2025年7月11日発表|女性の43%が生活苦、収入対策は3割無対策の現状
ベストカレンダー編集部
2025年7月11日 10:57
女性の生活苦調査2025
開催日:7月11日
調査結果の概要
株式会社Hajimariが実施した調査によると、20〜50代の女性320名を対象に「お金に関する不安や対策」についての実態が明らかになりました。調査は2025年3月に行われ、生活の実感や収入の変化、金銭面での不安、収入増加のための取り組みなど多岐にわたる内容が含まれています。
特に注目すべきは、43%の女性が「昨年より生活が苦しい」と感じており、物価上昇や税負担に対する不安が広がっている点です。この調査結果は、女性の経済的な安定に対するニーズの高まりを示しています。
生活実感と収入の変化
調査において、2024年度の年収について尋ねたところ、回答者の25.9%が「減った」と答えたのに対し、「増えた」と答えたのは19.4%にとどまりました。さらに、生活実感についても、40%以上の女性が“昨年より生活が苦しくなった”と感じており、具体的な数字としては「生活がかなり苦しくなった」と答えたのが14.0%、また「生活が若干苦しくなった」が28.9%という結果が出ています。
このように、昨年よりも生活が厳しくなったと感じる女性が多い中で、「生活に余裕ができた」と答えた人はわずか10%に満たないことが分かります。これは、物価の上昇が日々の生活に大きな影響を与えていることを示唆しています。
金銭面での不安要因
調査では、金銭面での不安要因も詳しく分析されました。最も多かった回答は「物価上昇の影響を感じる」であり、15.9%がこの選択肢を選びました。物価上昇に加え、税金や社会保険料の負担についても多くの女性が不安を感じていることが明らかになっています。
このような不安を抱える中で、どのように収入を増やすかが重要な課題となっています。
収入増加のための取り組み状況
手取りを増やすために行っている取り組みについての調査では、最も多かったのが「何も行っていない」という回答で、29.41%を占めました。具体的な行動を取っていない女性が多いことが浮き彫りになっています。
一方で、手取りを増やすための具体的なアクションとしては、「投資(株式・不動産・NISAなど)」が18.49%、「節税対策」が15.97%と、比較的始めやすい対策が一定の浸透を見せています。しかし、「副業」(9.66%)や「転職で年収UP」(4.20%)といった、収入増加を目的とした積極的な行動は少数にとどまっています。
収入とやりがいの優先度
仕事における「収入」と「やりがい」の優先度についても調査が行われました。回答者の中で最も多かったのは「とにかく収入アップを重視したい」という意見で、24.7%がこの選択肢を選びました。次に多いのは「やりがいと高収入の両方を妥協したくない」という回答で、22.5%がこれに該当します。
この結果から、多くの女性が収入とやりがいの両立を理想としながらも、現実的には収入を優先する傾向が強いことが明らかになりました。安定した収入を得ることへのニーズが強く、やりがいだけでは不安を感じるという現実感が反映されています。
調査のまとめと考察
今回の調査からは、20〜50代女性の間で「物価上昇」や「税金・社会保険料負担」といった「お金に関する不安」が強まっている一方で、実際の行動にはつながっていない人が多いという現実が浮き彫りになりました。
具体的には、年収が減ったと回答した女性は約26%、生活が苦しくなったと答えた人は約43%にのぼります。生活実感としての厳しさが数字にも明確に表れていますが、手取りを増やすための取り組みについては「何もしていない」と答えた人が最も多いというギャップが存在します。
さらに、仕事においては「収入とやりがいの両立」を理想としながらも、収入を優先する傾向が見られることから、堅実かつ現実的な価値観が働き方にも反映されている様子が伺えます。女性の生活とキャリアにおいて、安心・安定へのニーズの高まりが見て取れます。
| 調査項目 | 結果 |
|---|---|
| 昨年より生活が苦しいと感じる | 43% |
| 収入が減ったと回答した女性 | 約26% |
| 手取りを増やすための取り組みで「何もしていない」と回答した割合 | 29.41% |
| 収入重視派 | 24.7% |
| やりがい重視派 | 15.6% |
以上の結果から、女性の経済的な安定に向けた取り組みや意識の変化が求められていることが浮き彫りになっています。今後の動向に注目が集まるでしょう。