2025年7月調査|社会人の理想と現実のキャリア観を探る

2025年社会人キャリア調査

開催期間:7月2日〜7月7日

2025年社会人キャリア調査
社会人のキャリア観って今どう変わってるの?
2025年調査では、多くの社会人が新卒時の理想と現実のギャップを感じつつも、仕事に誇りを持ち次世代に残したい思いが強いことが明らかになりました。
仕事を続けたい人はどれくらいいるの?
調査では36.3%が今の仕事を続けたいと答え、42.5%は5年以上の長期継続を希望。転職やプライベート優先を考える人も一定数います。

Job総研のキャリア観調査の概要

2025年7月22日、パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関「Job総研」は、421人の社会人男女を対象に「2025年 社会人のキャリア観調査」を実施しました。この調査では、新卒時のキャリアの理想と現在のギャップ、また自身の仕事を次世代に残したいか、やって良かったか、そして今後のキャリアへの考え方を探ります。

調査の背景には、物価高や不安定な国際情勢が影響を与えており、社会全体に不安や課題が色濃く残っています。AIの進化によって、仕事そのものの存続や働き方、キャリア観への関心が高まっている中、社会人のキャリア観はどのように変化しているのかを明らかにすることを目的としています。

Job総研『2025年 社会人のキャリア観調査』を実施 新卒時の期待とギャップ実感7割も「自分の仕事に誇り」の声 画像 2

調査の実施概要

本調査は以下の条件で実施されました:

  • 調査対象者:現在就業中のJobQ Town登録者
  • 調査条件:全国/男女/20~50代
  • 調査期間:2025年7月2日〜7月7日
  • 有効回答数:421人
  • 調査方法:インターネット調査
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調査結果の主要なポイント

調査結果からは、以下のような興味深いデータが得られました。

カテゴリ データ
理想を持っていた人の割合 68.7%
理想と現実のギャップを感じる人の割合 76.2%
過去の仕事を「経験して良かった」と感じる人の割合 79.5%
次世代に自分の仕事を残したい人の割合 65.1%
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新卒時の理想と現在のギャップ

調査では、421人の回答者に新卒時のキャリアの理想について尋ねたところ、68.7%が「理想を持っていた」と回答しました。具体的には、「やりがいのある仕事に出会える」が45.8%、「努力すれば正当に評価される」が43.2%、「自分に合う仕事に出会える」が29.0%と続きました。

一方で、現在の状況と当時の理想のギャップを感じるかという質問には、76.2%が「感じる」と回答し、その内訳は「とても感じる」が19.0%、「感じる」が26.6%、「どちらかといえば感じる」が30.6%となりました。特に転職回数が2~3回の層でギャップを強く感じていることが明らかになりました。

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仕事に対する肯定感と次世代への思い

過去の仕事を振り返り、「経験して良かった」と感じている人は79.5%に達しました。具体的な理由としては、「感謝されたとき」が57.6%で最多であり、次いで「成果が評価されたとき」が52.8%、「難しいことをやり遂げたとき」が47.5%と続きます。

また、もし自分の子どもが将来同じ仕事をしたいと言った場合、62.3%が「嬉しい」と回答し、その内訳は「とても嬉しいし、誇りに思う」が10.5%、「嬉しいが、少し心配もある」が25.9%となりました。このように、仕事に対する誇りや肯定感が強い一方で、未来に対する不安も抱えていることが伺えます。

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現代のキャリア観と将来の展望

今後のキャリアに関する考え方については、「今の仕事を続けたい」と答えた人が36.3%で最多でしたが、「転職や異動を考えている」が32.5%、「プライベートを優先したい」が27.8%と続きます。また、今の仕事を続ける期間については、42.5%が「5年以上」と回答し、長期的なキャリア形成を望む人が多いことがわかります。

この調査結果からは、理想と現実の間で葛藤しながらも、自らの仕事に意味や誇りを見出し、その価値を次世代に引き継ぎたいと考える社会人の姿が浮かび上がります。現代のキャリア観は、「1つの仕事を長く続けること」だけを価値とするのではなく、ライフステージに応じた柔軟な働き方を求める傾向が強まっていることが示されています。

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調査のまとめと今後の方向性

今回の調査では、多くの社会人が新卒時に抱いていた理想と現在とのギャップを実感している一方で、過去の経験を肯定的に捉え、次世代に仕事を残したいという思いが強いことが明らかになりました。これらの結果は、AIや新技術の発展に伴う不安や、プライベートの時間が削られることへの懸念も反映されています。

今後は、こうした多様なキャリア観を尊重し、柔軟で持続可能な働き方を支える環境整備が企業や社会に求められていくと考えられます。Job総研は、今後もキャリアや働き方に関する調査を続け、リアルで透明度の高い情報を発信していく方針です。

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調査結果の要約表

項目 結果
新卒時の理想を持っていた人の割合 68.7%
理想と現実のギャップを感じる人の割合 76.2%
過去の仕事を「経験して良かった」と感じる人の割合 79.5%
次世代に自分の仕事を残したい人の割合 65.1%

この調査を通じて、社会人が抱えるキャリア観の変化や課題が浮き彫りになりました。理想と現実のギャップを感じながらも、自らの仕事に意味を見出し、次世代にその価値を引き継ぎたいという意識が強いことが、今後のキャリア形成において重要な要素となるでしょう。

参考リンク: