2025年8月7日始動 大阪工業大と神戸学院大の筋肉老化改善研究
ベストカレンダー編集部
2025年8月7日 14:31
筋肉老化改善プロジェクト採択
開催日:8月7日

大阪工業大学と神戸学院大学の共同プロジェクトが兵庫県の研究開発支援事業に採択
2025年8月7日、兵庫県の研究開発支援事業において、大阪工業大学(学長:井上晋)工学部総合人間学系教室の中村友浩教授と、神戸学院大学大学院薬学研究科の水谷健一特命教授、同大学栄養学部の田村行識講師、さらにはオーチャード・バイオの植松哲生研究開発部長兼代表取締役から成る研究グループが提案したプロジェクトが採択されました。このプロジェクトは「骨格筋オルガノイドを用いた『NAD+ナノ粒子』筋肉老化改善サプリメントの開発」というテーマで、加齢による筋肉の老化に対処することを目指しています。
プロジェクトの概要と目的
近年、加齢とともに筋量や筋力を維持できなくなる「サルコペニア」や「身体的フレイル」が社会的な問題として取り上げられています。このプロジェクトの主な目的は、これらの問題に対処するための研究を進め、食品、化粧品、創薬などの分野への社会実装を目指すことです。
研究グループは、筋肉の幹細胞を適切な細胞外環境で増殖・分化させ、三次元培養技術を用いて生体模倣型の「骨格筋オルガノイド」を作成します。さらに、血管内皮細胞を共存させることで、より実際の生体に近いモデルを構築し、アニマルフリー(動物実験代替法)で老化や病態を模倣したモデル実験系の確立を目指します。
筋肉老化改善に向けた具体的なアプローチ
このプロジェクトでは、筋肉老化を改善するための栄養素や薬剤の有用性を探求し、ドラッグデリバリーの手法を模索します。具体的には、以下のようなアプローチが考えられています。
- 骨格筋オルガノイドの三次元培養技術の開発
- 血管内皮細胞との共存による生体模倣型モデルの構築
- 老化改善に有効な栄養素・薬剤の探索
- 食品や化粧品、創薬への応用可能性の検討
これにより、研究グループは、筋肉老化に対する新たな治療法やサプリメントの開発を目指しており、社会的なニーズに応えることを期待しています。
兵庫県の研究開発支援事業について
兵庫県が実施する「成長産業育成のための研究開発支援事業」は、産学官連携による応用研究段階の研究グループに対し、国や企業の大型研究プロジェクトなどの本格的な研究開発段階への移行を支援するものです。この支援事業は、地域の産業振興や技術革新を促進することを目的としています。
今回のプロジェクトは、兵庫県の支援を受けることで、より多くのリソースを活用し、研究の進展を図ることができるため、期待が寄せられています。
期待される成果と社会へのインパクト
このプロジェクトが成功すれば、以下のような成果が期待されます。
- 加齢による筋肉の老化を改善する新しいサプリメントの開発
- サルコペニアや身体的フレイルの予防・改善に寄与する研究成果の創出
- 食品や化粧品、創薬分野での新たな市場の創出
- 地域産業の振興や技術革新の促進
これにより、健康寿命の延伸や生活の質の向上に寄与することが期待されており、社会全体にとって重要な意義を持つプロジェクトとなるでしょう。
研究グループのメンバーと役割
このプロジェクトに参加している研究グループのメンバーは、各自が異なる専門分野を持ち寄り、共同で研究を進めています。
メンバー | 所属 | 役割 |
---|---|---|
中村友浩 | 大阪工業大学 | プロジェクトリーダー |
水谷健一 | 神戸学院大学大学院 | 薬学研究担当 |
田村行識 | 神戸学院大学栄養学部 | 栄養学研究担当 |
植松哲生 | オーチャード・バイオ | 研究開発部長 |
各メンバーが持つ専門知識を活かし、相互に協力しながらプロジェクトを進めていくことが、成功の鍵となるでしょう。
まとめ
大阪工業大学と神戸学院大学の共同プロジェクトは、加齢による筋肉老化の改善を目指し、骨格筋オルガノイドを用いたサプリメントの開発に取り組んでいます。兵庫県の研究開発支援事業に採択されたことにより、産学官連携のもと、より実効性のある研究が期待されます。
このプロジェクトの成果は、サルコペニアや身体的フレイルの予防・改善に寄与し、食品・化粧品・創薬分野への応用が見込まれています。研究グループの専門家たちが協力し合うことで、社会に貢献する新たな技術や製品の開発が進むことが期待されます。
以下に、本プロジェクトの主要なポイントをまとめます。
項目 | 内容 |
---|---|
プロジェクト名 | 骨格筋オルガノイドを用いた『NAD+ナノ粒子』筋肉老化改善サプリメントの開発 |
採択日 | 2025年8月7日 |
参加大学 | 大阪工業大学、神戸学院大学 |
主な研究内容 | 筋肉老化改善に向けたサプリメント開発、アニマルフリーのモデル実験系の確立 |
社会実装の目指す分野 | 食品、化粧品、創薬 |
このように、プロジェクトの進展が期待される中、今後の研究成果に注目が集まります。
参考リンク: