8月16日から『ニクスの怪物』ROSTO追悼上映で日本初公開
ベストカレンダー編集部
2025年7月30日 11:14
ニクスの怪物日本初公開
開催日:8月16日

テリー・ギリアム、トム・ウェイツ、ザ・レジデンツが声優参加
スペインの鬼才ROSTOが手がけた伝説のパペット・ミュージカル・アニメーション『ニクスの怪物』が、日本初公開されることが決定しました。2025年7月30日10時より、シアター・イメージフォーラムにて開催されるROSTO追悼上映企画「存在証明」にて追加上映されます。この上映企画では、ROSTOの遺作やドキュメンタリー作品も合わせて上映される予定です。
本作は、ROSTOが5年の歳月をかけて制作したもので、彼の持つ才能が余すところなく注ぎ込まれています。作品の中には、ROSTOと親交の深かった友人たちが声優として参加しており、特にテリー・ギリアムとトム・ウェイツの声が注目を集めています。テリー・ギリアムは、恐怖に陥って森の小屋に閉じ込められたレンジャーの声を担当し、トム・ウェイツは不気味なツバメ・バージルの声を演じています。

物語の舞台とキャラクター紹介
本作『ニクスの怪物』の舞台は、のどかな村ニクスです。物語は、少年ウィーリーがすべてを食いつくす怪物に立ち向かう姿を描いています。ウィーリーは、モンスターに連れ去られた祖母を探すため、一人で魔法の森に足を踏み入れます。そこで彼は不思議な出来事に翻弄されながらも、真実に近づいていくのです。
以下は、主要キャラクターの紹介です。
- ニクス:主人公。モンスターに連れ去られた祖母を探しに魔法の森に向かう。頭の大きな姿はROSTOの造作の特徴の一つ。
- レンジャー(声:テリー・ギリアム):超怖がりで森の中の小屋に引きこもっていたが、ウィーリーが訪ねてきたことで心機一転、森の案内人となる。
- バージル(声:トム・ウェイツ):見た目はカラスだが、ツバメだと主張する。不気味な存在で、ウィーリーに”卵“が大事な要素であることを教えてくれる。
また、ROSTO監督による複合メディアプロジェクト「Mind My Gap」でお馴染みのキャラクターたちも多数登場します。

音楽と制作背景
本作の音楽は、ROSTO自身が作曲を担当しました。彼はミュージカルが大嫌いと語っていたにもかかわらず、作品の音楽には独自のスタイルが反映されています。演奏は、オーケストラとして大所帯で知られるメトロポール・オーケストラが行っています。
ROSTOは1969年に生まれ、2019年に急逝しました。彼の短編映画は、国際的な評価を受けており、特に「ジョナ/トムベリー」はカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞しました。彼の作品は、音楽、小説、映画など多岐にわたるジャンルで展開され、特に「MIND MY GAP」プロジェクトは、彼の名を広めるきっかけとなりました。

上映情報と関連作品
ROSTO追悼上映企画「存在証明」は、2025年8月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて先行公開されます。この上映では、ROSTOの遺作『四つの悪夢』(45分)とドキュメンタリー(20分)に加え、『ニクスの怪物』がラインナップに加わり、合計95分の特集上映となります。
以下は、上映される作品の詳細です。
作品名 | 内容 | 上映時間 |
---|---|---|
ニクスの怪物 | 伝説のパペット・ミュージカル・アニメーション | 30分 |
四つの悪夢 | ROSTOの遺作 | 45分 |
ドキュメンタリー | ROSTOの生涯を追った作品 | 20分 |
ROSTOの作品は、彼の死後も多くの人々に影響を与え続けています。彼の独自の視点と創造力は、今後も多くのファンに愛されることでしょう。
このように『ニクスの怪物』は、ROSTOの才能が詰まった作品であり、彼の遺したメッセージやアートがいかに重要であるかを再確認させてくれます。ぜひ、この機会に彼の作品に触れてみてはいかがでしょうか。
参考リンク: