無限ループゲーム『８番出口』小説7/9刊行＆映画8/29公開

無限ループゲームを実写映画化

株式会社水鈴社は、川村元気氏による小説『８番出口』を2025年7月9日（水）に刊行することを発表しました。この小説は、同名のゲームを基にしており、全世界で社会現象となった無限ループゲームの実写映画化に伴うものです。映画は2025年8月29日（金）に全国東宝系で公開され、主演には二宮和也氏が起用されています。

この作品は、地下鉄の改札を出た後、出口に向かうための地下通路を歩く主人公が、同じ場所を何度も繰り返し歩くという状況から始まります。彼は、異変に気づきながらも、果たして出口にたどり着くことができるのか、というサバイバル体験を描いています。

小説『８番出口』の内容と特徴

小説『８番出口』は、映画の監督と脚本を務めた川村元気氏による書き下ろしの作品です。川村氏は『告白』『悪人』『君の名は。』『怪物』などの企画・プロデュースを手がけてきた実績があり、自身の小説をもとに映画を監督した『百花』など、数々のヒット作を生み出してきました。

本作では、地下通路という閉鎖的な空間の中で行くか引き返すかの選択を繰り返すゲームを基に、深いテーマ性を持った物語が展開されます。川村氏は、人生観や死生観、現代人に共通する罪の意識を読者に突きつけ、考えさせる内容となっています。

• 書籍情報
• 発売日：2025年7月9日
• 定価：977円（本体888円＋税10％）
• 体裁：文庫サイズ判
• 頁数：176頁　2色印刷
• 装丁：佐野研二郎＋村松弘友紀（MR_DESIGN）
• 電子書籍：同日発売（配信の有無や価格はストアにより異なる）

映画『８番出口』の公開情報

実写映画『８番出口』は、2025年8月29日（金）に全国東宝系で公開予定です。映画は既に今年のカンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクションに選出され、「ミッドナイト・スクリーニング部門」で上映されました。これにより、作品は日本国内外で注目を集めています。

映画の内容は、無限にループする地下通路で精神の極限に追い込まれるサバイバル体験を描いており、観る者に強い印象を与えることでしょう。主演の二宮和也氏は、その演技力で観客を魅了することが期待されます。

映画と小説の相互関係

小説『８番出口』は、映画では表現しきれない主人公の内面や心の動きを描写しています。映画でカットされた異変も小説内で詳しく描かれており、両者を楽しむことでより深い理解が得られるようになっています。

読者は小説を通じて、映画のエピソードの裏付けを確認することができ、また映画を観た後には再び小説を手に取ることで、さらなる発見があるでしょう。これにより、映画と小説の両方を楽しむことができる、ループに迷い込むような体験が待っています。

著者・川村元気氏のプロフィール

川村元気氏は1979年に横浜で生まれ、映画製作において数々の成功を収めてきました。『告白』『悪人』『モテキ』などのヒット作を手がけ、2011年には「藤本賞」を史上最年少で受賞しました。初の小説『世界から猫が消えたなら』は、35の国と地域で翻訳され、累計270万部を突破する大ヒットを記録しています。

また、川村氏は映画『百花』で第70回サン・セバスティアン国際映画祭「最優秀監督賞」を受賞するなど、映画界でも高い評価を受けています。2025年には『８番出口』が第78回カンヌ国際映画祭正式招待作品に選出されるなど、今後の活躍が期待される作家です。

以上のように、小説『８番出口』と映画『８番出口』は、相互に補完し合う作品として、多くの人々に新たな体験を提供することが期待されています。川村元気氏の独自の視点から描かれた物語は、現代の視聴者に深いメッセージを届けることでしょう。