名古屋発AIベンチャー・トライエッティングが7月8日に11.3億円調達
ベストカレンダー編集部
2025年7月9日 09:44
トライエッティング資金調達
開催日:7月8日

名古屋大学発AIベンチャー・トライエッティング、累計調達額約11.3億円に
名古屋大学発のAIベンチャー企業、株式会社トライエッティング(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:長江 祐樹)は、2025年7月8日に第三者割当増資を実施し、累計調達額が約11.3億円に達したことを発表しました。今回の増資には、株式会社アオキスーパーおよび三栄商事株式会社が引受先として参加しています。
トライエッティングは、プログラミング不要で簡単に分析や自動化が可能なノーコードDXツール「UMWELT(ウムベルト)」を提供しており、様々な業種のお客様に利用されています。これにより、企業はデータを用いて予測や生産計画・人員配置の最適化を実現し、業務の効率化を図ることができます。

トライエッティングの製品・サービスについて
トライエッティングが提供する「UMWELT」は、以下の3つのデータを用いることで、予測や計画業務の効率化を実現します。
- ①いつ
- ②何が
- ③どれだけ売れたか
このシステムを利用することで、企業は従来の属人化した業務から脱却し、データに基づいた客観的な判断を行うことが可能になります。
「UMWELT」は、製造業、飲食業、旅行業、物流業、不動産など多岐にわたる業種で利用されており、実績も豊富です。たとえば、菓子メーカーの春日井製菓様では、予測業務の自動化が実現されました。また、佐渡汽船様では、人員配置の最適化が行われています。

ノーコード予測AI「UMWELT」の活用事例
以下に、UMWELTの具体的な活用事例を紹介します。
さらに、トライエッティングはAIを活用したシフト自動作成ツール「HRBEST(ハーベスト)」も開発・提供しています。このツールは、複雑なシフトをAIがワンクリックで作成し、業務の効率化を図ります。

シフト自動作成AI「HRBEST」の活用事例
HRBESTの具体的な活用事例も多くあり、以下のような企業で導入されています。
- 健康家族様 – コールセンターでのシフト作成効率化
- アリス・エリザベス・ホーム様 – 障害者支援施設でのシフト作成効率化
資金調達の目的と今後の展望
今回の資金調達によって、トライエッティングは既存製品のさらなる拡大や、採用・組織体制の強化を目指しています。特に、需要予測技術に加え、シフト作成AI技術で培った「組合せ最適化」技術を融合させ、複雑な計画業務の自動化を進めることで、業務の効率化と属人化解消に貢献します。
また、今回の出資を受けた企業との実証・協業も計画されています。具体的には、アオキスーパーとの人員および物流計画の最適化に関する取り組みや、三栄商事との生産計画の最適化に関する連携が予定されています。これにより、地域企業との連携を通じて地域課題の解決や持続可能な産業構造の構築に寄与していく方針です。
投資家からのコメント
今回の資金調達に際し、出資を行った企業の代表者からもコメントが寄せられています。
- 株式会社アオキスーパー 代表取締役社長 青木 俊道 様
- 少子高齢化に伴う労働力不足の問題が顕在化する中、AI技術を活用した業務改善を進めるプロダクトの導入を検討していました。トライエッティング様との出会いを通じて、地元企業同士の連携が期待できることから出資を決定しました。
- 三栄商事株式会社 代表取締役社長 後藤 正幸 様
- トライエッティングの革新的なAI技術と、私たちの現場で培った課題解決力の組み合わせで名古屋から世界を変える挑戦ができると信じています。
株式会社トライエッティングの企業情報
トライエッティングは、需要予測、来客予測、売上予測、勤務シフト作成などの知能業務の自動化を実現する名古屋大学発のベンチャー企業です。以下に企業の基本情報をまとめます。
会社名 | 株式会社トライエッティング(TRYETING Inc.) |
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代表者 | 代表取締役社長・CEO兼CRO 長江 祐樹 |
設立 | 2016年6月6日 |
事業内容 | サプライチェーン領域における業務特化型拡張知能(AI)の製品販売事業 |
本社所在地 | 愛知県名古屋市中区葵1-20-22 MIテラス名古屋葵 4階 |
サイトURL | https://tryeting.jp/ |
トライエッティングは、AI技術を活用して業務の効率化を図るため、様々な企業と連携し、地域課題の解決に向けて取り組んでいます。今後も愛知・名古屋から広がるAIサービスの展開に期待が寄せられています。
参考リンク: