2025年7月開始、キリンがAI役員CoreMateで経営革新を加速
ベストカレンダー編集部
2025年8月4日 16:46
AI役員CoreMate導入
開催日:7月1日

キリンホールディングスがAI役員「CoreMate」を導入
キリンホールディングス株式会社は、2025年8月4日に発表したプレスリリースにおいて、経営層の意思決定をサポートするAI役員「CoreMate」を導入することを明らかにしました。この取り組みは、同社の「KIRIN Digital Vision2035(以下、KDV2035)」に基づいて行われ、2025年7月以降のキリングループ経営戦略会議において本格的に活用される予定です。
「CoreMate」は、経営戦略会議において多様な視点を取り入れ、イノベーションを通じた価値創造を加速させるための“右腕”として機能します。AI技術を活用し、過去の議事録や社内資料、外部情報を基に独自の人格を構築しており、経営層に対して具体的な意見や論点を提示する役割を果たします。

「CoreMate」の概要と機能
「CoreMate」は、キリンホールディングスが過去10年間にわたる取締役会および経営戦略会議の議事録データを活用し、さらに外部の最新情報も取り入れることで開発されました。AI人格は12名の異なる視点を持つキャラクターで構成され、経営戦略会議で議論されるべき論点や意見を抽出します。
このAI役員は、実際の経営戦略会議において、経営層に対して多様な専門性と意見を持ち込むことで、意思決定の質とスピードを向上させることを目指しています。導入後は、年間30回以上のグループ経営戦略会議で「CoreMate」が活用される見込みです。

導入の目的
キリングループは、「KDV2035」に基づき、以下の二つのビジネス成果を掲げています。
- 人がやらなくてよい仕事をゼロにする(生産性向上)
- 人と共に価値を生み出す仕事を加速させる(価値創造)
これらの成果を支えるデジタル基盤の強化を通じて、食・ヘルスサイエンス・医療の領域で価値創造の「質」「量」「スピード」を飛躍的に高めることを目指しています。
期待される効果
「CoreMate」の導入によって期待される効果は以下の通りです。
- 生産性向上
経営戦略会議に付議予定の起案者が事前に「CoreMate」と付議内容を壁打ちすることで、多様な経営視点を取り込み、与件整理や資料作成の精度が向上します。これにより、会議準備の効率化やグループ経営会議の時間短縮が期待され、経営層や担当者が価値創造活動に専念できる時間が生まれます。 - 価値創造
「CoreMate」は、過去の経営知見に加えて外部の最新専門知識を継続的にアップデートし、経営会議での議論の質向上と迅速な意思決定を促進します。AI人格を介して客観的かつ多様な意見の取り込みが可能となり、変化の激しい外部環境に対応しながらイノベーション創出に繋がる意思決定が期待されます。
「CoreMate」の全体イメージと機能拡張
「CoreMate」の全体イメージは、経営戦略会議においてAIが抽出した論点や意見を投影画面上に提示する形で示されます。これにより、参加者はリアルタイムで情報を確認しながら議論を進めることができます。
今後の展望として、キリンホールディングスは、グループ経営戦略会議での「CoreMate」導入を皮切りに、取締役会やグループの事業会社における経営戦略会議への順次展開を予定しています。また、会議参加者同士の議論内容をリアルタイムで可視化する機能や、会話型の「CoreMate」の開発など、機能拡張も計画されています。
まとめ
キリンホールディングスが導入するAI役員「CoreMate」は、経営戦略会議における意思決定の質とスピードを向上させるための重要なツールです。以下に、今回の導入に関する要点をまとめます。
ポイント | 詳細 |
---|---|
導入企業 | キリンホールディングス株式会社 |
導入目的 | 生産性向上と価値創造の加速 |
AI役員名 | CoreMate |
導入時期 | 2025年7月以降 |
活用予定会議数 | 年間30回以上 |
期待される効果 | 会議準備の効率化、意思決定の質向上、価値創造活動の時間創出 |
このように、キリンホールディングスは「KDV2035」に基づいて、AIを活用した新たな経営手法を取り入れることで、持続的な成長と社会価値の創出を目指しています。
参考リンク: