2025年7月北海道・東北の5G通信速度調査結果まとめ

北海道・東北5G速度調査

開催期間:7月2日〜7月18日

北海道・東北5G速度調査
北海道・東北で5Gの通信速度はどのキャリアが速いの?
2025年7月の調査で、ソフトバンクが下り通信速度225.1Mbpsでトップ。NTTドコモやauも続き、楽天モバイルは速度がやや劣る結果でした。
駅ホームでの5G受信はどのキャリアが強いの?
駅ホームでの5G受信地点比率はNTTドコモが55.1%でトップ。駅以外のエリアではソフトバンクが85.9%と高い受信率を示しています。

2025年7月 北海道・東北地方における5G通信速度の実測調査結果

株式会社ICT総研は、2025年7月31日に北海道・東北地方における5G通信速度の実測調査結果を発表しました。この調査は、携帯電話事業者による5Gサービスが2020年に開始されてからの5年間の進展を評価するために実施されました。調査対象には、NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイルの4社が含まれ、全113地点での通信速度が測定されました。

調査は、2025年7月2日から18日の期間中に行われ、測定地点は北海道および東北6県の駅ホーム、県庁・市庁、大学、その他のランドマークとなる地点が選ばれました。使用された測定端末はGoogle Pixel 7aであり、「インターネット速度テスト」(Google)を利用して、各地点での下り(ダウンロード)および上り(アップロード)速度が3回ずつ測定されました。また、レイテンシ(遅延時間)も記録されました。

2025年7月 北海道・東北地方の5G通信速度実測調査 画像 2

全113地点の下り通信速度結果

調査の結果、全113地点における下り通信速度は、以下のような結果となりました。

携帯電話事業者 下り通信速度 (Mbps)
ソフトバンク 225.1
NTTドコモ 165.8
au (KDDI) 158.4
楽天モバイル 53.5

この結果から、ソフトバンクが225.1Mbpsでトップを獲得しました。次いでNTTドコモが165.8Mbps、auが158.4Mbps、最後に楽天モバイルが53.5Mbpsという結果となりました。全体の平均下り通信速度は150.7Mbpsでした。また、都道府県別に見ると、宮城県ではNTTドコモが、山形県ではauがトップとなり、その他の県ではソフトバンクが優位でした。

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上り通信速度および駅ホームの受信地点比率

上り通信速度に関しても調査が行われ、全113地点の結果は以下の通りです。

携帯電話事業者 上り通信速度 (Mbps)
ソフトバンク 33.6
au (KDDI) 23.0
楽天モバイル 19.1

上り通信速度は、ソフトバンクが33.6Mbpsでトップを占め、auが23.0Mbps、楽天モバイルが19.1Mbpsという結果でした。下り速度に対する上り速度の差は小さく、全体の通信環境が整っていることが伺えます。

次に、駅ホームにおける5G受信地点比率についても注目されました。全131地点の5G受信地点比率は、4社平均で54.9%となりました。特に「駅ホーム」では42.9%の受信地点比率が確認され、NTTドコモが55.1%でトップを獲得しました。一方、「駅以外」ではソフトバンクが85.9%でトップとなり、駅以外のエリアでの受信環境が優れていることが示されました。

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レイテンシ(遅延時間)の分析

さらに、全113地点におけるレイテンシについても調査が行われました。結果は以下の通りです。

携帯電話事業者 レイテンシ (ミリ秒)
楽天モバイル 4.0
NTTドコモ 24.3
ソフトバンク 26.9

楽天モバイルが4.0ミリ秒でトップとなり、次いでNTTドコモが24.3ミリ秒、ソフトバンクが26.9ミリ秒という結果が出ました。ここでも楽天モバイルは通信速度は他の3社に比べて劣るものの、レイテンシにおいては大きな差を見せています。全体のレイテンシの平均は21.2ミリ秒であり、駅ホームと駅以外では大きな差は見られませんでした。

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下り速度の最速地点と最遅地点

今回の調査で特に注目されたのは、下り通信速度の最速地点と最遅地点です。最速地点は山形県の霞城セントラルで、下り速度は430.0Mbpsに達しました。続いて青森県庁が330.9Mbps、秋田市役所が317.6Mbps、秋田県庁が304.2Mbpsと、これらの地点は300Mbpsを超える結果となりました。

一方、最も遅かったのは秋田県の久保田城跡で、下り速度は15.7Mbpsに留まりました。仙台城跡や広瀬通駅も平均30Mbpsを下回る結果となっており、地域による通信速度のばらつきが明らかになりました。

次回の調査では、中国・四国地方を対象に同様の実測を行う予定です。ICT総研では、今後も「つながりやすさ」や「通信速度」に関する実測データを定期的に提供していく方針です。

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まとめ

項目 結果
下り通信速度トップ ソフトバンク (225.1 Mbps)
上り通信速度トップ ソフトバンク (33.6 Mbps)
駅ホームの受信地点比率トップ NTTドコモ (55.1%)
レイテンシトップ 楽天モバイル (4.0 ms)
下り速度最速地点 霞城セントラル (430 Mbps)
下り速度最遅地点 久保田城跡 (15.7 Mbps)

今回の調査結果は、北海道・東北地方における5G通信環境の現状を把握するための重要なデータとなります。今後の通信サービスの向上に寄与することが期待されます。