7月5日開始|アブライ・ティオサン展でセネガル文化を体感
ベストカレンダー編集部
2025年7月4日 17:15
アブライ・ティオサン展
開催期間:7月5日〜8月24日
アブライ・ティオサン:描く人生、映画に生きる人生
2025年7月5日から8月24日まで、東京・南青山のspace Unにて、セネガルの著名なアーティスト、アブライ・ティオサンの展覧会「アブライ・ティオサン:描く人生、映画に生きる人生」が開催されます。この展覧会では、ティオサンの独自のヴィジュアル・ランゲージを体験できる貴重な機会が提供されます。
会場は、東京都港区南青山に位置するspace Unで、開館時間は水曜日から日曜日の12:00から19:00までとなっており、夏季休廊は8月11日から19日までの予定です。展覧会の詳細やお問い合わせは、contact@spaceun.tokyoまで。
展覧会の概要とプログラム
この特別展では、アブライ・ティオサンのオリジナル・ドローイングが100点から200点展示されます。これらの作品は、フロラン・マッツォレーニの個人コレクションから厳選されたもので、セネガル独立後の文化の中で形成されたティオサンの独自の視点を反映しています。展示される絵は、小ぶりながらも物語性に富み、日常生活や大衆文化、都市のモダニティをユーモアと魂で捉えています。
また、1960年代の新聞記事や私物、名刺、書き込みのある写真など、これまで公開されていなかったアーカイブ資料も展示され、ティオサンが生きてきた激動の時代をより深く体験できる構成となっています。
プログラムスケジュール
展覧会のオープニングイベントとして、以下のプログラムが予定されています。
- 7月5日(土)
- 17:00 – 18:00 キュレータートーク(日本語通訳つき)
- 19:00 – 21:00 レセプション
取材やプレスプレビューに関するお問い合わせは、ギャラリーディレクターの中谷尚生(n.nakatani@spaceun.tokyo)またはコミュニケーションディレクターの清子・ンバコ(s.mbako@spaceun.tokyo)まで。
アブライ・ティオサンのアーティストとしての軌跡
アブライ・ティオサンは1936年にティエスで生まれ、画家、ジャズ歌手、俳優として多彩なキャリアを築いてきました。彼の作品は、セネガルの文化史と個人的な視覚表現を融合させたものであり、特に1960年代には非公式な国歌とも言われる「タレン・ランピ」を作曲し、世界黒人芸術祭で演奏されるなど、その影響力は大きいものでした。
彼は「ダカール派」の代表的な画家たちに影響を受け、ネグリチュード思想に基づく芸術的再興の中で自身のスタイルを確立しました。1964年には自身の楽団「ティオサン・クラブ」を結成し、74歳で初のアルバムをリリースするなど、音楽活動も盛んに行っています。
作品の特徴とテーマ
ティオサンの作品は、日常生活や文化の中での人々の営みを描くことに焦点を当てています。彼は「自分の人生はすべて、この絵に詰まっている」と語っており、70年以上にわたって「他者の人生」を描き続けることで、彼自身の夢や悲しみ、喜びを作品に込めています。
1980年代には映画館が閉館する中、ポスター制作の時代も終わりを迎えましたが、ティオサンのアーカイブは今なお、記憶と想像により昇華されたかつての世界を詩的に証言し続けています。
space Unの役割と展覧会の意義
space Unは、東京に新たに設立された芸術・文化プラットフォームであり、アフリカの現代アートや日本とアフリカ間の文化交流に焦点を当てています。この展覧会は、space Unの1周年記念展として開催され、アフリカの現代アートに対する情熱とギャラリーの成長を祝うものです。
このギャラリーは単なる展示スペースに留まらず、アフリカと日本の文化的コミュニケーションの場を目指しています。そのため、アーティストを日本に招致するレジデンシー・プログラムなどの重要なプロジェクトも展開しています。これにより、参加アーティストの作品が南青山のギャラリーで展示される機会が提供されています。
まとめ
アブライ・ティオサンの展覧会「描く人生、映画に生きる人生」は、彼の独自の視点を通じてセネガルの文化を体験できる貴重な機会です。展覧会では、オリジナル・ドローイングやアーカイブ資料を通じて、ティオサンの世界観や創造性を深く探求することができます。以下に、展覧会の主要情報をまとめました。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 展覧会名 | アブライ・ティオサン:描く人生、映画に生きる人生 |
| 開催期間 | 2025年7月5日(土)〜8月24日(日) |
| 会場 | space Un (東京都港区南青山2-4-9 KLO南青山ビル1F) |
| 開館時間 | 水〜日曜日 12:00 – 19:00 |
| 夏季休廊 | 8月11日〜19日 |
| プログラム | キュレータートーク、レセプションなど |
この展覧会を通じて、アブライ・ティオサンの作品が持つ深いメッセージと、彼の人生における映画やアートの重要性を感じることができるでしょう。
参考リンク: