7月16日発売『漫画いしぶみ』戦後80年の原爆記録を漫画化

『漫画　いしぶみ　原爆が落ちてくるとき、ぼくらは空を見ていた』の発売について

株式会社ポプラ社は、2025年7月16日（水）に『漫画　いしぶみ　原爆が落ちてくるとき、ぼくらは空を見ていた』を発売します。この作品は、戦後80年の節目に、原爆の実相を伝える重要な記録をコミカライズしたものです。

原作は、1970年に刊行された児童書『いしぶみ 広島二中一年生 全滅の記録』（ポプラポケット文庫）であり、1969年に広島テレビ放送が全国放送した番組「碑」が基になっています。この作品は、原爆が落とされた日、1945年8月6日に広島で起こった悲劇を描いています。

原爆投下の悲劇とその記録

1945年8月6日、広島に原爆が投下されました。この日、建物の解体作業のために爆心地から約500mの場所に集まっていた広島二中の一年生320名余と4人の先生は、全員命を落としました。彼らの中には、大怪我を負いながらも両親に会うために家にたどり着いた子供や、逃げる途中で家族と対面できた子供、現場で息を引き取った子供など、多様な物語が存在します。

この作品では、数字や言葉では表現しきれない一人一人の物語が描かれています。彼らが最期まで懸命に生きようとした姿勢や言葉、行動は、原爆の恐ろしさと愚かさを現代に生きる私たちに強く訴えかけます。

戦後80年の意義とメッセージ

戦後80年となる今年、世界では依然として戦争や紛争が続いています。悲劇の記憶が薄れつつある現代において、二度と繰り返してはならない過ちを伝えることがますます重要になっています。この本は、そのメッセージを伝えるための一助となることを目指しています。

『漫画　いしぶみ』は、ただの歴史書ではなく、戦争の悲惨さや人間の強さを伝えるための作品です。多くの人々がこの本を通じて、戦争の実相に触れ、考えるきっかけを得ることができるでしょう。

各界からの推薦コメント

この作品に対して、多くの著名人から推薦コメントが寄せられています。以下にその一部を紹介します。

• 是枝裕和（映画監督）: 「政治家が語る大文字の『戦争』ではなく、教科書には載らない名もなき人々が語る『せんそう』に耳を傾けること。『いしぶみ』は、その大切さを改めて教えてくれる。」
• 齋藤孝（明治大学教授）: 「全人類必読の書が、漫画になった！悲惨さとともに、中学生の健気さ、親子の情愛が胸を打つ。」
• 池上彰（ジャーナリスト）: 「犠牲になった中学生には、ひとりひとりの人生がありました。家族がいたのです。」

これらのコメントは、この作品が持つ深いメッセージとその重要性を示しています。

著者プロフィールと書籍情報

原作は広島テレビ放送が手掛けており、1962年に開局した広島に本社を置くテレビ局として、核兵器の使用を許さないメッセージを様々な形で発信し続けています。

漫画を手掛けるのは、サメマチオ氏です。彼は第一回ネクストF大賞を受賞した漫画家であり、日常の機微や四季、モノに着目した作品を得意としています。主な作品には『きみの家族』や『春はあけぼの月もなう空もなお』などがあります。

書籍情報は以下の通りです：

この作品は、戦争の悲劇を伝えるために重要な役割を果たすことが期待されています。多くの人々がこの作品を通じて、歴史を学び、考える機会を得ることができるでしょう。

今回ご紹介した内容をまとめると、原爆の実相を伝える『漫画　いしぶみ』は、戦後80年の意義を持つ重要な作品です。著名人からの推薦コメントもあり、深いメッセージを伝えるこの書籍は、ぜひ手に取ってみる価値があります。