2025年8月8日リリース!製造業向けAIで暗黙知を言語化する新サービス
ベストカレンダー編集部
2025年8月8日 12:57
AIインタビュアー正式リリース
開催日:8月8日

製造業の課題解決に向けた新たな一手
株式会社エムニは、製造業に特化したAI活用のスタートアップとして、熟練工の持つ暗黙知の言語化および技能伝承を実現するサービス『AIインタビュアー』を正式にリリースしました。このサービスは、製造業が直面している人手不足や労働人口の高齢化といった深刻な課題に対処するために開発されました。
エムニは、京都大学の松尾研究室に由来する企業であり、これまでに50件以上のAIプロジェクトを実施し、製造現場におけるニーズを深く理解しています。この経験を基に、熟練工が持つ知識や技術を言語化し、次世代に伝えるためのソリューションを提供します。

背景と課題
製造業では、急速に進行する人員不足と高齢化が大きな問題となっています。厚生労働省の「2024年版ものづくり白書」によると、これらの問題は業務上の主要課題とされています。特に、熟練工が持つ暗黙知の言語化と技能伝承は、企業の競争力を維持するために不可欠です。
しかし、暗黙知を言語化し、技能を次世代に伝えるためには、以下の3つの課題が存在します:
- 暗黙知を明文化するための方法論が不足している
- 従来のOJT形式では時間と労力がかかりすぎる
- 属人的な知識の継承が続いてしまう
これらの課題を解決しなければ、製造業は持続的な成長が難しくなります。

AIインタビュアーの特徴
『AIインタビュアー』は、上記の課題を解決するための新しいソリューションです。このAIは、熟練工の暗黙知を収集し、言語化するプロセスをサポートします。具体的には、以下のような機能を持っています。

1. 深堀りインタビュー機能
AIインタビュアーは、様々な角度から質問を行い、熟練工の知識を引き出します。このプロセスにより、隠れた知識や技能を明らかにし、蓄積することが可能です。

2. 知識の蓄積とアクセス
収集された暗黙知は、チャットボットを介して「いつでも誰でも」アクセスできる形で蓄積されます。これにより、若手社員や新入社員が必要な情報を迅速に取得できる環境が整います。
3. 知識のアップデート
AIインタビュアーは、蓄積された知識の更新もシステム側でサポートします。新しい知識が加わることで、常に最新の情報に基づいた技能伝承が可能となります。
4. 利用シーン
AIインタビュアーの利用シーンとしては、以下のようなケースが考えられます:
- 保全業務における故障復旧対応
- 生産技術工程における一次トラブル対応
- 品質異常の是正処置と真因分析による再発防止
- 運用保守工程におけるトラブル対応フローチャートの作成
- 予防保全・定期点検業務の標準化
- 研究開発業務におけるノウハウの引き継ぎ
今後の展望
AIインタビュアーは、ユーザーからのフィードバックを基に、継続的な精度改善と機能追加を行っていく予定です。特に、現場での利用を想定したユーザーインターフェースの改善や、質問生成および回答生成の精度向上に注力します。
また、トラブル対応や設備保全業務だけでなく、FMEAやDRBFMに注目した上流工程での活用支援も視野に入れ、機能拡張を進めていく所存です。
代表のコメント
代表取締役社長の下野祐太氏は、以下のように述べています。
「長年にわたってカイゼン・継承を重ねてきた暗黙知やカンコツは、日本の製造業の競争力の源泉です。しかし、少子高齢化が進行する中で、その貴重な知識が失われつつあります。『AIインタビュアー』を活用し、ノウハウやナレッジを言語化・蓄積し、誰もが活用できる状態を実現したいと考えています。」
このように、エムニは製造業の持続的な活性化に貢献するため、さらなる機能開発に取り組んでいます。
まとめ
株式会社エムニは、製造業の根源的な課題を解決するために、熟練工の暗黙知を言語化し技能伝承を実現する『AIインタビュアー』をリリースしました。このサービスは、製造業における人手不足や高齢化の問題に対処するための新たなアプローチを提供します。
以下に、AIインタビュアーの主要なポイントをまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
サービス名 | AIインタビュアー |
開発企業 | 株式会社エムニ |
主な機能 | 暗黙知の言語化、知識の蓄積とアクセス、知識のアップデート |
利用シーン | 故障復旧対応、トラブル対応、品質異常の是正など |
今後の展望 | 機能追加、精度改善、上流工程での活用支援 |
このように、AIインタビュアーは製造業の現場における知識の継承を効率化し、企業の競争力を高めるための重要なツールとなるでしょう。
参考リンク: