日中の差が鮮明に:生成AI導入実態レポート公開
ベストカレンダー編集部
2025年8月12日 11:10
生成AI導入調査公開
開催日:8月12日

生成AI導入の現状を国別に読み解く — スパイスマートの最新レポート公開
株式会社スパイスマートは2025年8月12日、日中米のゲーム業界における生成AI導入実態調査の「後編」として、日本・中国の状況をまとめたレポートを公開しました。本調査は2025年7月に公開した前編の米国編に続くもので、各国のスタンスや導入領域の差異を比較分析しています。
本記事ではプレスリリースの内容を整理し、調査概要、各国の導入傾向、ユーザー意識調査の主要な結果、レポートの配布方法や問い合わせ先、共同企画パートナーおよびスパイスマートの企業情報を網羅的に紹介します。調査期間は「2022年以降」であり、対象はモバイルだけでなくPC、Steam、コンシューマーを含む全プラットフォームにおける事例です。

各国の導入傾向と具体的な活用領域
スパイスマートの調査は、公式発表やイベント・セミナーでの発表、関連メディア報道を基にAIが活用・導入された事例を収集・集約しています。調査は作品タイトルが具体的に明示された事例だけでなく、企業が開発工程でAIを活用していると明言した事例も含まれます。
調査の結果、国ごとに生成AI導入のスタンスと重点領域に明確な差が見られました。以下に国別の特徴を整理します。
アメリカにおける導入の特徴
アメリカでは、生成AIの採用は主にコーディングやデバッグ、運用最適化などの開発支援用途に限定される傾向があります。著作権や労働問題への懸念から創作領域での広範な導入は抑制的です。
一方で、NPCの自動生成や台詞生成など、プレイヤーとの自然な対話や行動を可能にするAI NPCの導入は進んでおり、インタラクティブ性の向上に注目が集まっています。これによりゲーム内でのプレイヤー体験の差別化が図られています。
中国における導入の特徴
中国ではTencent、NetEaseなどの大手が自社AIラボや大規模モデルを活用し、画像・音声・動画・NPC・UGC生成など幅広い領域で生成AIを実装しています。AIをゲーム体験そのものとして組み込む事例も増えています。
具体例として、会話や動作の自動生成による高度なプレイヤー体験、作中での詩の生成、動画制作などAIそのものがコンテンツ魅力となっているケースが観察されました。外部企業からの投資を受けてAI関連事業を拡大する動きもあり、生成AIが競争力強化の中心的要素になりつつある点が特徴です。
日本における導入の特徴
日本では生成AIは主に開発の効率化を目的とした裏方ツールとしての活用が多く、ユーザーに直接触れる創作領域での導入には慎重な姿勢が目立ちます。背景には「AIで魂のこもった作品は作れるか」という文化的価値観が影響しています。
しかしながら、ユーザー側からはゲーム体験の向上や開発効率の改善による新作リリース増加への期待が高いという点も同調査で明らかになっています。企業側の慎重な導入姿勢とユーザーの期待との間でバランスが議論の焦点になっています。
調査方法とレポートの構成
本調査の方法は定性的な事例収集に基づくもので、企業が「AIを活用している」と明言した公式発表や、イベント・セミナーでの発表、関連メディアの記事を調査し集約しています。調査対象は2022年以降にリリースされたゲームを中心とし、全プラットフォームを網羅しています。
調査内容には以下が含まれます。具体的なタイトル名に言及した事例、タイトル名は非公開だが企業がAI活用を明言した事例の双方を採取しています。これにより「導入実態」と「企業の方針」を併せて分析する構成です。
- 調査期間: 2022年以降
- 対象: モバイル、PC、Steam、コンシューマー等すべてのプラットフォーム
- 調査方法: 公式発表、イベント・セミナー発表、関連メディア報道の集約
レポート配信とアクセス方法
本レポートはスパイスマートが提供する運営ソリューション「LIVEOPSIS」の会員向けに配信されています。レポートを希望する企業担当者はLIVEOPSIS経由で問い合わせが可能です。
レポート配布先や詳細な問い合わせ先については、本文末尾にある問い合わせ情報を参照してください。レポートは企業向けの有料会員サービスを通じた提供となっています。
ユーザー意識調査の主要結果 — ゲームエイトの調査から
本レポートでは共同企画パートナーである株式会社ゲームエイトが実施した日本のゲームユーザー対象の意識調査の一部結果も紹介されています。結果はGame8の特設ページで14日に公開予定とされています。
