2025年7月17日開催|大阪万博でパキスタン投資フォーラムが注目集める
ベストカレンダー編集部
2025年7月18日 13:55
パキスタン投資フォーラム
開催日:7月17日

2025関西・大阪万博におけるパキスタンの投資機会に関するイベント
2025年7月17日(木)11:00より、大阪・関西万博会場内「フェスティバル・ステーション」にて、パキスタン貿易開発庁(TDAP)とカイバル・パクトゥンクワ州投資・貿易委員会(KP-BOIT)が共同で開催した「パキスタン-日本貿易投資フォーラム」が行われました。このフォーラムは、約300名の参加者を収容できる会場がほぼ満席となり、国際ビジネス界や外交官、投資家、一般来場者から多くの関心を集めました。
フォーラムでは、急速に投資先として注目を集めるカイバル・パクトゥンクワ州(KP)の経済および観光の可能性が紹介され、戦略的なビジネス交流の場となりました。特に、カイバル・パクトゥンクワ州が持つ多様な投資機会について、参加者に理解を深めてもらうことを目的とした内容が展開されました。

フォーラムの内容と講演者
フォーラムの冒頭で、KP-BOITのハッサン・マスード・クヌワール副委員長が登壇し、カイバル・パクトゥンクワ州の経済成長、工業化、地域間連携の重要性について強調しました。彼は、「カイバル・パクトゥンクワ州は現在、エネルギー、鉱業、観光、農業、工業、製造業など多岐にわたる分野で外国からの直接投資先として有望です」と述べました。
また、フォーラムでは以下のテーマについてカイバル・パクトゥンクワ州政府の幹部やアドバイザーが講演および議論を行いました。
- 外国からの直接投資先としてのカイバル・パクトゥンクワ州の競争優位性
- 観光および文化遺産を経済成長の推進力とする可能性
- インフラ開発および地域連携の機会

駐日パキスタン大使の挨拶と地域の魅力
2025年7月に新たに着任した駐日パキスタン大使 兼 パキスタンパビリオン館長であるアブドゥル・ハミド大使は、フォーラムの中で経済外交の重要性を強調し、「パキスタンの未来は持続可能なパートナーシップにあります。日本の皆様には、無限の資源、特に鉱物資源を有するカイバル・パクトゥンクワ州のビジネス・ポテンシャルをぜひご覧いただきたい」と述べました。
さらに、カイバル・パクトゥンクワ州首相財務顧問のムザンミル・アスラム氏は、同州政府による税制改革や投資優遇策について説明し、「カイバル・パクトゥンクワ州は投資を受け入れる準備が整っています。私たちは民間主導の成長を促す環境づくりに全力で取り組んでいます」と述べました。

文化的なアプローチとフォーラムの締めくくり
考古学・博物館局のアブドゥル・サマッド博士は、カイバル・パクトゥンクワ州の考古遺産や文化観光ルートについて映像を交えながら紹介し、特に仏教遺跡を中心とした宗教ツーリズムの可能性について言及しました。ガンダーラ文明の遺産を探訪する魅力を来場者に訴え、カイバル・パクトゥンクワ州の鉱物資源、ガンダーラ文明、戦略産業分野に関する短編映像も上映され、投資機会および文化遺産について多面的な理解が促されました。
本フォーラムは、カイバル・パクトゥンクワ州関係者と日本側関係者によるネットワーキングで締めくくられ、鉱業、ホスピタリティ、物流、文化遺産観光などの分野における今後の協業について意見交換が行われました。参加者からは、政府トップとの直接対話と、カイバル・パクトゥンクワ州の明確な戦略的投資方針に対し高い評価が寄せられました。

伝統文化の披露とイベントの意義
公式プログラム終了後には、カイバル・パクトゥンクワ州の舞踊団による伝統舞踊が披露され、パキスタン文化の一端が大阪に届けられました。伝統楽器「ドール」と「シェーナイ」、カッタク剣舞が披露され、パキスタン人の温かさと力強さが示されました。
パキスタンパビリオン・プロジェクトディレクターのムハンマド・ナシール氏は、「このような投資家と政府投資部門との対話の場を提供でき光栄に思います。このような取り組みを通じ、パビリオンの側面からも、パキスタンの存在感を世界に示すことができた絶好の機会でした」と述べました。
また、フォーラムに先立ち、7月14日から16日にかけて万博内ポップアップステージにて、カイバル・パクトゥンクワ州による文化公演も開催され、カッタクダンスや伝統音楽が披露され、多くの観客を魅了しました。これらの文化的取組みは、パキスタンが誇る伝統、多様性、ホスピタリティを投資促進の文脈とともに紹介するものであり、パキスタンパビリオンが掲げる「一粒の塩の中に広がる宇宙」のテーマのもと、訪問者との心のつながりを深めました。

パキスタンパビリオンの詳細と万博の意義
パキスタンパビリオンでは、「一粒の塩の中に広がる宇宙(Universe in a Grain of Salt)」をテーマに、パキスタンが誇る豊かな文化遺産、創造性、そして哲学的な精神性を表現します。岩塩に着想を得た没入型の展示やインタラクティブな体験を通じて、訪れる人々に深い感動と気づきを提供し、国境を越えた対話と国際的な協力を促進することを目指しています。
パキスタン貿易開発庁(TDAP)は、同国の国際貿易の振興と強化を担う中核的な政府機関です。TDAPは、パキスタンの輸出力を高め、国内企業を世界市場へとつなぐことを使命としており、貿易分野の発展において重要な役割を果たしています。

まとめ
イベント名 | 開催日 | 開催場所 | 主催者 | 参加者数 | テーマ |
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パキスタン-日本貿易投資フォーラム | 2025年7月17日 | 大阪・関西万博会場「フェスティバル・ステーション」 | パキスタン貿易開発庁(TDAP)、カイバル・パクトゥンクワ州投資・貿易委員会(KP-BOIT) | 約300名 | カイバル・パクトゥンクワ州の投資機会 |
このフォーラムを通じて、カイバル・パクトゥンクワ州の投資機会や文化的な魅力が広く知られることとなり、多国間の協力関係が築かれることが期待されます。詳細情報は、パキスタンパビリオンの公式サイトや各種SNSを通じて発信されています。
参考リンク: