2025年6月調査|男性育休取得率上昇と復職後の両立課題

男性育休取得調査2025

開催期間:6月23日〜6月30日

男性育休取得調査2025
男性の育休取得ってどれくらい増えてるの?
調査によると、男性の育休取得率は年々上昇しており、85%が1ヵ月以上の育休を取得しています。特に2019年以降、その意識が大きく変わっています。
育休後に男性が直面する一番の問題って何?
86%の男性が育休後に仕事と家庭の両立に難しさを感じており、長時間労働や過剰な業務量、育児理解の少ない職場環境が主な要因です。

男性育休取得率の上昇とその実態

男性の育休取得率が年々右肩上がりで上昇している中、XTalent株式会社は男性の育休取得に関する実態調査を実施しました。この調査は、育休の取得が広がる一方で、その先にある復職後の仕事と家庭の両立の難しさに多くの男性が直面していることを明らかにしています。

調査結果は、育休を取得した男性が復職後にどのような壁に直面しているのか、またその背景にある職場環境の特徴や転職を検討する理由についての重要な示唆を提供しています。

「育休取得はゴールじゃない」86%の男性が復職後に“両立の壁”を実感。取得率上昇の陰に潜む「育休後のリアル」 画像 2

調査概要と結果の詳細

本調査は、2025年6月23日から2025年6月30日の期間に実施され、対象者はwithworkのLINE公式アカウントを登録している男性で、有効回答数は172名でした。調査を通じて得られた主な結果は以下の通りです。

  • 9割が「男性の育休取得について身近なものである」と感じている。
  • 85%が「1ヵ月以上」の育休を取得。
  • 86%が育休取得後に「仕事と家庭の両立に難しさを感じたことがある」。
  • 96%が、両立の困難さを理由に「転職を実行もしくは検討した」。
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男性の育休取得に対する意識

調査によると、男性の育休取得について「身近なものである」と感じている割合は年々上昇しており、特に2019年以降の傾向が顕著です。このことは、社会全体の意識が変わりつつあることを示しています。

具体的には、男性の育休取得を実感した時期としては、2019年以降の上昇傾向が見られました。このことから、育休取得が一般的な選択肢となりつつあることが伺えます。

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育休取得期間の実態

育休取得に関する調査では、最も多くの男性が「1ヵ月〜3ヵ月未満」の期間を選んでおり、その割合は38.6%に達しました。次いで「3ヵ月〜6ヵ月未満」が22.8%、さらに「6ヵ月〜12ヵ月未満」が20.2%と続いています。

このように、多くの男性が比較的長期間の育休を取得していることは、育児に対する意識の変化を示しています。しかし、育休取得後に直面する課題があることも事実です。

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育休後の両立の壁とその要因

調査によれば、育休取得後に「仕事と家庭の両立に難しさを感じたことがある」と回答した男性は86%に達しています。具体的な理由としては、以下のような要因が挙げられました。

  1. 長時間労働が常態化している(58.8%)
  2. 過剰な業務量(50%)
  3. 育児に理解のある上司がいない(35.3%)

これらの理由は、育児と仕事の両立を困難にする要因として多くの男性が感じていることがわかります。

また、その他の回答としては、「育休が終わったら育児が終わりと思っているのかと感じるほどの理解の低さ」や「世の中のいろんなことが、男性が育児をする前提になっていない」といった声が寄せられています。これらは、社内外での男性が育児に携わることについての理解が不足していることを示唆しています。

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転職の選択肢とその実態

育休後の両立の困難さを理由に、96%の男性が転職を検討または実行したと回答しています。具体的には、26.5%がすでに転職したとし、34.3%が具体的に転職活動中または実行に移す予定であると述べています。また、13.7%が「いずれ機会があれば実行したい」と考えていることがわかりました。

このような結果から、育休後の職場環境に対する不満が、転職を選択する大きな要因となっていることが明らかです。

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まとめ

XTalent株式会社の調査結果から、男性の育休取得率が上昇している一方で、復職後の仕事と家庭の両立に関する課題が浮き彫りになりました。以下に、調査結果をまとめた表を示します。

項目 結果
男性の育休取得について身近なものと感じる割合 90%
1ヵ月以上の育休取得者の割合 85%
育休後に両立の難しさを感じた割合 86%
転職を検討または実行した割合 96%
転職した割合 26.5%
転職活動中または実行予定の割合 34.3%

この調査結果は、男性の育児参加を促進するための職場環境の改善が必要であることを示しています。育休取得が増加している現状を受けて、企業は育児と仕事の両立を支援する施策を強化することが求められています。

参考リンク: