守谷史男個展「Shangri-La」7月15日より大阪で開催
ベストカレンダー編集部
2025年7月13日 18:45
守谷史男個展開催
開催期間:7月15日〜8月30日

守谷史男の個展「Shangri-La ー理想郷を求めてー」開催
大阪・梅田に位置するICHION CONTEMPORARYでは、2025年7月15日(火)から8月30日(土)まで、アーティスト守谷史男の個展「Shangri-La ー理想郷を求めてー」を開催します。この展覧会は、守谷が半世紀以上にわたり追求してきた理想郷の概念を、具象から抽象までの作品を通じて探求する試みです。
本展のタイトルにある「シャングリラ」は、ジェームズ・ヒルトンの小説『失われた地平線』に由来し、理想郷を象徴する言葉です。守谷は、誰も見たことのない「心の中の理想郷」に向けて、アートを通じてその探求を続けてきました。

守谷史男のアートの歩み
守谷史男は、1938年に愛媛県で生まれ、行動美術協会の会員や元大阪芸術大学教授として、関西の前衛美術と美術教育に多大な貢献をしてきました。彼の作品は、1960年代から70年代初頭にかけて「人体」を主題とし、有機的な形と無機的な構造物を対比させた具象表現からスタートしました。
1975年に渡米したことがきっかけで、守谷の表現は大きく変化します。彼は絵画の根源的な要素である「線」「面」「色面」に着目し、抽象表現へと深化していきました。80年代以降は、スクラッチ技法を用いた《作品》や《跡》シリーズを展開し、時間や記憶の痕跡を画面に刻むことに挑戦しました。

作品の特徴とテーマ
守谷の作品には、「物質と行為」「記憶と時間」「構築と痕跡」といったテーマが交錯しています。彼の探求は、到達することのない理想郷に向かう果てしない旅そのものです。具体的には、以下のような作品が展開されています。
- 《作品》シリーズ:時間や記憶の痕跡を描く。
- 《跡》シリーズ:線の反復や集積を通じて表現。
- 《列》シリーズ:秩序とわずかなズレが静かなリズムを生む。
- 《廟》シリーズ:古代の円墳や霊廟の形態を幾何学的に表現。
これらの作品は、観る者に深い感情を呼び起こし、理想郷の輪郭を思索させる力を持っています。

展覧会の詳細
本展は、守谷が生涯をかけて追い続けた「Shangri-La」の輪郭を辿る貴重な機会です。以下は展覧会の概要です。
項目 | 詳細 |
---|---|
タイトル | Shangri-La ー理想郷を求めてー |
出展作家 | 守谷史男 |
場所 | ICHION CONTEMPORARY(大阪府大阪市北区野崎町9-7) |
期間 | 2025年7月15日(火)〜8月30日(土) |
開館時間 | 11:00~18:00(最終入場17:30、最終日16:30最終入場、17:00退館) |
休館日 | 日・月・祝日 |
予約 | 事前予約不要。ただし、10名以上での来場の場合は事前連絡が必要。 |
この展覧会では、守谷の作品を通じて、彼が追求してきた理想郷の概念を深く理解することができるでしょう。

ICHION CONTEMPORARYの役割
ICHION CONTEMPORARYは、2023年に大阪の東梅田で始動したアートプロジェクトであり、アジアと世界を繋ぐ文化交流の拠点を目指しています。特に、日本の前衛芸術に注目し、その革新性と文化的価値を世界に発信することを目的としています。
また、ICHION CONTEMPORARYは、海外のギャラリーや美術館とのネットワークを活かし、国際的なアート交流の架け橋としての役割も果たしています。国内外のアートフェアやプライベートミュージアムとの連携を通じて、アートの可能性を拡大し、文化対話を推進しています。
若手アーティストの才能を最大限に引き出し、国際的に活躍できる環境を整えることも重要な使命です。大阪・関西の地域が持つ豊かな歴史と文化を活かし、次世代への文化交流のプラットフォームとして成長していくことを目指しています。
以上の内容をまとめると、守谷史男の個展「Shangri-La ー理想郷を求めてー」では、彼の長年の探求が具現化される貴重な機会となります。展覧会は、彼の作品を通じて理想郷の概念を考える場となり、ICHION CONTEMPORARYの文化交流の役割も強調されます。守谷の作品がどのように理想郷の輪郭を描き出すのか、ぜひその目で確かめてみてください。
参考リンク: