TRUSTARTが8月7日に13億円調達、不動産DXを加速

TRUSTART資金調達発表

開催日:8月7日

TRUSTART資金調達発表
TRUSTARTの資金調達って何に使うの?
調達した13億円は、人材採用やAIを活用した不動産データの拡張、マーケティング強化に使い、不動産ビッグデータプラットフォームの開発を進めます。
R.E.DATAってどんなサービス?
R.E.DATAは9億項目超の不動産情報を保有し、ユーザーが不動産特定やオーナーデータ取得を可能にする高精度な不動産ビッグデータ提供サービスです。

不動産テック「TRUSTART」、シリーズC資金調達で総額13億円を調達

TRUSTART株式会社は、2025年8月7日にシリーズCの資金調達を発表しました。今回の調達により、同社は総額13億円を調達し、累計資金調達額は約21億円に達しました。この資金調達は、独自に収集した不動産ビッグデータを活用し、ユーザーの不動産関連業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するプラットフォーム「R.E.DATA」の開発と提供に向けられます。

TRUSTARTは、東京都港区に本社を置き、代表取締役は大江洋治郎氏です。今回の資金調達は、複数の投資家からの支援を受けて実施され、特に不動産情報を取り扱う全業界のデータハブを目指す不動産ビッグデータプラットフォームの構想が発表されました。

不動産テック「TRUSTART」、シリーズC資金調達で総額13億円を調達 画像 2

資金調達の概要

今回の資金調達は、以下の内容で実施されました。

  • 調達金額:13億円
  • 調達方法:第三者割当増資(10億円)およびデットファイナンス(3億円)

株主は以下の通りです。

既存株主:
HIRAC FUND(マネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社)、三菱UFJキャピタル株式会社、日本ベンチャーキャピタル株式会社、GMO VenturePartners株式会社、mint
新規株主:
大和企業投資株式会社、アジア航測株式会社、いわぎん未来投資株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、株式会社佐銀キャピタル&コンサルティング、株式会社テラスカイベンチャーズ

また、デットファイナンスに関しては、以下のような構成になっています。

  • 既存:株式会社りそな銀行
  • 新規:株式会社三井住友銀行
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市場の成長とTRUSTARTの役割

株式会社矢野経済研究所の調査によると、2022年度の不動産テック市場規模は前年度比21.1%増の9,402億円と推計されており、2030年度には2兆3,780億円に拡大する見込みです。特にBtoB領域の成長が顕著で、約2.3倍の5,180億円に達することが期待されています。

しかし、不動産業界は情報の分断が深刻な課題となっており、各種データがアナログな場所とデジタルに散在しています。これによりDX化の進展が遅れ、業界全体の生産性向上が阻害されています。TRUSTARTは、2020年の創業以来、「人とデータで全てを可能にする」を目的に掲げ、不動産ビッグデータの収集・提供を通じて情報の分断解消に取り組んでいます。

R.E.DATAによる不動産情報の提供

TRUSTARTが提供する不動産ビッグデータの収集・提供サービス「R.E.DATA」は、9億項目を超える不動産情報を保有しています。このサービスにより、ユーザーは求める不動産の特定や、その不動産オーナーデータの取得が可能です。

「R.E.DATA」の強みは、業界随一の情報の網羅性と精度にあり、生成AIの活用によりデータベース構築のスピードも飛躍的に向上しています。累計取引社数は約700社に達し、2023年にシリーズBの資金調達を実施した際の年間売上に対する2025年の売上は4倍超の見込みとなっています。

幅広い業界への価値提供

TRUSTARTは、不動産情報を活用する各業界に対してサービスを提供しています。以下は、サービスを利用している企業の一部です。

  • 不動産会社:買取・仲介・管理替え
  • 金融機関:富裕層開拓・借り換え・相続対策
  • 士業:相続税・遺言・売買登記
  • リユース会社:生前整理・遺品整理・引越し
  • インフラ会社:ガス・電気の契約見直し・防犯カメラの設置
  • データ事業者:マーケティング・データ活用・協働

これらの企業は、TRUSTARTの提供する不動産情報を活用することで、業務の効率化や新たなビジネスチャンスの創出を図っています。

資金調達の使途と今後の展望

TRUSTARTは、今回調達した資金を以下の目的に活用します。

  1. 人材採用/組織強化:特にセールス・エンジニア・新規事業責任者などの人材確保に注力します。
  2. システム開発:AIを活用した不動産データの種類拡張と総合データベースツールとしての機能開発、予測分析機能の強化を行います。
  3. マーケティング:広告運用の最適化や業界展示会等のオフライン活動強化、戦略的パートナーシップ構築による顧客基盤の拡大を図ります。

これにより、TRUSTARTは事業成長を加速させ、「R.E.DATA」において9億項目を超える不動産情報のさらなる拡張を進め、提供価値を創出していきます。

不動産ビッグデータプラットフォームの構想

TRUSTARTは、「不動産情報を取り扱う全業界のデータハブ」として機能する不動産ビッグデータプラットフォームの実現を目指しています。現在の不動産業界では、情報分断により「情報収集・データ化の個別最適化」「データのサイロ化」「成長機会の損失」が起こっており、労働生産性向上の阻害と機会損失が発生しています。

TRUSTARTが不動産情報を取り扱う全業界のデータハブとなることで、これらの課題を解決し、生産性向上に貢献することを目指します。

TRUSTART株式会社の概要

TRUSTART株式会社は、以下のような情報を提供しています。

項目 内容
会社名 TRUSTART株式会社
代表者 代表取締役 大江 洋治郎
事業内容 不動産ビッグデータ提供事業、不動産調査事業
本社所在地 東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル西館7階
設立 2020年5月
公式URL https://www.trustart.co.jp/

このように、TRUSTARTは不動産情報のデジタル化を進めることで、業界全体の生産性向上に寄与することを目指しています。今後の展開に注目が集まります。

参考リンク: