8月7日開催SIGGRAPH 2025でEQUES技術が注目のPosters採択

SIGGRAPH 2025 Posters採択

開催日:8月7日

SIGGRAPH 2025 Posters採択
SIGGRAPHってどんな会議なの?
SIGGRAPHは世界最大かつ最高峰のコンピュータグラフィックス分野の国際会議で、最新技術の発表や業界リーダーの交流が行われる重要なイベントです。
SAWNA技術って何がすごいの?
SAWNAはテキストとレイアウト指定で画像生成し、指定した空白領域を確実に維持できる技術。追加学習不要でデザインの効率化に役立ちます。

株式会社EQUES、国際会議「SIGGRAPH 2025」にてPosters採択

2025年8月7日、株式会社EQUES(エクエス)は、カナダ・バンクーバーで開催される「SIGGRAPH 2025」において、経済産業省・NEDOによるGENIAC事業の一部である「ANIMINSプロジェクト」に関連する論文がPostersとして採択されたことを発表しました。この国際会議は、コンピュータグラフィクス(CG)分野における最高峰のイベントとされており、世界中の研究者や技術者が集まる重要な場です。

「SIGGRAPH」とは

「SIGGRAPH」は、世界最大かつ最高のCGの祭典として広く知られ、コンピュータグラフィックスの最先端技術が発表される場です。この会議では、最新の研究成果や技術が紹介されるだけでなく、業界のリーダーたちが集まり、ネットワーキングや情報交換が行われます。

詳細情報は、公式サイト(SIGGRAPH 2025)にて確認できます。

ANIMINSプロジェクトの概要

ANIMINS(アニミンズ)プロジェクトは、オー・エル・エム・デジタル社が実施するデータ・生成AI利活用実証事業です。このプロジェクトでは、AIを「クリエイターをサポートするツール」として位置づけ、アニメ制作現場でのAIの利活用が実際に可能かどうかを徹底的に調査しています。

プロジェクトの詳細は、以下のリンクからも確認できます。

論文の内容と技術の詳細

今回採択された論文は、「SAWNA: Space-Aware Text-to-Image Generation」というタイトルで、レイアウト制約付きのテキストから画像を生成する技術を提案しています。この技術により、ユーザーはテキストとオブジェクトのレイアウトを指定しながら画像を生成することが可能になります。

特に、広告やポスター、UIモックアップなどのデザインアプリケーションにおいては、特定の領域が空白であることが求められる場合が多く、従来のモデルでは予約された領域が空白のままであることを保証できませんでした。その結果、手動での修正が必要となることが多々ありました。

本研究では、これらの空白領域を重要な制約条件として扱い、ユーザーが定義したレイアウトに基づいて反応しないノイズを注入することで、指定された領域がデノイジングの過程で空白のままであることを担保する拡散ベースのフレームワーク「SAWNA」を提案しています。

SAWNAの特徴

  • 追加のトレーニングや微調整を必要としない
  • 指定された領域内でのオブジェクト生成を防止
  • 他の領域では多様性と視覚的忠実性を維持

実験結果により、SAWNAが予約された領域でのコンテンツを効果的に抑制し、生成された画像のデザインユーティリティを向上させることが示されました。この技術は、レイアウトが重要なユースケースに対して実用的な解決策を提供します。

今後の展望

レイアウトが重要な応用例としてアニメ制作が挙げられます。オー・エル・エム・デジタル社が統括する「ANIMINSプロジェクト」の環境を最大限に活用し、アニメドメイン特化の研究開発を加速していく計画です。

特に、本研究で提案された手法のように追加学習を必要としないアプローチは「Training-free」と呼ばれ、計算資源に要するコストを抑制することができるため、制作現場など実応用での活用が期待されます。

論文情報

論文の詳細は以下のリンクから確認できます。

  • 論文タイトル:SAWNA: Space-Aware Text to Image Generation
  • 著者:Ryugo Morita, Sho Kuno, Ryunosuke Tanaka, Eiji Iimori, Dinh Hoang Dai, Issey Sukeda
  • 発表予定:SIGGRAPH 2025 Postersセッション
  • URL:SIGGRAPH 2025

謝辞とEQUESについて

本研究成果は、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する、国内の生成AIの開発力強化を目的としたプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の成果をもとに作成されました。

株式会社EQUESは、最先端の機械学習技術を駆使し、社会の発展を加速することを理念としています。Generative AIや数理最適化に焦点を当てた研究開発を行い、現役東京大学院生の創業者を中心に、メンバーそれぞれの専門性を結集し、企業の課題に向き合っています。

会社情報は以下の通りです。

  • 社名:株式会社EQUES(エクエス)
  • 代表取締役:岸尚希
  • 設立:2022年2月
  • 本社所在地:東京都文京区本郷3丁目30番10号本郷K&Kビル2F
  • 事業内容:AIソリューション開発
  • 会社ホームページURL:EQUES公式サイト

まとめ

この記事では、株式会社EQUESがSIGGRAPH 2025にてPostersとして採択された研究論文「SAWNA: Space-Aware Text-to-Image Generation」について詳しく紹介しました。以下に主要なポイントをまとめます。

項目 内容
採択イベント SIGGRAPH 2025
論文タイトル SAWNA: Space-Aware Text-to-Image Generation
主な技術 空白領域を維持する画像生成手法
著者 Ryugo Morita, Sho Kuno, Ryunosuke Tanaka, Eiji Iimori, Dinh Hoang Dai, Issey Sukeda
発表予定 SIGGRAPH 2025 Postersセッション
会社名 株式会社EQUES

この研究は、生成AIの新たな可能性を示すものであり、特にアニメ制作などの分野での応用が期待されます。今後の進展が注目されます。