カゴメ那須工場で確かめる国産トマトジュースができるまで
ベストカレンダー編集部
2025年8月13日 14:53
那須トマト工場視察
開催日:8月4日

那須で確かめた、トマトがジュースになるまでの一日
2025年8月4日(月)に実施された視察は、パルシステム連合会とカゴメ株式会社、国分首都圏株式会社が連携して行ったもので、栃木県那須塩原市にあるカゴメ那須工場および加工用トマトの原料圃場を対象に、利用者と関係者が一堂に会して工程を確認しました。プレスリリースは2025年8月13日 12時10分付で発表されています。
視察は、パルシステムのオリジナル商品である「旬を味わう国産トマトジュース(食塩無添加)」の9月発売に合わせて企画され、利用者の理解を深めることを目的に実施されました。参加者は合計24人で、パルシステム利用者と役職員17人のほか、関係企業の担当者が加わりました。

参加組織と参加者の構成
視察には生産者側と流通側、消費者代表がそろい、商品の原料から製造、流通に至るまでの連携と情報共有が行われました。
参加組織と主要な代表者は以下の通りです。
- 主催・参加:パルシステム連合会(本部:新宿区大久保、理事長:渋澤温之)
- 工場運営:カゴメ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:山口聡)
- 商流:国分首都圏株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長執行役員:南博貴)
- 参加人数:パルシステム利用者と役職員17人を含む計24人

圃場での収穫体験とトマト品種の特性
視察参加者はまず圃場を訪れ、加工用に契約栽培されているトマトの収穫体験を行いました。圃場で説明したのはカゴメの野菜原料部に所属する「フィールドパーソン」で、国内契約農家のサポート体制や栽培のポイントについて詳しい説明がありました。
圃場で収穫されたトマトは、生食用品種とは明確に異なる特性を持ちます。以下の点が説明され、参加者は手で収穫する作業を体験しました。
- リコピン含有量
- 生食用と比べて約3倍のリコピンを含む品種が使用されています。
- 皮の硬さ
- 運搬や工場内での洗浄作業に耐えるよう、硬めの皮質に改良されています。
- 栽培環境
- 炎天下の露地栽培で、手作業による収穫が行われることが多い点が確認されました。
収穫体験を通じて、収穫作業の労力や栽培上の工夫が参加者に伝わり、生産者に対する理解や感謝の声があがっていました。

圃場での交流と学び
圃場での説明は単なる技術的説明にとどまらず、生産者と利用者が直接交流する場として設けられました。生産現場の実情や契約栽培の仕組みが具体的に共有され、参加者からは栽培工程や品質管理に関する質問が出されました。
また、この圃場訪問を通じて、原料となるトマトの育ち方が製品の味や品質にどのように影響するかが理解されました。

那須工場で確認した製造工程と品質管理
那須工場では、まずカゴメの歴史や工場概要を紹介する動画を視聴したうえで、敷地内の生産ラインを約90分かけて見学しました。工場の敷地面積は東京ドーム3個分に相当すると説明されました。
見学では、投入されたトマトがどのように選別され、洗浄され、加熱や濃縮などの工程を経てジュースとなり、容器に充填されるかという一連の流れを実際に確認しました。徹底した品質管理と効率化の工夫が随所に見られました。
- トマトの受け入れと初期選別
- 洗浄工程と異物除去
- 加熱・破砕・濃縮(濃縮還元品の場合)またはストレート処理
- 濾過・殺菌・充填
- 最終検査・包装・出荷
見学後には製品の試飲が行われ、既存の濃縮還元タイプである「カゴメトマトジュース(食塩無添加)」と、今回新たに9月発売予定のストレートタイプ「旬を味わう国産トマトジュース(食塩無添加)」を飲み比べました。参加者からは味に関する具体的な感想が挙がっており、酸味やさっぱりした後味が評価されています。

品質管理のポイント
工場側は品質管理と工程管理について複数の手法を説明しました。生産ラインの効率化だけでなく、原料受入れ時の検査やトレーサビリティの確保、工場内の衛生管理が重要な項目として挙げられていました。
参加者は実際にラインを目の当たりにし、工程ごとのチェック体制や衛生対策、温度管理や殺菌工程の説明を受けることで、製品の安全性と味の一貫性がどのように担保されているかを確認しました。
販促・発売予定と組織情報の整理
新商品「旬を味わう国産トマトジュース(食塩無添加)」は9月に発売予定で、注文受付は2025年8月25日(月)から開始されます。発売形態はストレートの食塩無添加タイプで、今回の視察はその品質や原料・製造過程を利用者とともに確認する趣旨で行われました。
主催のパルシステム生活協同組合連合会の概要もプレスリリースに明記されています。所在地や理事長、会員構成、事業高、組合員数などが記載されており、以下の通りです。
- 所在地:東京都新宿区大久保2-2-6
- 理事長:渋澤温之
- 13会員・統一事業システム利用会員総事業高:2,604.2億円(2025年3月末現在)
- 組合員総数:176.2万人(2025年3月末現在)
- 会員生協の一覧:パルシステム東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城 栃木、山梨 長野、群馬、福島、静岡、新潟ときめき、共済連、埼玉県勤労者生協、あいコープみやぎ
- 公式HP:https://www.pal-system.co.jp/
- 補記:2025年は国際協同組合年
プレスリリース中の数値や日程は上記の通りで、注文受付開始日と発売時期が明確に示されています。
要点の整理
以下の表は本記事で触れた視察の主なデータと重要項目を一覧化したものです。視察の日時や参加者、製品情報、圃場・工場で確認された特性などをまとめています。
項目 | 内容 |
---|---|
視察実施日 | 2025年8月4日(月) |
プレスリリース日 | 2025年8月13日 12時10分 |
主催/参加組織 | パルシステム連合会、カゴメ株式会社、国分首都圏株式会社 |
参加人数 | 計24人(パルシステム利用者と役職員17人含む) |
訪問場所 | 栃木県那須塩原市・カゴメ那須工場、契約農家の圃場 |
対象商品 | 「旬を味わう国産トマトジュース(食塩無添加)」(ストレート・9月発売)、既存「カゴメトマトジュース(食塩無添加)」(濃縮還元) |
注文受付開始 | 2025年8月25日(月) |
圃場での確認事項 | 加工用トマトはリコピンが生食用の約3倍、皮が硬めに改良、炎天下の露地栽培と手作業での収穫 |
工場での確認事項 | 敷地面積は東京ドーム3個分相当、約90分の見学で工程・品質管理を確認 |
参加者の試飲評価 | 「トマト本来の酸味」「さっぱりして夏向き」などの感想 |
パルシステムの方針 | 商品の開発や改善に当たり積極的に国産原料を採用し、国内生産者支援と国内自給率向上に貢献 |
この報告は、圃場から工場、完成品の試飲に至るまでの一連の工程を網羅しており、日程や関係者、製品の特徴などが明確に示されています。視察を通じて確認された点は、商品の品質や原料調達の体制、そして流通における連携体制に関する具体的な情報として整理されます。