8月8日発表 クラウドゲーミング基盤「OOParts Engine」の売却詳細
ベストカレンダー編集部
2025年8月8日 12:46
OOParts Engine売却
開催日:8月8日

クラウドゲーミングシステム「OOParts Engine」の売却について
株式会社ブラック(本社:東京都港区、代表取締役:小川楓太)は、2025年8月8日、クラウドゲーミング技術を活用したビジュアルノベルゲームプラットフォーム「OOParts(オーパーツ)」のために独自開発したクラウドゲーミングの基盤システム「OOParts Engine(旧称:Black Game Streaming Engine)」を、国内最大級の二次元総合ダウンロード販売サイト「DLsite」を運営する株式会社エイシス(本社:東京都千代田区、代表取締役:藤井純)へ事業譲渡する形で売却しました。
この売却により、株式会社エイシスは「OOParts Engine」を活用し、さらなるエンターテインメントの提供を目指すことになります。エイシスが運営する「DLsite」は、コミック・音声・ゲームなど多岐にわたるエンターテインメント作品の配信を行い、ユーザー数は1,470万人、取り扱い作品数は170万に及びます(2025年3月末時点)。
「OOParts Engine」の特徴と技術
「OOParts Engine」は、株式会社ブラックがフルスクラッチで開発した独自のクラウドゲーミング基盤システムであり、特許を取得済みの技術を用いています。このシステムは、ソースコードを一切変更せずに数分でクラウドゲーミング化が可能であり、ユーザー数に応じて自動スケーリングを行い、最大数千ユーザーの同時プレイを支える実績があります。
「OOParts Engine」は、以下のような先進技術を採用しています:
- Wine
- コンテナ技術
- GPU共有
これらの技術により、コスト効率を改善し、「世界で最もコスト効率のいいクラウドゲーミングエンジン」を目指しています。また、バージョン2である「OOParts Engine v2」の基礎を開発したシニアソフトウェアエンジニアが移籍する予定です。
「OOParts」のサービス終了とデータエクスポート機能
「OOParts Engine」の売却に伴い、株式会社ブラックは「OOParts」のサービスを終了することを発表しました。新規アカウントの登録は既に終了しており、現在月額課金中のユーザーには1ヶ月分の料金が返金される予定です。
クラウドゲーミングの特性上、ゲームのセーブデータは「OOParts」のサーバー上に保存されています。ユーザーの思い出を大切にするため、セーブデータをエクスポートする機能が提供されます。この機能の提供期間は2025年10月31日までとなります。提供期間終了後は、メールアドレスやクレジットカード情報などの個人情報はすべて削除されるため、ユーザーは安心して利用できます。ただし、「DLsite」へのアカウント引き継ぎやデータ移行は行われないため、注意が必要です。
「OOParts」と株式会社ブラックの情報
「OOParts」は、ビジュアルノベルゲームを中心としたプラットフォームであり、2020年の正式リリースから5年間、多くのユーザーに支えられてきました。株式会社ブラックは、2018年11月22日に設立され、代表取締役は小川楓太氏です。以下は、株式会社ブラックの基本情報です:
項目 | 詳細 |
---|---|
和文商号 | 株式会社ブラック |
英文商号 | Black Inc. |
設立日 | 2018年11月22日 |
代表取締役 | 小川楓太 |
投資家 | 株式会社サイバーエージェント・キャピタル、古川健介、塚本大地、株式会社CHET Group、90s1号投資事業有限責任組合 |
Webサイト | https://black.ne.jp/ |
「OOParts」についての公式情報は、以下のリンクから確認できます:
- Webサイト: https://oo.parts/
- X: https://x.com/OOParts_JP
「OOParts Engine」の売却は、今後のエンターテインメント業界における新たな展開を示唆しています。株式会社ブラックは、これまでのサービスに感謝しつつ、新たなステージへと進むこととなります。
この記事では、クラウドゲーミングシステム「OOParts Engine」の売却に関する詳細情報を整理しました。以下にその内容をまとめます。
項目 | 詳細 |
---|---|
売却先 | 株式会社エイシス |
売却日 | 2025年8月8日 |
ユーザー数(DLsite) | 1,470万人 |
取り扱い作品数(DLsite) | 170万 |
セーブデータエクスポート機能提供期間 | 2025年10月31日まで |
このように、クラウドゲーミング技術の進化と、それに伴うサービスの変化が今後のエンターテインメントの形をどのように変えていくのか、注目されるところです。