調査の一部要点はプレスリリースに示されており、生成AI導入に関するユーザーの受け止め方に関する具体的な数値が含まれています。
- 肯定的な受け止め
- 全体の66%が生成AIの導入に肯定的な回答。特に「新しいゲーム体験の創出」や「開発効率向上による新作リリースの増加」への期待が高い。
- 慎重な領域
- 「ゲーム内の音声生成」については慎重な意見が多く、10代では半数以上が『受け入れられない』と回答している。
年齢層や導入領域によって受け入れの差があり、企業は導入領域を慎重に選定する必要があることが示唆されています。詳細なユーザー調査の全文はGame8の特設ページでの公開を確認してください。
共同企画パートナー、スパイスマートの企業情報と問い合わせ
本調査の共同企画パートナーは株式会社ゲームエイトです。以下にゲームエイトの会社概要とスパイスマートの会社情報を示します。
- 株式会社ゲームエイト
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所在地: 東京都渋谷区東1-32-12 渋谷プロパティタワー7F
代表者: 代表取締役社長 沢村俊介
事業内容: インターネットメディアの運営
設立: 2014年8月1日
サイト: https://game8.co.jp/
- 株式会社スパイスマート
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所在地: 東京都渋谷区広尾1-11-2 BLOCKS EBISU 909
代表者: 代表取締役 久保真澄
設立: 2015年7月
事業内容: モバイルゲーム運用リサーチ、運用コンサル、IPコラボ仲介等
URL: http://corp.spicemart.jp/
スパイスマートが提供する主なサービスは以下の通りです。
- IPコラボプロデュース: コラボ候補の提案から契約、制作物監修までのワンストップ支援
- LIVEOPSIS: スマホゲームの分析・運営に必要なデータを網羅したソリューション
- LIVEBeauty: 美容・コスメブランド向けSNSマーケティングツール
本件に関する問い合わせは以下の連絡先で受け付けられます。対応言語は日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語です。
- 問い合わせ先: LIVEOPSIS(会員向け)
- 広報担当メール: press@spacemart.jp
なお、プレスキットや調査レポート内で使用されている画像ファイルはダウンロード可能である旨もプレスリリースに記載されています。ビジネスカテゴリはスマートフォンゲーム、スマートフォンアプリで、キーワードにはゲーム、生成AI、ChatGPT、中国、アメリカ、AI、Steamなどが含まれます。
レポート内容の要点整理
以下の表は、本記事で扱った調査の主要点を国別・項目別に整理したものです。最後に表の内容を踏まえた総括的な記述で締めます。
項目 | 日本 | 中国 | アメリカ |
---|---|---|---|
導入の基本姿勢 | 裏方のツールとして効率化重視。創作領域は慎重 | 自社AIラボを活用し全面実装。コンテンツ内でのAI体験化が進む | 開発支援に限定する傾向だがAI NPCなどのインタラクティブ導入が進行 |
主な活用領域 | 開発効率化、運用支援 | 画像・音声・動画・NPC・UGC生成、動画制作など幅広い | コーディング・デバッグ・運用最適化、AI NPC |
ユーザー意識(日本) | 66%が導入に肯定的。新体験や新作増への期待一方で音声生成は10代で半数以上が受け入れに慎重 | ||
調査期間 | 2022年以降 | ||
レポート配布 | LIVEOPSIS会員向け配信。問い合わせはLIVEOPSIS経由 | ||
問い合わせ | 広報: press@spacemart.jp(日本語・英語・中国語・韓国語対応) |
本稿はスパイスマートによる日中米の生成AI導入実態調査の後編リリースをもとに、調査方法や国別の傾向、ユーザー意識調査の主要な数値、配布方法および関係企業の概要を整理してまとめたものです。調査は公式発表や関連メディア報道を基にしており、詳細な調査レポートはLIVEOPSIS会員向けに提供されています。ユーザー調査の全容は共同企画パートナーの株式会社ゲームエイトが運営するGame8の特設ページで14日に公開予定です。