2025年3月開始 新入社員意識調査で見えた情報通信業の成長意欲
ベストカレンダー編集部
2025年7月9日 12:04
新入社員意識調査2025
開催期間:3月25日〜4月24日

新入社員意識調査2025の概要
2025年度入社の新入社員に関する意識調査が、ALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所によって実施されました。本調査は、2025年3月25日から4月24日までの期間に、情報通信業に入社した3,933人を対象に行われました。調査結果からは、情報通信業の新入社員が持つ成長意欲の高さやキャリア形成に対する期待が浮き彫りになっています。
特に、情報通信業はAIやクラウド技術の進展が著しいため、今後はさらなる高付加価値を生み出すIT人材が求められると考えられています。このような背景の中で、新入社員がどのような意識を持って入社を決めたのかを明らかにすることが本調査の目的です。

調査結果の要点
調査結果は以下のような重要なポイントにまとめられます。
- 入社を決めた理由:「志望業界だったから」が42.3%でトップ。
- 将来担いたい役割:「専門家」が34.4%で最も高い。
- キャリア形成支援の期待:「上司に相談できる機会」が52.9%で1位。
- 取り組みたい仕事:「自身の成長につながる仕事」が47.8%、他業種よりも高い。
- 必要なスキル:「ビジネスマナー」が70.9%で最も高い。

1. 入社を決めた理由
情報通信業の新入社員が入社を決めた理由について調査したところ、「志望業界だったから」が42.3%と最も多く、他業種よりも6.5ポイント高い結果となりました。次いで「仕事内容が合っていたから」が16.9%、そして「社員が魅力的だったから」が14.4%と続きます。このことから、IT業界への強い興味が新入社員の入社決定に影響を与えていることがわかります。

2. 将来担いたい役割
次に、将来担いたい役割について質問したところ、「専門性を極め、プロフェッショナルとしての道を進みたい(専門家)」が34.4%でトップになりました。この割合は他業種よりも約10ポイント高いことが特徴です。また、「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい(管理職)」が23.8%、そして「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」が22.3%という結果となりました。

3. 会社に期待するキャリア形成支援
新入社員が会社に期待するキャリア形成支援についても調査しました。「上司に相談できる機会をつくってほしい」が52.9%で1位となり、次いで「キャリア形成についてのセミナーや勉強会などを開催してほしい」が43.6%という結果が出ました。この項目は、他業種と比べて8.6ポイント高い結果となっており、情報通信業の新入社員がキャリア形成に対する意識が高いことを示しています。

新入社員の仕事に対する意識
新入社員が今後取り組みたい仕事についても調査しました。64.9%が「楽しくてやりがいのある仕事」と回答し、次いで「自身の成長につながる仕事」が47.8%、そして「自分のペースでやり切れる仕事」が40.2%という結果が得られました。これらの項目は他業種よりもそれぞれ8.2ポイント、10.3ポイント高い結果となっています。

4. 20代の時間の使い方
20代の時間の使い方についても調査が行われました。「仕事とプライベートと自己投資をバランス良く」が21.3%で1位となり、自己投資を重視する傾向が見られました。また、「自己投資とプライベート優先」が14.9%、「自己投資優先」が12.1%と、自己投資に対する意識が高いことが示されています。

5. 社会人1年目で身につけたいスキル
社会人1年目で身につけたいスキルについては、「ビジネスマナー」が70.9%で最も高く、次いで「専門スキル(技術・営業・会計・人事等)」が39.5%、そして「論理的思考力」が30.7%という結果が出ました。特に情報通信業の新入社員は、情報セキュリティやデジタルスキルへの関心が他業種よりも高い傾向が見られました。

成長意欲とキャリア形成の支援
新入社員が成長するために必要なものとしては、「成功体験」が67.0%で1位となり、次いで「仕事を通じた失敗体験」が57.2%、そして「上司や先輩からの事後のフィードバック」が55.1%という結果が得られました。特に「振り返りの習慣」は他業種よりも約10ポイント高い47.5%となり、周囲のフィードバックを受けながら成長したいという意向が明らかになりました。

6. 理想の上司
キャリアアップにつながる理想の上司については、「間違いを指摘して正してくれる」が58.9%でトップとなり、次いで「仕事やキャリアの悩みを相談できる」が45.2%、そして「具体的に手順を細かく教えてくれる」が40.9%という結果が得られました。このことから、新入社員はフィードバックを受けることを重視していることがわかります。

働き続けたいと思う会社の文化
最後に、働き続けたいと思う会社の文化について調査したところ、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化がある」が70.5%で突出して1位となりました。次いで「多様な考え方や働き方を尊重する文化がある」が36.6%、そして「学ぶことや自己成長、スキルアップを支援する文化がある」が31.9%という結果になりました。

7. まとめ
本調査の結果、2025年度に情報通信業へ入社した新入社員は、他業種と比較して成長意欲が高い傾向が見られました。入社を決めた理由や将来担いたい役割からも、情報通信業界でのキャリアを明確にイメージしていることが伺えます。また、自己投資やスキル向上に対する意識も高く、周囲のサポートを求める姿勢が見受けられます。
以下に、本調査の主要な結果をまとめます。
調査項目 | 結果 |
---|---|
入社を決めた理由 | 志望業界だったから(42.3%) |
将来担いたい役割 | 専門家(34.4%) |
期待するキャリア形成支援 | 上司に相談できる機会(52.9%) |
取り組みたい仕事 | 自身の成長につながる仕事(47.8%) |
身につけたいスキル | ビジネスマナー(70.9%) |
この調査結果は、今後の人材育成や組織開発の方針を考える上で重要な指針となるでしょう。情報通信業界における新入社員の成長意欲を促進するためには、企業側が適切なサポートを行うことが求められます。
参考リンク: