2025年7月開催プチョン映画祭で日本企画が主要賞受賞

「プチョン国際ファンタスティック映画祭」における受賞について

特定非営利活動法人映像産業振興機構（VIPO）は、経済産業省の「令和6年度補正クリエイター・事業者支援事業費補助金（クリエイター・事業者海外展開促進）」の一環として、アジア最大のジャンル映画祭である「プチョン国際ファンタスティック映画祭（BIFAN）」併設の企画マーケット「NAFF It Project」に参加支援を行いました。このイベントは2025年7月4日から8日まで開催されました。

「NAFF It Project」の最終日にはアワードセレモニーが行われ、VIPOが支援した日本の企画が主要賞を受賞しました。この受賞は、日本の映画製作における国際的な評価を高める重要な出来事となりました。

受賞企画の詳細

以下に、受賞した2つの企画の詳細を紹介します。

Asian Discovery Award受賞企画

この賞は、アジアのジャンルシネマ界のニューカマーに贈られるもので、賞金として500万韓国ウォンが授与されました。

• 企画名：『WASH AWAY／洗浄』
• 監督：宮原拓也
• プロデューサー：林 健太郎＆下條友里（Nothing New）

受賞者の宮原監督は、「このたびは、こうした大きな賞に選んでいただき、本当に嬉しく思っています。NAFF It Projectでは、国内外のさまざまな視点と出会い、対話を重ねるなかで、自分たちの企画の可能性を見つめ直すことができました。」とコメントしました。また、プロデューサーの林 健太郎氏は、「今回このような評価をいただきとても光栄です。とんがった日本の才能や映画企画と世界を繋げる動線になれるよう、泥臭く邁進します。」と述べました。

Mocha Chai Award受賞企画

この賞は、数多くの映画でポストプロダクション作業を行うMocha Chai Laboratoriesから、35,000米ドル相当のポストプロダクションを行う権利が授与されました。

• 企画名：『Lovely Ugly Your Friend／うるはしみにくし あなたのともだち』
• 監督：安川有果
• プロデューサー：久保田 恵＆宮森翔子（ブリッジヘッド）
• 脚本：小林達夫

安川有果監督は、「プチョンでの3日間のピッチングを通して、本企画に様々な国の方々が興味を示してくださり、国際共同製作の可能性を探る貴重な機会になりました。」と述べ、プロデューサーの久保田氏も「プチョンでは約20近い参加者と、国際共同製作における具体的な進行手法や協業の可能性について建設的な対話ができ、非常に有意義な機会となりました。」と感謝の意を示しました。

NAFF It Projectの目的と意義

プチョンの企画マーケット「NAFF It Project」では、世界中から応募された映画企画の中から約20企画を選出し、その企画のプロデューサーと監督が、世界から招待された出資者や映画祭プログラマー、プラットフォーマー、配給会社、プロデューサーなどと個別ミーティングを行う機会を得ることができます。このプロセスは、国際共同製作や資金調達に繋がることを目的としています。

このような国際的なプラットフォームでの交流は、参加者にとって非常に貴重な経験であり、作品の質を高めるための重要なステップとなります。受賞した企画が今後どのように発展していくのか、注目が集まります。

まとめ

以上のように、VIPOが支援した2つの企画が「プチョン国際ファンタスティック映画祭」の「NAFF It Project」で受賞し、国際的な評価を得ることとなりました。これにより、日本の映画製作がさらなる発展を遂げることが期待されます。