。

リファレンスチェック市場での布陣再編:エン・ジャパンがback checkをグループ化

2025年8月13日15時33分、エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長:越智 通勝)は、株式会社ROXXが新設分割により設立したback check株式会社の株式を取得し、グループ会社化したことを発表した。本件は、株式会社ROXXによる事業の新設分割を通じた事業承継を経て実施されたものである。

エン・ジャパンは求人情報サイト運営、人材紹介、教育評価などを中核に「人材採用・入社後活躍」を支援する事業を展開しており、これまでも2020年10月に開始したリファレンスレポートサービス『ASHIATO』を提供してきた。今回のグループ化により、リファレンスチェックに関する提供体制の強化とサービス間連携を通じた採用プロセスの標準化を目指す。

エン・ジャパン、リファレンスチェック事業の強化に向け、back check株式会社をグループ会社化 画像 2

取引の形態と目的

今回の株式取得は、株式会社ROXXが当該事業を会社分割で新設したback check株式会社の株式をエン・ジャパンが取得する形で実行された。背後にある狙いは、両社が保有する顧客基盤と技術的知見を組み合わせ、リファレンスチェックとコンプライアンスチェックを統合的に提供することで、採用における透明性と安全性を高めることにある。

報道発表では、採用候補者が複数企業の選考を受ける際に、企業ごとに異なるリファレンスチェックサービスを導入しているため都度レポートを取得しなければならない負担があった点に触れ、その負担や手間が選考辞退につながる課題を解消する狙いが明示されている。

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ASHIATOとback checkの相互補完性:機能と利用者への影響

『ASHIATO』は「活躍の足跡を可視化する」をコンセプトに、候補者と共に働いてきた現職・前職の上司や同僚からのフィードバックを収集し、人柄・特性・強みの把握に加え、入社後に有効なマネジメント方法なども提示する。採用上の懸念点だけでなく入社後の活躍支援までを視野に入れる点が特徴だ。

一方、ROXXが展開してきた『back check』はリファレンスチェックに加え、コンプライアンスチェック領域で高いシェアと専門性を持つサービスである。特に大手企業を中心に採用側の透明性やリスク管理へのニーズが高まる中で導入が進んでいる。

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提供機能と技術的特徴

ROXX側の説明によれば、back checkはオンライン完結型のリファレンス/コンプライアンスチェックを提供しており、生成AIを活用したコンプライアンスチェック機能の拡充により、IT・コンサル・金融等の業界で実務上のデファクト・スタンダード化を推進してきたという。

エン・ジャパンはASHIATOを通じて「入社後の活躍に向けたヒント」を提供してきたため、両サービスの連携により採用候補者をより立体的に評価できるようになると期待される。具体的には双方のサービス間で同一のリファレンスレポートを活用できる互換性を持たせることで、候補者の手間削減と採用企業の採用精度向上を図る。

  • 候補者側の利便性:同一レポートの流用により再取得の負担を軽減
  • 企業側の利点:人柄・特性・リスクの双方から採用判断が可能に
  • リスク管理:コンプライアンスチェックの専門性により重大なミスマッチやトラブルの予防を強化
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両社の組織情報と代表者コメント

プレスリリースには、各社の代表者コメントと設立・所在地などの基本情報が網羅されている。back check株式会社の設立は2025年9月12日(予定)とされ、代表者は代表取締役 須藤 芳紀、住所は東京都新宿区西新宿三丁目6番4号である。事業概要は「オンライン完結型リファレンス/コンプライアンスチェックの開発・提供」と明記されている。

ROXXについては、代表取締役社長 中嶋 汰朗、住所は東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア8階、設立は2013年11月1日。事業概要にZキャリア事業とback check事業を挙げ、URLはhttps://roxx.co.jp/となっている。

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代表者の発言の要旨

株式会社ROXX 代表取締役社長 中嶋 汰朗
国内で中途採用が増加するなか、ROXXは早期にSaaSとしてリファレンスチェックを提供し、採用候補者の可視化を進めてきた。コンプライアンスチェック機能は生成AIを活用して拡充し、特にIT・コンサル・金融業界でのデファクト化に成功した経験とノウハウを、エン・ジャパンのネットワークと掛け合わせることでより多くの業界で標準化を進め、信頼を新たな指標とする社会の実装を目指す旨を述べている。
エン・ジャパン株式会社 代表取締役会長兼社長 越智 通勝
エン・ジャパンは「仕事を大切に、転職は慎重に。人材を大切に、採用は慎重に。」というメッセージを掲げる。back checkのコンプライアンス可視化とASHIATOの入社後活躍ヒントという両者の強みを掛け合わせることで、採用候補者を立体的に捉え、採用の透明性と精度を向上させる意図を表明している。また、エン・ジャパンが唱える「オネスト・ミューチュアル・プレビュー(Honest Mutual Preview)」の思想についても説明している。
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重要項目の整理と連絡先

以下に今回発表の主要点を表形式で整理する。本文で示した各社の情報や代表者コメント、スケジュール等を確認しやすくまとめる。

項目 内容
プレスリリース発表日時 2025年8月13日 15:33
取得・グループ化の形態 株式会社ROXXの新設分割により設立されたback check株式会社の株式をエン・ジャパンが取得
目的 リファレンスチェックとコンプライアンスチェックの連携・製品統合により採用プロセスの新たなスタンダード確立
既存サービス(エン・ジャパン) 『ASHIATO』(提供開始:2020年10月) ― 入社後活躍のヒントまで可視化
取得対象(新会社) back check株式会社(設立予定:2025年9月12日) ― オンライン完結型リファレンス/コンプライアンスチェック
代表者 エン・ジャパン:越智 通勝(代表取締役会長兼社長)/back check:須藤 芳紀(代表取締役)/ROXX:中嶋 汰朗(代表取締役社長)
各社所在地 エン・ジャパン:東京都新宿区西新宿6-5-1
back check:東京都新宿区西新宿三丁目6番4号
ROXX:東京都新宿区新宿6-27-30(新宿イーストサイドスクエア8階)
問い合わせ先(エン・ジャパン 広報) TEL:03-3342-6590
E-mail: en-press@en-japan.com
参考URL ROXX:https://roxx.co.jp/ / エン・ジャパン:https://corp.en-japan.com/

今回のグループ会社化は、リファレンスチェックとコンプライアンスチェックを組み合わせ、採用前に候補者の強みや行動傾向を把握すると同時にリスクを見極める体制を強化することを目的としている。サービス間の互換性を高める取り組みは、候補者の負担軽減と採用企業の判断精度向上に寄与することが見込まれる。

以上が本リリースの要点であり、関連する連絡先や各社の基本情報は上表にて整理した。