2025年6月開催!能登古民家リノベコンテストで地域再生を提案
ベストカレンダー編集部
2025年8月10日 09:52
能登古民家リノベコンテスト
開催期間:6月9日〜8月15日

能登空き家古民家リノベーションコンテストの概要
2024年1月1日に発生した能登半島地震は、古民家や多くの住宅に深刻な被害をもたらしました。この地震によって、地域の古民家景観が急速に失われつつあり、地域文化や歴史の継承が危ぶまれています。こうした状況を受けて、株式会社アステティックスジャパンは、能登の古民家や空き家を活用するための新たな取り組みとして「能登空き家古民家リノベーションコンテスト」を開催します。
このコンテストは、単なる建物の修復や保存にとどまらず、現代のライフスタイルや価値観に合わせた創造的な活用方法を提案することを目的としています。地域の持続可能な再生を図るためのビジョンを具体的に描くことが求められます。古民家の保存か解体かという二者択一的な発想を超えて、活用による再生という第三の道を提示することが本コンテストの狙いです。

応募要項
能登空き家古民家リノベーションコンテストの応募要項は以下の通りです。
- 対象物件:石川県の補助事業により調査された物件から選定された6物件が対象。
- 応募期間:2025年6月9日(月)〜8月15日(金)。
- 応募資格:建築士事務所登録を受けた個人または法人、設計事務所、工務店等(グループ応募も可能)。
応募者は6物件から自由に選択し、住宅用途またはその他用途での活用プランを提案できます。全面改修・部分改修のいずれも可能で、提案内容には古民家の良さを活かしたものや地域特性を考慮したものが求められます。

審査・表彰について
コンテストの審査は、一次審査と二次審査の2段階で行われます。一次審査はオンラインでの書類選考が行われ、二次審査は金沢市内での公開プレゼンテーションを通じて行われます。
表彰内容は以下の通りです。
賞名 | 賞金 |
---|---|
石川県知事賞 | 30万円 |
国土交通省住宅局長賞 | 30万円 |
環境省環境再生・資源循環局長賞(予定) | 30万円 |
優秀賞(2点) | 各10万円 |
常盤貴子賞 | – |
審査員には、建築や地域再生に関する専門家が名を連ねており、地域の文化や景観を大切にした新たなリノベーションのあり方を多角的な視点から評価します。

地域再生に向けた取り組み
能登半島地震から約1年6カ月が経過し、石川県では公費解体申請が約4万棟にのぼる中、解体が進む一方で古民家の保存・活用に向けた新たな動きも生まれています。所有者が迷った場合には「解体の留保」を市町に申し出ることができ、留保された建物は申請期限後でも選択の余地があります。
また、全国古民家再生協会や建築設計の専門家らで構成される能登復興建築人会議が設置され、相談窓口が開設されるなど、地域の古民家を活かすための具体的な支援が進められています。これまでに400件以上の相談が寄せられ、50件以上の被災家屋が情報サイト「古民家住まいる」にも掲載され、契約がまとまれば活用される道筋が見えてきました。

一人一花 in 能登半島プロジェクト
本コンテストは、「一人一花 in 能登半島プロジェクト」を応援しています。このプロジェクトは、震災後の空き地を地域住民と全国の支援者が協力して「憩いの場」へと再生する取り組みです。地域の交流拠点として活用されることを目指し、各地域では自治会や商店街、住民グループが主体となって花植えや花壇・ベンチなどの整備を行っています。
ゲスト審査員には俳優の常盤貴子氏が参加し、能登半島の未来を見据えた空き家・古民家活用の推進を目指しています。常盤氏は、能登半島地震によって解体せざるを得なかった家々に思いを寄せ、新たな息吹を吹き込むことを期待しています。

まとめ
能登空き家古民家リノベーションコンテストは、古民家や空き家の活用を促進し、地域の文化や景観を守るための重要な取り組みです。地域経済の再生と文化的景観の保全を両立させるために、参加者は創造的な活用方法を提案することが求められています。以下に、コンテストの主な情報をまとめました。
項目 | 詳細 |
---|---|
応募期間 | 2025年6月9日(月)〜8月15日(金) |
対象物件 | 石川県の補助事業により調査された6物件 |
審査スケジュール | 一次審査:8月23日(金) 二次審査:9月27日(土) |
表彰内容 | 石川県知事賞、国土交通省住宅局長賞、環境省環境再生・資源循環局長賞、優秀賞など |
このコンテストを通じて、能登の魅力を未来へつなぐための新たな地域づくりが進むことが期待されます。
参考リンク: